新日本海フェリ-で札幌の旅#7(モエレ沼公園#2)
                                            

   2016年9月20日更新
  
 

 
  プレイマウンテンに登ってから、森の中に遊具が点在するサクラの森に行きます。
 
 



 プレイマウンテンは登るのを楽しむ山(遊び山)らしいです。
 
 断面が二等辺三角形のような山で角度の緩い方は、緩やかな坂道が頂上まで続き、反対側の急な斜面の方は、ソリで滑り降りるような斜面と、花崗岩を石段のように積み上げて並べた階段のようなものがあります。 エジプトのギザのピラミットの石段をオマージュしたものらしいいです。

 

 今回は、急な斜面の方から登りましたが、かなりきつい思いをしました。高さは30mで先に登ったモエレ山が52mあったので、30mなら楽に登れるかと思いましたが、登ってみるとキツかったです(^_^;)この時はアキレス腱を痛めていたので急斜面を登るのはきつく、医者から激しい運動はしないようにと言われていたので、後ろ向きで登りました(^_^;)

 
 
 アキレス腱を痛めた原因は、クリスチャンなのに子ども神輿を担いで、いっしょに神社の山に登ったのが罰が当たったのかもしれません・・・・  もちろんキリスト教では、そんなことで罰が当たることはありませんが(^_^;)


 後ろ向きに登って頂上に着く。原案者のイサム・ノグチ氏はギザのピラミッドのように花崗岩を階段のように登って楽しんで欲しいとのことですが、階段の間隔が広すぎて痛めた脚にはつらいのでスロープの方を登りました。

 頂上はギザのピラミッドというより、メキシコのテオティワカンのピラミットの頂上みたいです。

 

 頂上から反対側を見ると、ゆるやかな坂道が・・・・・  こちらから登れば楽に登れた・・・

 

 山頂は眺望が開けています。 モエレ山よりも22m低いですが、このくらい距離が離れると同じ高さに見えます。

 

 リング状の森は海の噴水という巨大噴水がある場所です。リング状にカラ松で覆われていて閉鎖的な空間になっているのがいいです。養老天命反転地もそうですが、樹を植えている芸術作品は年月が経つと樹が伸びてくるので、オープンから5年10年経過すると景観が変わってきます。オープン当初の公園の写真と比べると現在の高さの1/3くらいの高さで印象が変わってきます。それが面白いところですが。

 

 プレイマウンテンの反対側の斜面は登ってきた急斜面と違い、かなり緩やかな坂です。
 プレイマウンテンは札幌市内の公共工事の残土を再活用して積み上げました。
 この山の原型は1933年に造られた彫刻作品ですが、それから55年後の1988年に氏が没する一ヶ月前に、このプレーマウンテンの中に空間を造り、遊び場を造りたいとの要望がイサム・ノグチ氏から出てきました。札幌市としてはこの提案に苦慮しましたが、氏の死亡によりこの要望は沙汰止みになりましたが、コンサートホールにしたらどうかという提案でした。

 

 広大な面積を持つ入場無料の施設ですが、清掃が行き届いて、芝もきれいに刈り込まれていて雑草も目立つことなく、全国各地で予算不足で管理が行き届かなくなった施設が多くなっている昨今、モエレ沼公園は札幌市がきちんと管理しているしている施設です。さすがは政令指定都市(^_^)

 

 プレイマウンテンを降りて、遊具施設が森の中に点在しているサクラの森に向かいます。
 7つあるゾーンの最初のゾーンは遊具はなく使用目的は不明です。ただ自転車が走り回っている写真がWebに載っています。

 

 芝生は芝刈り機できれいにすればいいのですが、コンクリートの作品群をきれいなまま保つのは大変です。
 無塗装の状態では風雨で黒ずみ、ペンキを塗っても退色してしまいます。完成時は赤く塗装してあった作品が、薄いオレンジ色まで退色しています。
 コンクリートの繋ぎ目には雑草が生え、きれいにするのには手間と時間がかかります。

 ここはイサム・ノグチ氏の作品の展示場所でしょうか。
 少しうろ覚えですが解説だと、母の胎内をイメージしたもので、ここを通り抜けると誕生の瞬間を体感出来るとか・・・・

 

 サクラの森に足を踏み入れてみます。このエリアは
 イサム・ノグチ氏がデザインした遊具が並んでいます。

 

 赤い4面に丸い穴が空いたナットが組み合わさったような遊具はオクテトラです。 中に入ったり、よじ登ったりして遊びます。
 これをオマージュしたものを、都市型レイアウトにナットを組み合わせて赤く塗ったものを造って置いています。

 

 森に囲まれた広場に置かれた遊具で遊ぶのは、子ども達の想像をかき立てることでしょう。 

 

 サクラの森には7箇所の遊具エリアがあり、次のエリアには森を抜けて行くことになります。
 各エリアは50m以上離れているので、独立したエリアになっています。
 イサム・ノグチ氏は一つのエリアで遊ぶのが飽きたら、他のエリアの遊具で遊ぶというコンセプトにしました。

 

 隣のエリアに言っても前のエリアにあったオクテトラなど置かれているので、少し新鮮さは欠けます。

 

 それでも、少しずつ新たな遊具が現れてくるので、違いを感じさせます。

 

 また森の小道を抜けて遊具のある他のエリアに行きます。

 

 森の中に点在する遊具エリアを巡っていると、千歳基地にあるF-15戦闘機用の掩体地区を回っているような気がします(^_^;)

 

 コンクリート製のピラミッドをデザインした遊具もあります。
 でも、これは化粧室になっています。

 

 ピラミッド型の化粧室ですが、登って遊ぶことが出来ます(^_^)

 

 7つめのゾーンになって、ようやく遊ぶ子どもの姿を見かけることが出来ました。

 

 ただ時間がそろそろ9時に近づく頃で、夏休み中なのに遊ぶ子どもの姿がほとんど見えないのは不思議なものです。
 原因は、この日は木曜日で夏の間、多くの子ども達で賑わう目玉施設のモエレビーチがメンテナンスのための定休日で、モエレビーチ目当ての子どもの姿がなかったのが原因だと思います。

 「札幌には海はないから、ここに海を造りましょう。」とイサム・ノグチ氏は語り、パラオ諸島の港の浚渫工事で発生した廃棄物の珊瑚をリサイクルとしてモエレビーチに使用しています。

 

 子どもが夏の間に遊ぶ、水遊び施設なので毎週木曜日は1日休んで、人手を掛けてメンテナンスしています。
 公園の施設を視察にきた自分にとって、夏休み期間中にもかかわらず、空いた公園の写真を撮ることが出来たので、モエレビーチの定休日に当たるとは何とも、ついていることでしょう(^_^) 

 

 モエレビーチから、公園のヘソに当たる部分にある海の噴水に向かいます。

 

 周囲をリング状にカラ松の森が囲んでいます。

 

 カラ松の森を抜けると中心部にサークルが現れてきます。

 

 サークルの中には、今まで見たことのない巨大な噴水の吹き出し穴があります。
 この下には目には見えませんが、巨大な貯水槽と機械室があります。

 

 海の噴水は一日3回~4回、時間を決められて噴射されます。ショートプログラムは15分、ロングプログラムは40分間、イサム・ノグチ氏が設計したマイアミのベイ・フロント・パークの噴水を参考に、最大25mの高さのビックワンや波が動めくビックウェーブなど、迫力のある演出の噴水が決められています。
 この日、最初の噴水は10時30分からで、この後向かう札幌の中心部のバスセンター行きのバスの時刻と重なったので残念ながら、噴水のプログラムを見ることが出来ませんでした。

 

 また、カラ松の森を抜けて外に出ると・・・

 

 ガラスのピラミッドが現れてきました。

 
 


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