制作記#200
              更新日2011年5月2日更新         TOPへ

2011年5月1日(日) 戸崎の街、人力車の旅
                 
            


かつて2008年1月に制作記80において、今後のレイアウト制作の工程表を作成しました。

 それを検証してみると

1.戸崎駅南口 駅舎工事、駅前広場整備事業   2008年9月 制作記109にて終了
2.駅西側保線工事(バラスト撒布・レール塗装・架線柱信号機等設置)、車掌区・保線区事務所工事  2009年5月 制作記136にて終了
3.駅前大通り西側アンダーパス工事  2010年11月 制作記182にて終了
4.県庁庁舎改築・・・・現在2つに分かれているビルの一体化)  2008年12月 制作記118にて終了
5.城山地区(県庁周辺)整備事業・・・カーブ線路周辺の整備とトンネル工事 
現在仕掛工事
6.都市親水公園の整備
  未着手
7.新戸崎駅の対向ホームのリニューアル   2011年2月 制作記193にて終了
8.東側へのレイアウト(シーナリー)の延長  未着手

 と、8つのうち5つのプロジェクトが終了し、6つ目のプロジェクトにかかっておりますが、まだまだレイアウト完成までの道のりは遠く、レイアウト制作記も300まで行きそうです(>_<)


 とはいえ、今回は制作記としては節目の200番なので、100番のとき同様に企画もので行きたいと思います(^_^)


kobaruの人力車

 kobaruより、人力車が発売されました。
 今回参考にさせて頂いた街ing 1/150でも紹介されています。

 どうしてこの製品を買ったかというと、浅草で人力車観光に、はまってしまったからです(^_^)
 以前は、人力車で行けるところは自分の脚で動けるところなので、乗るだけカネの無駄と思っていました。
 しかし、一度子どもと一緒に乗って観光してみると、なかなか楽しいものでした(^_^)
 時間×距離はタクシーよりも高い乗り物ですが、車夫さんの観光案内とトークを聞き、会話を楽しむのがなかなか魅力的です。
 それで今年の1月に2度目の人力車観光を楽しんで来ました(^_^)


 組み立てるのにはkobaruのホームページのユーザーサポートに人力車の組み立て方のページがあり、ここに詳しく組み立て方が載っているので、組み立てをはじめる前に印刷しておきます。

 

 エッチング板1枚にホロを畳んだものと、ホロを展開させた人力車



 組み立てに使う道具は、下からエッチングパーツを切り離す、タミヤのデカールハサミ、本来ならば紙のデカールを切断するものですが、金属板のエッチングも気持ち良く切れて、刃こぼれはしません。
 
 真ん中はエッチングパーツを曲げるエッチングベンダー。
 
 そして接着に使用するのが、上のゴム系接着剤です。                            

 エッチングパーツをゴム系接着剤を使用するのはプラモデル製作の世界だと邪道だと思います(^_^;)
 王道は瞬間接着剤を使用します。
 しかし、瞬間接着剤だと触れたときに、まれにパーツが外れて飛んでしまったり、組み立てる際も瞬間接着剤よりも簡単に接着出来ます。
 難点は、カチンカチンに固定される瞬間接着剤と違って、接着した後に触れると接着されたパーツが歪んでしまうことです。 その対策は組み立てたものを、優しく扱うことですが(^_^;)


 パーツを切り離す前に塗装をしました。
 このエッチングパーツ自体、ツヤのあるブラックできれいに塗装されていますが、実際に乗った人力車を見ると、車輪のスポーク、ボディーの車軸付近、そして泥除けが光沢のあるニッケルメッキで仕上げられていたので、その部分はシルバーで塗装しました。
(実際の人力車には、泥除けとスポークが車体と同じブラックのものも見掛けました)



 その他、組み立て方は街ing 1/150の人力車のページが参考になるかと思います。


 人力車には人形が4体付いています。


 
 残念ながら、kobaruの人形もアイコムと同じく(原型は両社とも横須賀戦車工廠らしい)ダイキャスト製なので、造形はPreiserほどの繊細さはありません(^_^;)
 腕や脚も太く、顔の造形もないに等しく、後ほど問題になりますがスケールは1/144なのですがPreiserの1/160の人形と比べると1.5倍くらい大きく感じます。  オリジナルのままでも車夫と乗客の人形の大きさに差があるようですが・・・
 


 車夫の人形が人力車の持ち手と手が離れていますが、車夫の人形をこの後、改造するので人力車と車夫の手は接着していません。


(実物の)浅草の人力車

 今年の1月に2度目の人力車に乗ってきました。 
 1回目は昨年の秋に花やしきを目的に浅草に行ったとき、東京力車の人力車を試しということで30分コースで浅草の浅草寺から六区周辺を回って、花やしきで下車というコースでした。 
  料金は子どもと二人でしたが、子どもはまだ幼稚園生だったので無料、大人ひとり分の料金で済んだので感謝です。

 2度目も花やしきに行くのと、銀座三越百貨店で行われていた現代画家山口晃展を観に行くためでした。
 
 浅草に行く前に、東武鉄道博物館に行きました。 東武鉄道のHOの模型が運転できる巨大なレイアウトもあります。



 ここには電車やバスのシュミレーターの台数が多く、子どもにとっては、さいたま市の鉄道博物館よりも楽しく遊べました。各運転台の所にOBらしき係員が親切に運転の仕方を教えてくれます。


 博物館を出て東向島駅から東武日光線の浅草駅まで乗り、浅草雷門に向かうと雷門通りの路上に何台もの人力車が駐まり、何人もの車夫が観光客相手に盛んに呼び込みをしています。
 
 呼び込みの人に声を掛けて、前回人力車に乗ったときにもらった割引券出してから、コースの相談。 前回は浅草寺周辺を回わる30分コースだったので、今回は「浅草の穴場巡りコース」と言うことで1時間の貸し切りで、一人分9,000円を割引で8,100円(子どもの分は無料)で廻ってくれることになりました。
 決まってから車夫が来るまでしばらく待たされました。 それは前回が女性の車夫だった(割引券に名前の記載有り)ので、今回も女性の車夫をわざわざ呼んでくれたようです。 本音としては前回が女性だったので今回は男性の車夫でも良かったかな、とも思いましたが、女性を手配してくれたようなので、ありがたく乗車させて頂きました(^_^)

 
 人力車は道路交通法上、軽車両になるので自転車と同じく原則として車道を走ります。 
 


 自転車と違って、道交法で自転車通行可の歩道は走ってはあかんらしいのですが、浅草あたりの人の通りも多く、狭い歩道では当然走れません。

 まだ初詣客で賑わう浅草寺の境内に東側の側面から入って行きました。 境内は砂利敷なので人力車を引くにはたいへんそうです。
 人力車の上から猿回しを見物させて頂きました。



 穴場巡りなので、浅草寺北東の浅草6丁目、7丁目を通って都立浅草高校方面の住宅地を走りました。 人通りの少ないところを人力車で走るのは、なんだか違和感があります(^_^;)



 人力車は縁結びと招き猫で有名な今戸神社の境内に入っていきます。 大勢の初詣客が列をなして参拝をしています。
 人力車も5,6台駐車しており、乗客も降りて参拝していますが、こちらは参拝はしないので、乗ったまま見物です。
 まだ1月10日では寒さも厳しく、人力車でおなじみの赤い膝掛けを掛け、その上に雨除けの防水カバーを掛けてもらいましたが、吹きさらしの人力車は寒さがこたえます(^_^;)    乗客サービスで使い捨てカイロをくれたり、座布団の下に使い捨てカイロが4枚貼られていますが、真冬の人力車は寒いです・・・・



 浅草の各所から見える新たなランドマーク、東京スカイツリーを見ながら浅草駅前の吾妻橋交差点を横断歩道を使って横断し、雷門大通りに入って行きます。



 人力車の座席からの視点は乗用車の屋根より高いので、車道で前後を車に囲まれて進んでも圧迫感は感じませんでした。



 しかし、バスに囲まれると迫力を感じます(^_^;) 人力車の座席は路線バスの座席の高さと同じくらいです。
 車を運転している人から見れば、人力車は邪魔だと思っているんでしょうが・・・・



 このあと伝法院の前を通り、浅草ROXを経て、花やしきの前で下車しました。
 人通りの多い道では、「失礼します! 人力車通ります!」と声を掛けながら、注意深く進みます。



 途中、いろいろなところで多くの観光客から、カメラや携帯で写真を撮られました。それは乗っていた自分の子どもがかわいいかったとい訳ではなく、女性の車夫さんがいなせで格好良かったからだと思います(^_^;)
 
 女性の車夫だと、男性の車夫と比べて、一緒に車道を走るとスピードは負けるようで、どんどん引き離させて行きますが、スピードを感じない分、人力車に乗り慣れていない子どもにとっては安心して乗れたかと思います。
 
 前回と今回の女性の車夫はいずれも体育会系のさっぱりとした女性でしたが、女性らしく細やかな気遣いをして頂きました。
 大震災以来、浅草も観光客、特に外国人観光客が大幅に減少しましたが、次第に戻りつつあるようです。 早く外国人観光客が大勢訪れる浅草に戻る日が早く訪れますように。 


戸崎の街 人力車の旅

 では、完成したkobaruの人力車で観光を楽しんでみましょう。

 観光客が最初に訪れる観光案内所がある「とざき情報館」に向かうと、「人力車、いかがですか~!」という呼び込みの声が聞こえます。



 ※待機中の人力車は幌を被せたもの、呼び込みを行っている車夫の前の看板は、キットに附属してます。



 呼び込みの声に釣られた親子連れが、女性車夫の引く人力車に乗り込みました。

 ※震度6強の地震にあった影響がこんな所にありました。 アンダーパスの道路が歪んで波打ち、歩道のスチレンボードに少々段差が発生しました。 このアンダーパス部分はレイアウトベースの一部を切り取って作ったので、物理的に地震の力が加わって道路が歪んだようです(^_^;)



 「それでは、とざき情報館の前を出発します。 焼きそばの臭いがしますが、戸崎の名物は焼きそばです。 この前なんか、人力車に乗ったまま焼きそばを買って、乗りながら焼きそばを食べていましたよ。」
 
 ※キットに付いている車夫の人形は男性で、呼び込みを行っている車夫が女性の人形です。
 自分たちの乗った人力車の車夫が女性だったので、男女の人形の首をすげ替えて女性の車夫にしまいました。
 乗客の人形もキットのものは夫婦の人形で、赤い膝掛けを掛けていますが、夏のレイアウトの情景なので、それを使用せずにPreiserの1/160の人形を載せました。 前述したようにkobaruの車夫の人形がPreiserの人形と比べて1.5倍くらいの大きさに感じるのですが(^_^;)




 「最初にトランジットモールになっている商店街ザカリヤ ストリートを行きます。 ここには県内から電車で大勢のお客さんが買い物に来るんですよ。」
 
 条例により、歩行者専用道路でも乗り入れられる人力車の強みを発揮します。



 「明治時代デザインの人力車と、平成時代デザインのLRTと併走する姿は時代を超えた光景でね。この人力車は作られたのは平成になってからですが、デザインは明治時代とほとんど変わらないんですよ。   この人力車、いくらすると思います?  1台1台手作りなので120万円以上するんですよ。」



 商店街の観光を済ますと、駅前大通りの方へ向かいます。



 歩行者の多い歩道は人力車は走れないので、車道を走ります。 



 ※幌を畳んだ人力車がもう1台ほしくなったので、もう1セット購入しました。 
 もう1台の人力車の乗客もPreiserの女性の人形2人連れにしました。



 バス停のバスを追い越して、人力車は進みます。



 「この先はアンダーパスです。人力車にとって下り坂は苦手なので、この辺で引き返します。 人力車は引くときにはそんなに力はいらないので、お客さんが二人でも、たとえお相撲さんが乗っても、そんなに変わりはないんですよ。 だから私のような女性でも人力車を引けるんですよ。」



 駅前大通りを渡るときは、横断歩道を渡ります。



 渡った先には、「戸崎21世紀美術館」があります。 

 「ここには、1970年に作られ、現在でも大阪 万博記念公園に残されている太陽の塔の8分の1の大きさの太陽の塔が展示されています。
 高さは9mでも近くで見ると迫力があるでしょう。 夜は目が光るんですよ。」

 「今年(2010年)生誕100年を迎えられた岡本太郎氏の作品で、正面の胴体にある顔は現在を現し、一番上の黄金の顔は未来を現しています。そして後にはもう一つの黒い顔があり、これは過去を現しています。    太陽の塔は大阪と、ここ戸崎市以外では渋谷や川崎でも見ることが出来ます。 この美術館の屋上には太陽の塔とお祭り広場のミニチュアも展示されているので、ぜひ見ていって下さい。」



 「多聞百貨店は、戦前からある老舗で、贈答品では戸崎市民御用達の百貨店です。」



 「ここハンバーガーショップのウエンディーズは、一時期日本でのライセンス契約が終了したんですが、今年また別の会社から復活したんですよ。 ここは人力車でも乗ったままドライブスルーが出来るんですよ。 ドライブスルーと言っても私が注文してくるんですが。」



 「ここから歩道に入ります。」  「失礼します! 人力車通ります!」



 「ここはレキシントン スクェアです。 地下から2階まではショッピングセンターになっていますが、3階から上はマンションになっています。  この赤いロボットはマスコットのロタ君です。 この階段から地下街に行けますので、お帰りの際はショッピングを楽しんで下さい。」



 「この建物の隣のクロス ショッピングセンターに、仕掛け時計のピエロの樹がありますが、動くのは毎正時なので残念ながら今からでは人力車からご覧になれません。」 



 「以上で、人力車の旅は終了です。 長々とお付き合いありがとうございました。 これからも戸崎市をよろしくお願いします!」


 次回からは県庁公園の新しい部分を手掛けたいと思います(^_^)


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