防衛省探検ツアー#1
                                       2014年 8月13日更新                    

 防衛省にツアーで行ってきました。
ツアーの正式名称は、「子ども霞が関見学デー・ピクルス王子とパセリちゃんの市ケ谷台探検ツアー」とたいへん長い名称になっています。

 「子ども霞が関見学デー」は文部科学書が音頭をとり、国の中央官庁が、8月6、7日の2日間、霞ヶ関の各省庁舎内に小中学生を招いて、さまざまな見学や体験が出来る夏休み恒例の行事です。
 各省庁ともども、子どもに、国や社会の仕組みを学習してもらうために、さまざまな体験のプログラムを用意してあります。 たとえば国土交通省などは、パワーショベ操作体験や、鉄道運転シュミレーター体験など楽しそうですが、楽しめるのは子どもだけで、付き添いの大人は見ているだけです。
 そんな中、大人でも楽しめるのは、防衛省の「子ども霞が関見学デー」(場所は霞ヶ関ではないけど)で、広報活動には手慣れている防衛省が一番面白そうです。
 
 防衛省は原則として平日に、市ケ谷地区見学(市ケ谷台ツアー)を午前と午後2回やっていますが、所要時間は2時間10分程度ですが、「子ども霞が関見学デー」になると、倍以上のの5時間になるのと、自衛隊食堂で喫食体験(カレーライス)もあるので、一般の見学よりも充実しています。
 ただし、小中学生が対象なので、大学生等のサマーツアーほど濃い内容ではなく、一般の市ヶ谷台ツアーのプラスアルファ程度かと思って参加しました。

 募集は防衛省のホームページに告知が有り、7月中に往復ハガキで応募しました。8月6日が小中学生対象、7日が小学生対象なので、自分の子どもは小学生なので7日の方が当選の確率が高かろうと思い7日で応募したところ当選しました。

 「子ども霞が関見学デー・ピクルス王子とパセリちゃんの市ケ谷台探検ツアー」の内容は、
 午前
  防衛講話、防衛大臣・副大臣とのお話、屋外ヘリ展示場の見学、広報展示室の見学、売店での買い物
 午後
  食事体験、手旗信号体験、儀じょう訓練見学、装備品見学
 となっています。


 良く晴れた8月7日(木)に、JR中央線 市ヶ谷駅から徒歩10分の防衛省に行きました。
 厳重な警備を行っているのは、経費削減のために委託された民間の警備員です。



9:30~9:50  受付

 門外で受付を行いました。 引率者の大人は顔写真入りの身分証明書(免許証等)、子どもは保険証で氏名の確認を行いました。
 受付で、子どもには班ごとに色の違う帽子と、それぞれにネックストラップに入れられたICチップの付いた「部外者臨時立入証」が渡され、入口のゲートでタッチして構内に入ります。

 防衛省のある市ヶ谷台は、江戸時代には尾張藩邸。明治時代から戦前にかけては陸軍士官学校、 近衛連隊。第二次大戦中は陸軍参謀本部。終戦後はアメリカ軍が駐留し、極東軍事裁判が開かれました。1960年に返還されると、陸上自衛隊東部方面総監部、第32普通科連隊。そして、2000年の防衛庁時代に、港区六本木(檜町)から、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地がある現在地に移転してきました。
 中に入ると、そんな歴史の変遷を微塵も感じさせない、近代的なビルが建ち並んでいます。


 
 市ヶ谷台は東京23区内で第2位の標高31.4mの高さ(第1位は新宿区戸山公園44.6m)で、靖国通りに面したゲートから見ると、かなりの高低差を感じます。我々はエスカレーターに誘導され高台に上っていきます。

 

10:00~10:10  全般説明
 D棟の第一会議室に集合して、今日一日の流れと注意を聞きます。
 今回のツアーは、自衛隊の広報室が企画したものではなく、文部科学省などの中央官庁の行事なので、大臣官房の広報課の職員(背広組)が主導しています。制服組の陸海空自衛隊の広報官も参加して、探検ツアーが行われます。

 写真撮影のレギュレーションは、屋外は一部の場所を除いて撮影は自由。
 建物の内部に関しては、一部の場所を除いては、撮影禁止になっています。
 以前、アメリカ ワシントンDCの国防省(ペンタゴン)を見学したことがあります。この時は9.11の前で、ペンタゴンの見学も当日予約が可能でした。現役の兵士が1名で、見学客を1時間ペンタゴンも建物の内部は撮影禁止。建物の外観と中庭は撮影可だったので、防衛省とペンタゴンの写真撮影のレギュレーションは同じでした。
 その後、9.11後はペンタゴンの見学のレギュレーションは厳しくなり、事前予約が必要になって、中庭の撮影も禁止されたようです。

 説明の中で、本日予定されていた防衛大臣とのお話と、大臣副大臣との食事は公務の都合でなくなり、副大臣室訪問とお話になりました。

10:10~10:30  防衛講話

 防衛講話は20分間のDVD鑑賞で、タイトルは「デフェンス3」という実写にアニメーションのキャラクターが登場するもので、専守防衛と抑止力、そして今日的なものとして、集団的自衛権を小学生にも判るように解説したビデオを上映しました。
 子ども達は話の半分くらい判ったかなという感じです。 

10:40~11:00 副大臣とのお話(子ども達のみ)
11:00~11:30 屋外ヘリ展示場の見学(子ども達のみ)
 
 こちらは、子ども達のみの体験で、50名強の子ども達が、広報課員と広報官に引率されて、A棟11階の防衛副大臣室に行って、副大臣とお話と記念撮影を行ったようです。
  大人としてもA棟の副大臣室に行きたかったのですが、子どもだけの特権です(^_^;) 翌月の9月には内閣改造が行われるので、大臣、副大臣共々、あと一月で別の人物に変わる可能性が高くなっています。

 子ども達が、副大臣室と屋外ヘリ展示場に行っている間、引率者の大人達は、市ヶ谷記念館の見学に行きました。

 市ヶ谷記念館は防衛省の敷地の西端にあるので、D棟から400m移動します。 
 敷地内は子どもに言わせれば、「普通の街みたい。」だそうで、確かに地方の官庁街を歩いているような感じがします。
 違うのは、制服姿の自衛官が歩いていることで、敷地内に陸上自衛隊は市ヶ谷駐屯地、航空自衛隊は市ヶ谷基地として所在部隊があります。それと基地という形式は取っていませんが市ヶ谷地区として海上自衛隊も所在しているので、陸海空三自衛隊の隊員が見られます。
 下は、新型のデジタル迷彩作業着を来た航空自衛隊員。



 防衛省と言う場所柄、隊員は曹士より、幹部自衛官の方が多く見かけます。それも二佐と三佐が圧倒的に多く見かけます。三佐の下の一尉、二尉、三尉の下級幹部自衛官よりも二佐、三佐を多く見かけました。二佐よりも上の階級の一佐は、さらに見かけた数は少なかったです。 

 ツアーの一行を引率する、広報課の職員の案内や説明は、さすが1日2回のツアーを実施しているだけあって、立て板に水のスムーズで笑いのある説明はさすがです。飽きることなく、移動が出来ました。 
 そして、行き着いた先が市ヶ谷記念館です。陸軍士官学校、陸軍参謀本部、戦後は極東軍事裁判、そして三島事件など、歴史に翻弄された建物が、現在、防衛省庁舎A棟のある場所から、部分移転されて復元された歴史ある建物です。

 
 
 一般の市ケ谷地区見学(市ケ谷台ツアー)でもお馴染みの場所ですが、中に入ってみましょう(^_^)


  防衛省探検ツアー#2に続く