制作記#421
                      更新日2020年9月 3日更新            

2020年3月14日(土) しばらくレイアウト製作から遠ざかったときのリハビリは、お座敷運転で#1


 しばらくレイアウト製作から遠ざかっていましたm(_ _)m

 ここ1年、仕事上2人でやっていたものを、1人が引退したので1人で行うことになり多忙を極めたのと、ボランティア団体や、地域コミュニティーの役職も、相次いで会長職が廻ってきて、プライベートの方も忙しくなってきました(^_^;)
 おまけに台風による水害の被災者にもなったので・・・・

 ボランティアで地位が上がるのはまったく望んでいませんが、引き受ける人がいないとお鉢が回ってきます(^_^;) 
 ボランティアで、収入が増えると言うことはなく、持ち出しの方が遙かに多く、普通に考えると割に合うことではないのですが、自分の持論は「ボランティアは人の為ならず」。 「情けは人の為ならず」と同じで、ボランティアをやっていれば、それがめぐりめぐって自分にも良い報いがくるか、自分の人間的な成長に繋がると思い。頼まれれば「はい、喜んで」という覚悟でなければやれませぬ。

 ここのところ関わっていた国際関係の大きなイベントも終了し、ホッとしてきたので趣味の鉄道模型レイアウトの方も再開して楽しもうという気持ちになってきました。


 鉄道模型を再開するのに(Nゲージの新製品の購入の方は、中断期間中も行ってきましたが)、鉄道模型のレイアウトを楽しむのに、今まで自分のレイアウトではなかなか走らせることが出来なかった長編製の車両(主として外国型)を買ってからも走らせてなかったものを走らせてみようと思いました。

 このことは模型店に行った際、KATOユニトラックのレールセットのパッケージを見たときに思い立ちました。 ついうっかりユニトラックのセットを購入してしまいました。、

 購入したのはKATOユニトラックのV-11 複線PC線路セットです。    これなら曲線がR414とR381なので、アメリカ型の大型車両でも問題なく走らせることが出来ます。

 

 都市型レイアウトにはユニトラックとTOMIXのファイントラックの両方使用していますが、お座敷レイアウトにはユニトラックを選びました。ユニジョイナーで接続がしっかり出来るし、道床に重厚感があるからです。

(実際に組んでみると、ジョイントの一方にレールがうまく入らず、レールが浮き上がって脱線の原因になったので、 何度もツナギ直すハメになりました。昔はジョイントが大きかったからこんなことはなかったのですが)

 早速、プラン通りにレールを組んでみましたが、基本プランでは直線部が直線複線線路248mmが最長で3本しかないので、長編成をゆったり走らせる景色にはなりません。

 そこで、直線複線線路248mmを6本とリレーラー線路S124Cを4本加えて拡張してみました。 リレーラー線路をエンドレスに組み込むと、仮に脱線しても自動的に復帰してくれるので便利です。

 

 


 運転してみると、なかなか楽しい。

 今まで都市型レイアウト戸崎駅周辺では運転できなかった、KATOアメリカ型やヨーロッパ型を運転してみました。

 手始めにKATOのユニオンパシフイック鉄道 4-8-4 FEF UP 旅客列車用大型蒸気機関車。
 動態保存機で、現在でもイベント列車を牽引しています。
  

 

 機関車の後ろに水槽車を2両、そしてUPカラーの客車を7両牽引しています。 現在の使用ならKATOから発売されている、UPエクスカージョン7両セットを使用すべきですが、20年以上前に購入したUPの客車セットを今回運転しています。

 
 
 さすがKATOの蒸気機関車で、9両の長編成をスムーズに牽引してくれます。

 


 しばらくエンドレスを運転していると、列車の運転は駅に停止させることも楽しみの一つなので、以前購入していた複線拡幅線路310㎜(左・右)を組み込み、島式ホームを設置することにしました。

 

 最終的には直線複線線路と直線線路を追加して、エンドレスを大きくしました。

 V11セットに入っている直線線路は、248㎜の直線線路に換算して8本ほどですが、拡張してみると248mmの直線線路換算で26本と大拡張しました。
 これだけ拡張すると、長大編成を走らせて一周させるのにもけっこう時間がかかります。

 

 島式ホームは手持ちのものが4本あったので、設置してみました。
 これで日本型の20m車ならば8両編成がホームに入線可能になりますが、外国型になると車両の長さが長いので6両編成が収容できるのがやっとです(^_^;)

 

 Hobbytrainのオーストリアの国際特急railJetは機関車タウルス+客車7両。
 やはり島式ホーム4本だと、編成が収まりません。
 
 

 両端に島式ホームエンドを付けてホームを6本として、なんとか欧米型8両編成が停車できるようになりました。

 railjetは2008年からオーストリア国鉄がドイツ、スイス、ハンガリ、チェコ、スロバキア、イタリアの7カ国の国鉄などで運行している高速列車で、機関車タウルスが7両の客車を牽引して230㎞で運転しています。

 以前、世界遺産のゼメリング鉄道線を紹介する番組で、railjetの走行シーンを見て一目惚れ。 
 機関車のパンタグラフは、架線集電対応の為に高く上がります。固定レイアウトで架線柱を設置している場合は、パンタグラフが上がりすぎて架線柱に接触してしまいます。お座敷運転だからパンタグラフを上げることができます。
 
 

 機関車も客車もワインレッドをベースとした車体色に、サイドに"railjet"とロゴが大書きされいます。

 

  railjetは他のヨーロッパの多くの客車列車同様、最後尾の車両が制御車になっていて、プッシュプル運転を行います。

  

 HobbyTrainからはRailjetの客車は何種類か出ていて、そのうちの一つがこの車両です。

 

 「より短い乗車時間で、より長い自由時間を」といった意味のオーストリア連邦鉄道のキャッチコピーと、各都市間の所要時間がボディに記載されております。この車両には「ウィーン・ザルツブルグ間が2時間22分」となっています。
 このようにラッピングされて現地の人に速達感をアピール

 今年(2020年)にチェコ鉄道Railjetの機関車と客車がHobbyTrainから(ホビーセンターカトーから)間もなく発売されるので(ヨーロッパにおける新型コロナ感染拡大の影響でだいぶ発売が遅れているようですが)、発売されたらチェコ鉄道のRailjetもオーストリア国鉄の車両と並べて走らせてみたいです(^_^)



 このような感じで、今まで固定式の都市型レイアウト 戸崎駅周辺では、車両長の長い車両や、長編成の列車はレイアウトの上に並べるのに苦労した(並べる際に、駅ホームなどのストラクチャーを破損しないように気を使うので・・・)り、特にアメリカ型の2階建車両は、高架線路のカーブでは、側壁に接触したりするので走らせることが難しかったものも、お座敷運転ならばその心配はありません。

 

 KATOユニトラックの複線高架線路のR315だと、カーブを曲がる際に車体の側面が側壁に擦るので、走らせることが出来なかったAmTrackの2階建スーパーライナーもお座敷運転だと楽々運転出来ます。

 
 
  しかし、しばらくお座敷運転を楽しみ、床の上を走る列車を眺めていると何かもの足りないと感じるものがありました。
  走行している列車を見ている目線がヘリコプターからの目線のように思えて来ました。
  普段実際の列車を見る目線は地上目線か、ビルの上の階から眺める目線が普通で、ヘリコプターからのような目線で見ることはなかなかありません。
  
 床に寝っ転がって模型の列車を眺めればリアルさを感じるのでしょうが、寝そべりながら鉄道模型の運転を楽しむのも厳しいものがあります。

 

 鉄道模型のレイアウトを制作しようと思い始めた学生時代、2018年に亡くなわれたマンガ家でありイラストレーターであられた水野良太郎さんの「鉄道模型入門」(1977年初版)という本があります。
 その本にはシンプルなレイアウトプランを発展させていって、レイアウトの運転を楽しむためのプランがいくつか載っています。

 

  

 高校生、大学生の頃からこの本を何度も読み返し、鉄道模型のレイアウトを造るぞ! と、思って読んでいた聖典みたいな本だったので、2015年頃にJAMに水野先生が出展されていたブースにお伺いして、お礼とサインを頂いてきました。(^_^) (先生の晩年、最後のJAMの出展の時と思います。お若い頃とだいぶ風貌が変わられていましたが)

 今回、しばらくフロアー運転を楽しんでいて思い出したのは、下記の本の内容です。

 鉄道模型入門 水野良太郎 広済堂出版 昭和52年 より引用  

レイアウトやセクションの制作に入る前に、とくと考えて欲しいことがある。それは畳や床の上にレールを敷いて走らせていたあなたは、一度それを、「テーブルの上にレールを置き、そこへ車輌をのせて、眺めてください」
つまり、目の高さや目の位置に近づけて眺めると、どんなに実感的になるかがよくわかるのだ。床やタタミの上では、飛行機から眺めているようで、車輌の屋根はよくわかっても、あの魅力的な下まわりを観察することができない。テーブル上の車輌のわきに、
「電柱を1本、ついでに小さな樹木か草花に見えるようなものを、線路のわきに置いてみて下さい」
 車輌がより一層生き生きとして見えるのは、それを囲む周囲の風景や、環境などの雰囲気が具体的に見える時だ、ということが、こうして眺めるとあためてりかいできるはずである。そこで、「さらにレールをもう少しつぎ足してプラスチックで作った家屋を並べてみませんか」
「簡単なプラットホームのような台を置いてみてはどうですか」
「喫茶店やバーのマッチのラベルをはがし、裏に細い木で支柱をつけ、立て看板を作り、それを線路わきに立ててみよう」
「ミニチュア・カーを線路わきに並べてみよう」
 こうしてみると誰だって、とりあえずジオラマ的セクションを作ってみたくなるはずなのだ。


 

 これを久しぶりに読み返してみると、フロアー運転をしているのが何となく空しくなってきました。
 やはり、鉄道模型の列車を走らせて楽しみ時、目の高さで車両を眺めるのがベストではないかと思いました。

 この記事を思い出して、次回は嵩上げしたレイアウトの姿を紹介致します。

 →NEXT レイアウト製作記#422

   


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