1/144航空自衛隊基地ジオラマ#32(飛行隊隊舎#2)

                                          2017年5月  日更新    

 ジオラマ製作記#11飛行隊隊舎#1で製作した飛行隊指揮所ですが、まだ建物が完成しただけで、看板もさまざまな表示も付けていない、のっぺらぼうの状態なので、看板等を取り付けます。

 


 百里基地 第305飛行隊の飛行隊指揮所 
 2015年10月に撮影したので、まだ飛行隊のマークや看板が掲示されています。1年後の2016年の航空祭には行けなかったので確認はしていませんが、情報保全のために看板等は取り外されているでしょう。もっとも第305飛行隊は2016年8月に新田原基地に移動になり、同年10月には逆に新田原基地の第301飛行隊が百里基地に移動して来たので、現在は第301飛行隊が使用しています。

 

 航空自衛隊の飛行隊指揮所のデザインは標準化されていないようでバラエティに富んでいます。
 百里の第305飛行隊(現在は第301飛行隊が使用)のように、平屋の飛行隊指揮所は珍しいです。ここを使用するのは飛行班だけで、整備班は隣の格納庫に隣接している2階建の建物を使っているのかは不明です。

 

 同じ百里基地の第302飛行隊指揮所
 こちらは2階建です。

 

 ジオラマで造った飛行指揮所のデザインの参考にしたのが、第501飛行隊の隊舎です。飛行場全体を見回せるように、2階に出っ張りが設けられています。
 年々、老朽化のための退役でRFタイプのF-4が減衰しているので、ウッドペッカーを使ったマークもまもなく見納めか・・・

 

 2016年9月の小松基地 第306飛行隊指揮所。入口にあった看板は撤去されていますが、飛行隊の旗が掲げられているので306だということが判ります。

 

 余談ですが、第306飛行隊のパイロットは情報保全のためか、所属部隊のパッチを外していました。しかし、飛行服からチラリと見えるTシャツのデザインから306だと判ります。

 

 小松基地の飛行隊は情報保全のために部隊のパッチの着用を止めたのかと思いましたが、同じF-15が配備されている第303飛行隊のパイロットと、アグレッサー飛行隊こと飛行教導群のパイロットは従来通り部隊パッチを着用していたので、空自ファンとして一安心です(^_^;)
 その上、飛行教導群の整備員はデジタル迷彩服に、両肩と胸に4枚、目立つドクロマークのパッチやネームを付けていて、情報保全通達なんて、なんのその(^_^)
 おまけに赤い星とサーベルのマークの今まで通りの黒い識別帽を着用しています。
 そのへんの事情を飛行教導群のパイロットに聞いてみると、飛行教導群では識別帽の着用は禁止されていないとのこと(^_^) ついでにパイロットも識別帽は被っていますかと聞くと、残念ながら「パイロットは帽子なんか被りません!」とのことでした(^_^;)

 



 現在では飛行隊舎の看板やマークは情報保全のために取り外されていますが、このジオラマでは2015年夏頃の想定で製作しているので、部隊名の看板類をジオラマでは使用します(^_^)

 まずは、戦国時代の楯のように大きな板に梅丸が描かれた看板を、この画像からシール化。
 「第305飛行隊」の部隊名の看板はというと、蛍光灯カバーに、「第三〇五飛行隊」と書かれています。これはユニークすぎる(^_^;) どこの部隊でも大きな表札に筆文字で書かれているのに・・・・   伝統墨守の海上自衛隊ではこんなことはしないと思う。さすが勇猛果敢 支離滅裂の航空自衛隊(^_^)
 海上自衛隊の航空基地は格納庫の形もある程度揃えるのに、航空自衛隊では格納庫の形も同じ基地内でバラバラだし(運用する航空機の機種がさまざまという理由もあるが)、飛行隊隊舎のデザインもみな異なります。ただ管制塔のデザインはある程度、統一されています。

 
 
 どうせ非公式書の建物の形も本物とジオラマでは大きく異なるので、飛行隊の看板は「第三〇に飛行隊」の看板を流用。

 

 航空自衛隊の建物に付きものの、建物管理責任者と種目、建物番号の表示もシール化。

 

 本当だったら、建物の左隅に掲示するようですが、左隅に貼るスペースがないので、右隅に貼りました(^_^;)

 

 第305飛行隊の看板は実物の画像からシールにしました。

 

 飛行安全の看板も実物の画像からプリント。

 

 ついでに第302飛行隊の安全看板も造っておきます。

 


 シールを貼り付ける掲示板はKATOなどのストラクチャーに含まれていますが、サイズをパーツに合わせるよりは、脚と枠をプラ角棒で自作したほうがいいので、シールをプラ板に貼りEverGreenの1mm角棒などを使って15mmの高さの脚と、庇を取り付け看板としました。

 実物に倣って飛行隊の看板はの脚と枠はシルバーで塗装。飛行安全の看板はフラットホワイトで塗装しました。ついでに第302飛行隊の飛行安全の看板も作成しました。

 

 モデルにした実物の看板よりも、大きめで枠も太めになってしまいました(^_^;)


 看板を立てる前に・・・



 実際の基地の飛行指揮所の周囲は芝生で囲まれています。
 アメリカ軍から指導を受けた自衛隊は基地や駐屯地の建物の周囲を芝生で囲むのが好きです。元自衛官の方が書かれた手記には、自衛隊の最大の敵は雑草だと書かれています(-_-) 毎回、芝生の雑草抜きの作業が苦痛だったと書かれています(^_^;)

  

 芝生は特にコンクリートの面積が大きい航空基地には欠かせないものとなるので、芝生による緑地を設けます(^_^)


 芝はKATO=WoodlandScenicsのターフを蒔くことにします。
 ターフを固定する接着剤は、同じくWoodlandScenicsのHob-e-Tacを使います。(1/400空港ジオラマ製作記#35参照
 木工用ボンドのように見えますが、ニカワの成分が入っていて粘着力があって乾燥時間も短く、短時間で作業できます。

 

 マスキングテープで接着剤を塗る部分を範囲指定し、キャップに付いている刷毛でHob-e-Tacを塗ります。
 塗り終わったら、マスキングテープを剥がし、ターフの緑色ブレンドを大雑把に蒔きます。

 

 蒔き終わったら、軽く指で押して固定させ、30分くらい乾燥させます。
 乾燥させたら、掃除機でターフを吸い込むと、固定されなかったターフが吸われて、芝の部分だけ、きれいに残ります。

 

 芝生部分に、看板を立て、植木代わりにKATO=WoodlandScenicsのフォーリッジ・クラスターを小さくちぎって貼り付けました。

 


 2016年9月の小松基地では情報保全のために看板は外されて、フレームだけになっています。 寂しい(^_^;)

 

 食堂の前にはかつては基地の案内図があったような気がします。
 案内図は完全に塗りつぶされ、標語が書かれています。「事故防止の方針  一人の隊員も失わない。一つの装備品も失わない。 堅固な意思をもって事故の未然防止を図る。 6空団 安全班・人事部」

 

 あとは、飛行隊指揮所の屋上部分に、旗竿やTVアンテナ、航空無線用アンテナ、そしてエプロンを照らす照明などを設置することになります。
 
 

 照明用のパーツをどうするか、いろいろと検討したいと思います(^_^)


                                                                       

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