沖縄シュガーローフへの旅#2(沖縄へ)
                                          2017年12月12日更新                                                                          
 土曜日の朝、早朝の6時25分羽田発那覇行きJAL901便(B777-200)で那覇に向かいます。
 
 第1ターミナルから離れたD滑走路(05滑走路)に向かう途中、日本航空の格納庫の前に政府専用機(航空自衛隊機)が駐機していました。
 政府専用機はB747-400をかつて運航していた日本航空に整備を委託しています。B747-400からB777-300ERに2019年から政府専用機は機種が交替しますが、整備委託先は全日空に変わります。なぜならば日本航空は2019年からB777とB767を売却し、A350を大型機として運航する予定になっており、B777の保有のなくなる日本航空は受託が困難になるからです。 
 日本航空といえばB747というイメージが残っていますが、将来はB737、B787、A350が日本航空機というイメージを抱くことになるでしょう。

 

 海上にあるD滑走路へ向かう、二本平行した連絡誘導路橋の上で全日空のB787と併走します。
 B787も好きな機種で、併走しながらじっくり眺めることが出来ました。

 

 連絡誘導路橋を渡り、5番滑走路に向かいます。先ほど併走したB787はアウトコースを走ることになったので、搭乗している日本航空のB777が先に離陸することになります。
 B787はエコな新技術を取り入れた機体ですが、正面から見る顔が他の機種に比べると、何となく野暮ったく感じます(^^;) 太い胴体のお陰で(下の貨物室にコンテナが2基横に並べられるようになった)顔が横に広がり、サンダーバード2号のような顔に見えます。

 

 D滑走路は埋め立てした海の上の滑走路ですが、多摩川の河口からの流れを阻害しないように滑走路の西側1/3は桟橋の上に滑走路は作られています。
 だから桟橋部分の滑走路は、巨大な航空母艦の甲板のように感じることが出来ます。やはり滑走路のサイドは冬は枯れていても草地がいい(^_^)

 


 A席に座ったので、左側の太平洋側の景色を眺めながら向かいます。

 西進していた飛行機は、離陸後25分頃に浜松基地付近のポイントから南西に向きを変えて太平洋の上を進みます。2時間ほど太平洋の上を飛びます。

 



 沖縄に近づくと、右側の席では奄美大島から南西諸島の島々を見ることが出来ます。
 今回は左側の席なので、陸地は沖縄本島に入り、本島を横断し始めてから陸地が見えました。
 北部の街、名護市と名護湾が見えます。これからレンタカーで名護市を通るので、じっくりと見ておきました。

 

 本島を横断すると、冬は那覇空港の北向きの滑走路に着陸するために、大きく沖縄本島の南端を回わる進入ルートを取ります。

 IHEYA SOUTH ARRIVALというアプローチルートで伊平屋島上空付近から、沖縄本島を横断し、勝連半島も渡ってから、低空で本島の東岸をなめるように回っていきます。

 

 このルートをたどると、右側の席からは沖縄戦跡国定公園の摩文仁の丘、平和記念公園、そして沖縄本島最西南端であり、沖縄戦最後の激戦地であった喜屋武岬などを見ることが出来ます。
 左側の席は東シナ海と慶良間列島を遠くに眺めるだけです・・・・

 長い時間低空飛行を強いられるのは、いざエンジントラブルなどでエンジン停止に陥った場合、余裕高度がないのでパイロットなどは嫌がるそうです。
 しかし、今までこのコースでの着陸で事故は発生していないのと、エンジンの信頼性も向上しているので、かなり低い確率でバードストライクなどで、両エンジン停止でもないかぎり事故には至らないので、ここは安心しながら低空飛行の続く進入飛行を楽しむしかないです。

 喜屋武岬を回り、糸満市沖はもう滑走路の延長上の最終進入コースで、次第に海面が迫ってきます。海面は南の海の色をしているので南国に来ている感じがします。ただ珊瑚は沖縄本島の開発で赤土が流出して、かなり前から死んだ状態になっています。

 

 着陸寸前に空港に隣接した瀬長島が見えます。台地上に温泉リゾートホテルがあり、この琉球温泉 瀬長島ホテルに泊まりたかったのですが、予約が取れませんでした。このホテルのエアポートビューの部屋に泊まれば、離着陸する航空機を眺めるのに最高のホテルです(^_^)

 

 着陸する滑走路の隣の沖合に建設中の2,700mの2本目の滑走路の工事が行われています。2020年3月に使用開始の予定で新管制塔の建築も予定されています。このときはまだ、護岸工事中で、2017年現在はまだ埋め立て工事を行っています。
 民間機、自衛隊機合わせて年間8万回を超える那覇空港が滑走路1本で運用しているのは限界に近く、万一、滑走路上でトラブルが発生しクローズとなると大きな影響が出ます。多くの利用者がある空港であると共に、陸海空自衛隊、海上保安庁、警察なども利用する空港なので1本しかない滑走路は国防上の懸念となっています。順調に工事が進むことを祈ります。 

 

 那覇空港に到着すると南国に来たという実感が湧きます。寒い内地と違って沖縄は気温も10度以上高くなっています。
 日本トランスオーシャンのジンベイジェットも見られます。

 

 那覇空港の南ウイングから南の方を眺めると、日本航空、日本トランスオーシャンのエプロンの向こうには、海上自衛隊、航空自衛隊、陸上自衛隊のエプロンが並び、さらに奥には航空自衛隊のアラートハンガーがあります。

 

 沖縄に着いて、いきなり沖縄料理。
 那覇空港国内線旅客ターミナルビル1Fにある空港食堂に入って早めの昼食です。
 もともとは空港関連勤務者用の食堂ですが、沖縄家庭料理を安く、早く提供する食堂なので、観光客にも人気がある食堂です。
 この日も、空港勤務者はカウンターでマンガを読みながら食事、観光客はテーブルで食事をしていました。
 正面のショーウインドウで料理の見本を見て、券売機で食券を購入するセルフタイプの食堂です。

 

 子どもは沖縄そば(540円) カミさんはト-フチャンプール(600円) 
 そして私は日替わり定食のテビチの煮付け(650円) 手軽に食べられるのがいい。

 


 これからレンタカーに乗りますが、空港でレンタカーを借りると何かと時間がかかりそうなので、沖縄都市モノレール”ゆいレール”で沖縄新都心のレンタカーの営業所に行き、そこで借りることにしました。
 ”ゆいレール”は第3セクターの鉄軌道事業としては珍しく経常利益が出ている会社です。
 だから、その分乗客も多く、空港からの乗客はトランクも持参ということもあり、2両編成しかない車内は、いつも混み合っているという印象があります。

 

 ”ゆいレール”は眺望がいいので、乗っているだけで那覇観光を楽しむことができます。観光客にも大人気です。
 那覇空港を出るとすぐに車両基地とゆいレール展示館があります。
 ラッピング車両も鮮やかな塗装です。

 

 車両基地を過ぎると航空自衛隊那覇基地を見下ろします。モノレールから良く見えるので、良き広報になります。
 ちょうどこの日は、築城基地から第304飛行隊が移駐し、第204飛行隊と合わせてF-15を運用する2個飛行隊を指揮する第9航空団が発足した日で、一般人も基地内に入れる日でしたので基地の中に入りたかったのですが、今日は美ら海水族館に行く予定なので断念(>_<)

 




 ”ゆいレール”でレンタカーの営業所がある”おもろまち”駅に向かいます。この”おもろまち”駅周辺こそシュガーローフの丘の跡地です。
 跡地には、東横イン那覇おもろまち駅前とダイワロイネットホテル那覇おもろまち、そしてカソリック安里教会などの建物が建っており、丘の上には那覇市上下水道局の巨大な貯水タンクが立てられており、往事の激戦地の面影はまったくありません。

 

 駅を出ると巨大な免税店DFS Tギャラリア 沖縄があります。
 この中にレンタカーの営業所があります。店舗の中のレンタカーのカウンターで待つことなくチェックアウト出来ますが、地下のレンタカー会社のガレージまで複雑な動線を通ってレンタカーに乗り込みます。
 ちなみにこのTギャラリア沖縄の後方に建っている白くて四角い建物は、泊まる”ダイワロイネットホテル那覇おもろまち”です。

 


 Tギャラリアに面した県道330号を北上し、西原ICから沖縄自動車道に乗りました。
 10年以上前に沖縄自動車道を走りましたが、その時は通る車も少なく、ガラガラでスムーズに走れた記憶があったので、那覇から美ら海水族館までは休憩を挟んで2時間と思っていたのですが、渋滞箇所が何カ所もあり予定が大巾に遅くなりました。渋滞の原因は自動車道の橋の架け替えとメンテナンスを4箇所くらいやっていて、その度に1車線に交通規制がかかり反対車線に移るので渋滞が続きました(^_^;)
 さすが沖縄だけあって、走る車の中にレンタカーも多く、また在日米軍や軍属や家族が乗るYナンバーの車も目立ちます。 

 

 4度の渋滞を抜け、終点の許田ICから国道58号線に入りますが、出口で2㎞以上の渋滞でなかなか動きません(^_^;)
 2車線の58号線は名護市内まで7㎞あまりが渋滞で、なかなか前に進みません。名護湾に沿って通る国道は脇道がなく、このまま進むしかありません。

 

 渋滞の原因になるようなイベントでも開かれているかと思いましたが、特に目立つイベントはなさそうでした。考えられるのは名護さくら祭くらいでした。
 内地から来た人間からすると、1月で桜祭りとは信じられないのですが、後にタクシーの運転手さんに聞いた話だと、沖縄では1月に島の北部から桜の花が咲くそうです。桜は一度冷えて、その後、暖かくなると花が咲くそうです。島の北部が早く寒くなり、南部はなかなか寒くならないので、桜の花は北部の方から咲き始めるそうです。だから北部の桜には、那覇などの南部の人々が多く訪れるそうです。



 名護市内を抜け、大混雑の国道58号線から国道449号線に入るとウソのように空いているので、海沿いのドライブを楽しめます。

 せっかく来たので、一度渡りたかった瀬底大橋を渡って瀬底島へ。

 

 軽く島を回って、すぐに本島に戻ります。大きな橋は好きなので、渡っても眺めても楽しくなります(^_^)
 
 

 途中、名護市の手前の道の駅 許田に寄ったりもしましたが、那覇から美ら海水族館のある国営沖縄記念公園海洋博公園まで予定していた時間の倍の4時間を費やして到着しました。冬の沖縄は観光のオフシーズンかと思っていたら、予想が大きく外れました。海洋博記念公園の駐車場も一杯で多くの観光客が訪れています。

 ここから9㎞離れた伊江島が良く見えます。とても平和な景色ですが、この島も沖縄戦で激戦が行われた島です。
 いつかは慰霊と戦跡訪問で、この島を訪れ島のシンボルになっている172mの岩山、伊江島タッチューに登ってみたいです。

 
 

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