制作記#418
                      更新日2018年12月13日更新            

2018年12月11日(火) KATO近郊駅ホームにホームドア設置#1


 KATO近郊形ホームDXが2018年10月(島式)11月(対向式)に発売されました。
 DX版になる前の近郊形ホームは調べみると2007年に発売されたもので、10年以上の時が経過しています。
 新幹線のホームにも使える屋根の高いホームは、当時の最新のホーム上の設備を盛り込んだ製品なので、まだまだ最新型のホームとして通用します。

 ただし、10年の時の経過により新たなホーム上の設備があります。
 ホームドアです。

 

 ホームドアは高さのあるプラットホームから線路への転落事故防止の為に海外の鉄道では早くから導入されていました。
 しかし、日本の鉄道での導入は海外に比べたら遅かったです。

 その理由として主として3つあります。
●ホームドアは列車のドアの位置に合わせなければなりませんが、路線によっては2ドア、3ドア、4ドアなどの車両が混在し、ホームドアがそれら全てに対応することが出来ない。
●特に日本は過密ダイヤの路線では、ラッシュ時にホームドアの開閉のタイムラグで、ダイヤが乱れてしまう。
●ホームドアの設置には多額の予算が必要であるのと、工事期間中はホームが狭くなりラッシュ時が危険である。
 という理由がありました。

 特にラッシュ時には1時間当たり22本も運転されるJR東日本 山手線では運転間隔が2分~3分という超過密ダイヤにおいて、ホームドアを設置したらダイヤ乱れの原因になるので、かつてはJR東日本は設置を否定していました。
 しかし、泥酔客などのホームからの転落事故や、車椅子、ベビーカーの車両への接触事故などが多発し、さらに2001年に山手線新大久保駅で泥酔客がホームから転落したのを、救助すべくカメラマンの男性と、韓国人留学生が線路上に降りましたが、三人とも進入してきた列車に跳ねられるという悲惨な事故がありました。これを契機に、ホームからの転落事故防止策の強化が始まりました。手始めはホームに緊急停止ボタンが設置されました。そして本命のホームドアが設置されることが決定され、山手線では2010年に恵比寿駅に設置されたのを手始めに、2013年には事故のあった新大久保にも設置されました。今では(2018年12月現在)東京、新宿、渋谷、浜松町、新橋の5駅を残すのみです。
 他の路線にもJR東日本は安全対策の為に、首都圏主要24路線の全243駅で2032年度末までに設置予定です。




 ホームドアはKATOはけっこう早くから出しています。2012年に発売された近郊形ホームのグレードアップ用として新幹線ホームパーツセットの中に安全柵としてホームドアが入っています。
 ただこれは、新幹線ホーム用のパーツなので25m級の2つドアに対応したものなので、在来線には使いづらいものです。

 

  製作記#401でモノレール駅ホームで使用するときは車体の短い2ドアのモノレールに合わせて、切った貼ったりしました。
  しかし、このホームドアは柵になって透けていなければならない部分が抜けていないのが残念です・・・

 

 JR東海 熱海駅の新幹線ホームのホームドアを参考にしているかと思いますが、プロトタイプのものよりもかなり分厚くなっております。熱海駅のタイプは柵をエッチングパーツを使わなければ再現できないほど、細くなっています。

 

 新たに発売されたホームドアは都会駅に多い4ドアに対応(最近は郊外の路線にも4ドア車が進出していますが)しています。
 
 現在、着々と整備されているJR東日本の山手線のホームドアをプロトタイプとしているように見えます。

 

 山手線タイプのホームドアは、ドア部分に透明な窓が付いているのを再現しています。
 一瞬、窓部分に透明パーツが組み込んであるのかと思いましたが、ただ単に四角い穴が空いているだけです。

 恐ろしいのは、KATOはホームドア用のシールがとても細かく出来ていることです。実際のホームドアの表記やカラーを参考にしていると思います。

 

 2015年に設置された山手線上野駅のホームドア。
 KATOのホームドアはよく再現されています。

 



 さて、レイアウト上の高架駅、新戸崎駅のプラットホーム。
 初代はKATOの島式ホームを対向式ホームにしていましたが、2007年にKATOから近郊形ホームが発売されてので、2010年に近郊形対向式ホームに置き換えました。
    レイアウト製作記#183新戸崎駅KATO新近郊形ホームへの改装工事#1 ~ 製作記#193 新戸崎駅KATO新近郊形ホームへの改装工事#11
 
 このホームにホームドアを設置します。
 ただし、レイアウトでの運転を楽しむ時には、このホームには6両編成の普通列車が停車します。その車両は多くの種類の列車で、2ドア、3ドア、4ドアとバラバラな列車の運転を楽しみます。
 実際の鉄道ならば、ホームドア設置に不適当な運航形態です。でも実際に乗客が乗り込んだりドアが開いたりしない鉄道模型レイアウトの駅のホームなので問題ありません(^_^;)
 ただ、ホームドアを設置すると、せっかく作成して、人形を多数配置したホーム上の情景が見えなくなる恐れがあります・・・・
 ホームドアを設置するかどうか迷うところですが、KATOから新たに発売されたホームドアを設置してみたくなり試しに設置してみます。

 

 近郊形ホームにホームドアを設置するのは非常に簡単で、別パーツになっている黄色い点字ブロックを外し、外した後の溝にホームドアのパーツを差し込むだけです。

 

 しかし、10年以上前のKATOの近郊形ホームグレードアップセットに付属の売店、待合室などを使用しました。

 

 ホームエレベーターもセットされています。KATOのストラクチャーはリアルな造りです。

 

 それから10年後の今年(2018年)、TOMIXからホーム(都市型)グレードアップパーツセットが発売され、モノレールとざき中央駅に設置しましたが、TOMIXのストラクチャーの出来は、10年以上前のKATO製品に出来にはまだ敵わないようです(^_^;)
       レイアウト製作記#403 モノレールとざき中央駅の建設#5(点字ブロック・エレベーターの設置)

 

 まず、ホームエレベーターのパーツのベース塗装を行いました。山手線のホームドアを参考にグレーアイボリーで塗装したいところですが、手始めに下地塗料としてホワートサーフェーサーを吹いて、ツヤを消しています。

 

 次回は、ホームドアの塗装と、シールの貼り付けを行いたいと思います(^_^)
      


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