制作記#302
                  更新日2013年10月25日更新           

2013年10月20日(日)(番外編)平成25年度観閲式(予行)
    
            
 3年前に引き続き観閲式に埼玉県の陸上自衛隊朝霞訓練場に行ってきました。
 本番は1週間後の10月27日(日)ですが、一週間前に総合予行が行われます。 



 本番と予行ではどう違うかというと、観閲官が自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣安倍首相ではない、来賓が来ない等がありますが、展示内容は本番とほぼ同一のことが行われます。

 ただ、予行の日は雨天だったので陸海空の航空機による飛行展示は全てキャンセルされました(^^;)

 観閲式は招待券がなければ会場には入れませんが、券を頂いた自衛隊関係者には27日の本番の招待券をあげると言われましたが、参加車輌の待機場所にいるのが好きで式典は見ないので、本番じゃなくて予行でいいですと言って予行の券をもらいましたが、天候が雨だったのは誤算でした(^^;)


 20日の天気予報はあいにくの雨。 朝、出発したときには、まだ曇りで雨は降っていませんでした・・・

 観閲式会場の朝霞訓練場最寄りの駅は東武東上線の朝霞駅です。朝霞駅に一番近いJRの駅は武蔵野線の北朝霞駅で、朝霞台駅から東上線に乗り換えて1駅です。

 武蔵野線の北朝霞に宇都宮線から行くのに便利な列車があります。
 土曜と休日に運転される ホリデー快速 富士山3号で、北朝霞には8時27分に到着するので観閲式に早めに行くのに、ちょうどいい時間の列車です。

 宇都宮線の小山から大宮を出ると武蔵野線経由で中央線に入り、大月から富士急行線に乗り入れて終点の河口湖まで行くホリデー快速です。 車輌は183系1000番台あずさ色で、特急「あずさ」として走っていた頃を思い出しながら老朽化した車体に乗り込みまた。 



 当日の天候は朝のうちは曇りでしたが、西の方から雨雲が押し寄せ、雨が降ってきました。
 降っても小雨程度かと思っていましたが、本格的な雨降りになりました(>_<)

 4人で観閲式に行ったので、朝霞駅から会場近くまではタクシーに乗り合わせて行きましたが、雨のせいか会場付近の混雑もなく、すんなり会場に入れました。

 9.11以降厳しくなった手荷物検査をすんなり通過して、会場に入りましたが雨のせいで、いつもの観閲式に比べて人は少なかったです。

 特に人が疎らだったのは、装備品展示会場で、雨の中傘をさして訪れる人の姿は極めて少なかったです。
 展示されている車輌の周りの芝は雨でぬかるんでいるのも敬遠されたのかもしれません。
 10式戦車の周りには誰もいません・・・


 陸上自衛隊が保有する戦闘車両が展示の中心ですが、31/2t燃料タンク車(一般用)などの支援部隊の車両も展示されています。 
 今年の6月にアオシマから1/72のプラモデルが発売されたので、プラモ製作のためによく見てきました。



 10式戦車は3年前は試作車の展示でしたが、今年は量産車の展示です。



 観閲式に参加したり展示される車両は、再塗装され部隊マークや所属の表記がない状態になっているので、どこの部隊を気にする性分の自分にとっては、少し残念(^^;)
 
 雨に濡れて艶々になった戦車はなまめかしく見えます(^^;)



 観閲式はよほどの荒天出ない限り、雨天中止はないので隊員達はレインコートや雨衣で雨を凌ぎます。

 そんな隊員達も観閲式に参加する隊員達は式典が始まる前に雨衣なども脱がなければなりません。
 制服や次第に迷彩服が雨に濡れて、手袋をはめた隊員が手を握ると、水が大量にしたたり落ちるほどです。

 

 水濡れと寒さに耐える隊員の苦労が偲ばれます。

 たいへんなのは観客も一緒で、雨の中スタンドでじっと始まるのを待つのは寒いらしく、子連れのお客さんの中には式典が始まる前に、会場を後にする姿を多く見かけました。
 かく言う自分も子連れで、子供は寒いから早く帰ろうというのを、3年に一度の観閲式で、目の前を戦車が通り過ぎるのを楽しみに11時半まで待とうよと、子供をなだめすかしていました。 子供には雨の中、負担を掛けたと反省しています(>_<)

 
 雨の中、じっとしているのもたいへんなので、装備品展示コーナーをいくつか廻りました。
 前回人気のあった小火器や対戦車火器などの展示コーナーのテントには、今回は全く人気がありません。
 そのもそのはず、展示している火器の1.5mくらい前に柵があり、近くで見られないようになっていました。

 前回は、鎖で厳重に固定されて持ち上げられないようになっていましたが、手に触れ照準器などが覗けたのですが、今年は遠目に眺めるだけです。 
 今年になってから練馬駐屯地などの駐屯地祭で、市民に弾の入っていない銃を扱わせたのは銃刀法違反に当たるとして市民団体が提訴し、まだ法的に決着が付いていないために、このような処置になっているのと思われます。
 これでは、子供も展示に関心を持つわけもなく早々に退散し、衛生科部隊が、医療用のテントを幾つも張って展示している場所などを見学しながら観閲行進を始まるのを待ちました。

 雨天なのでプログラムにある空挺降下や、約50機が参加する航空機部隊の観閲飛行は当然ながら中止です。

 本番の27日の天候が恵まれたら、後日発売されるDVDで式典や観閲行進を楽しみたいと思います(^^;)



 式典が終了すると観閲行進が始まります。
 式典会場から行進に参加する車輌が2ヶ所の出口から会場の外周道路に出てきます。
 今回は矢印の中央付近の出口で車輌が出てくるのを見学しました。



 閉鎖された外周道路に式典会場から、車両がどんどん出てきます。 参加車両が約240両なので、一ヶ所の出口から半分としても120台もの車両が出てくるので壮観です。



 退出してくる車輌のスピードはかなり早いです。 雨の日の撮影なので、車両のスピードが速すぎて写真がブレているくらいです(^^;)

 装輪車両も速ければ、装軌式の89式装甲戦闘車のスピードも速い。 

 

 これほどの台数の自衛隊車両が一度に疾走する光景を間近に見ることは、観閲式でないとなかなか見られません(^_^)

 


 前回と今回の違いはと見てみると、前回は徒歩行進部隊のニューフェースとして中央即応連隊が行進しましたが、(海外任務で忙しいのか)今年は見かけず、その代わりに長崎県相浦駐屯地からの西部方面普通科連隊が、車両部隊で参加しました。

 島嶼防衛を主任務にしているので、上陸用のゾアテックボートを載せたトレーラーを高機動車で牽引しての車両行進です。



 もう一つは、前回は装備品展示に置かれていた情報科部隊の偵察用の無人ヘリコプター 遠隔操縦観測システム(FFOS)がトラックに載せられて行進参加です。



 最後の目玉は10式戦車が初の車両行進に部隊参加です。



 徒歩部隊の行進が行われている間、車両部隊は外周道路で待機です。
 約250両もいるので、車両同士のの間隔はきっちりとみごとに詰められています。



 横列も3両並んでいて、短時間に決められた場所に駐車出来るのは、訓練を繰り返したのだと思います。



 雨で航空部隊の飛行展示は当然のことながら中止になり、徒歩部隊の行進に続いて車両部隊の行進になります。



 徒歩部隊の行進が半ばを過ぎると、車両部隊が暖機運転のためにエンジンを始動します。
 約250台の車両が一斉にエンジンを始動すると、一瞬、排気ガスで視界が悪くなるほどです。



 74式戦車の車体とエンジンを利用した87式自走高射機関砲の排気音は、一段と高く響きます。



 発進してから3列横隊だった隊形を、走行しながら速やかに観閲行進の2列横隊に変換していきます。



 高射特科部隊の次は野戦特科部隊です。
 多連装ロケットシステムMLRSも4両参加。



 すでに観閲行進の隊形になった99式自走155㎜りゅう弾砲。
 8年間も中断しているレイアウト上の観閲式でも、この隊形を再現したくなりました(^^;)



 今年の目玉は、中央観閲式で初めて車両行進を行なう10式戦車です。



 観閲行進には10式戦車は5台参加しています。





 10式戦車の次は、74式戦車です。こちらも5台。
 退役が始まっており、90式戦車と同等の戦闘能力を持ち、軽量化された10式戦車に更新される予定です。



 最後のトリを務めるのは90式戦車です。 毎年台数が減少している74式戦車に、まだ数は負けていますが、自衛隊を代表する主力戦車です。
 参加台数も10式と74式を合わせた数よりも多い、11台もの参加です。



 重量も、自衛隊の戦車の中では一番重い50tもあるので、走る姿は迫力があります。







 本番までの一週間の間に台風が2つも来る予報になっています。
 27日の本番までに台風は過ぎ去りそうですが、その間、関東地方は台風の影響を受けそうです。
 観閲式に参加する多くの部隊がテントで宿泊しています。



 自衛隊の皆様が台風から守られますよう、お祈り致します。
 また、27日の本番が天候に恵まれ多くのお客さんが会場を訪れることが出来ますように。
 観閲式には参加していませんが、同時期に災害派遣で出動している陸空海の自衛隊員のことも覚えて祈ります。
 そして、台風26号で多くの痛みを受けた伊豆大島を始めとして多くの被災者の方々が癒やされますよう、お祈り致します。


 


 製作記#1~100   101~150   151~200   201~250  251~300 301~350