2014年10月 4日(土) 戸崎観光港岸壁&桟橋#6(ヒミコ乗船&海上バス船着場#1)
岸壁の突端に海上バスの乗り場を設けます。
海上バスの入口は海面に近く、岸壁の高さと差があって直接乗り込むことが出来ないので、簡易な船着場を設けます。
海上では潮の満ち引きによって海面の高さが変わるので、潮位によって高さが変わるような構造にします。
ストラクチャーメーカーから、船着場のキットが発売されているかどうか調べてみると、FALLERからPier House W Retaining Wall and Gangway To Dockというものが発売されています。
ただし、これはHO用で、これをNのレイアウトで使うのも少し厳しいところがあります。 また、FALLERが同じものをNスケールの1/160にして発売する可能性もありますが、それを待つわけにはいきません(^_^;)
模型店に行って、他に船着場として使えるものがないかと探していると、店主が「なければプラ板で造れ」と言います(^_^;)
ここの店主はプラ板で、ストラクチャーを自作する名人で、HOの駅舎やホーム、貨物倉庫などをプラ板とEverGreenのプラ板で造ってしまいます。
店主の技法を参考に、EverGreenのプラ棒を使って船着場を自作することになりました・・・・・
乗船場を造るに当たって、本物の東京都の水上バス ヒミコの船着場がどうなっているのか確認してみたくなりました。
1年前にフジミから1/150のヒミコのプラモデルが発売されたとき、製作の参考のためにヒミコに乗りに行きました。(製作記#282 完成&ヒミコに乗船)
その時は、ヒミコの船体の方に感心があったので、船着場の様子や、ヒミコの係留方法について不明な点があったので、お台場の東京ビックサイトで全日本ホビーショーが開催されたので、そこを見に行きながら、浅草からお台場まで再びヒミコに乗船してきました(^_^)
水上バスの浅草発は、10時にホタルナ、10分後の10時10分にヒミコが出ます。
前回はヒミコに載ったので、今回はまだ乗っていないホタルナに乗船しようかと思いましたが、ホタルナの方が人気があって混雑しているようなので今回もヒミコにしました。
ヒミコが就航したのが2004年、マンガ家の松本零士さんのデザインとインテリアが評判となり、そのヒミコの人気を受け、8年後の2012年に後継船として造られたのがホタルナです。
ヒミコが定員160名と少なかったために、ホタルナは船体を拡大して定員を261名としました。そしてヒミコではなかった展望デッキが、船体屋上に遊歩デッキとして設けられました。ただし、隅田川を航行している間は、橋を潜るための高さ制限があるので起倒式の柵は畳んであって、海上に出てから船体屋上に上がれるようです。
船体の形は、宇宙船をイメージした涙滴型の(別に空気抵抗のない宇宙空間で涙滴型にする必要はないと思うが)ヒミコに比べて、内部容積拡大のためにカマボコ型の船体になっています。松本零士さんのデザインコンセプトが、月が輝く夜に神秘な輝きを放つ蛍が隅田川を舞う”ホタルとルナ(月)”なので、昼間見るよりも、夜に光り輝く姿の方が美しいのでしょう。
ホタルナはヒミコの10分前に出港するので、観光客の大半は新しいホタルナの方に乗り、10分後のヒミコはホタルナになれなかった人の救済のための船になっているようです(^_^;)
ヒミコはホタルナに比べて、展望デッキはなくともシートなどの居住性はヒミコの方が上で、乗客を詰め込みましょうというホタルナよりも、ホタルナに乗客を取られたヒミコの方が空いていて快適ではないかと思い、ヒミコに再び乗船しました(^_^)
今回の目的は、ヒミコと桟橋の係留の様子を観察することなので、じっくり見ておきます(^_^)
前部の係留索はボラードに引っかけてあるだけです。
接岸中は機関を軽く前進にしているので、前部のボラードに掛けてある係留索の力で、船体は船着場に押し付けられます。
後部の係留索はボラードにしっかり結索されています。
船着場を離れたヒミコは、右に180°ターンをして川下のほうに向かうので、乗員が右舷前部ハッチから身を乗り出して、交通量の多い墨田川の右舷方向を見張ります。
浅草を出てから、40分近く過ぎると10分前に先発したホタルナが、途中で立ち寄る日の出桟橋に停泊しています。ホタルナはヒミコと違って前か後ろか判りづらい外観ですが、これは船尾をこちらに向けていて、遊歩デッキ上に多くの人が昇っているのが見られます。
レインボーブリッジを潜ると、お台場海浜公園に到着です。
操舵室というより、コックピットにはフジテレビの社屋が広がります。
ヒミコの定員は160名(171名との記載も有り)ですが、法定定員は立席を含めると231名で 今回の乗客は着席定員80名を10名くらい下回った70名程度。航行中も全く揺れずに快適でした。 今回も中国人の観光客も多くのっていたので、銀河鉄道999の声優を使ったガイドアナウンスも、2020年の東京オリンピックまでには用意して頂ければ
ガルウイングのワイドドアから出ると、海上バスに乗ったと言うより、航空機から降りてきたような感じです(^_^)
今回の乗船目的は、ヒミコの船着場を観察するために一番最後に降りて、じっくりと観察しました。
この、お台場海浜公園の船着場を参考にします。これを大規模なものは造れませんが・・・
ヒミコの船体は曲面を生かしたデザインです。女性のボディラインのようですが、自分にはウサギのボディラインのように見えます。耳を畳んだウサギが寝そべっているようです(^_^)
後方には、途中で抜かしたホタルナがヒミコより5分遅れで近づいてきます。
ホタルナはヒミコよりも大きく見えます。 ホタルナのサイズは40m×9m。 ヒミコは30.5m×8m。ホタルナの方が全長10mほど長くなっています。
横幅は広く見えますが、1mの差しかありません。 10m×1mくらいの容積増で定員はヒミコより100名多い261名になっています。
乗員が係船のために、係留索を船着場の係員に渡しています。
岸壁の係員が係留索をボラードに掛ける・・・・・この瞬間が時刻表の到着時間(入港時間)になります。
ちなみに時刻表上の出発時間は船の場合、船が岸壁から離れて岸壁の係員がボラードから係留索を外して、係留索が完全に陸地から離れたときが出航時間になります。
船の方式を踏襲している航空業界も、会社によって基準は異なりますが原則として、出発時間はドアが閉まった時間でなく、ドアが閉まりボーディングブリッジが離れてから、地上の整備員が車輪止めを外した時間が出発時間(ブロックアウトタイム)になります。 到着時間はスポットに到着して停止した後に、整備員が車輪止めを車輪に取り付けた時が到着時間になります。 だから船でも飛行機でも時刻表の出発時刻よりも何分前に搭乗・乗船手続きをお願いします、ということになります。
さて、EverGreenのプラ棒を使って船着場を自作することにします。
1.0㎜×6.3㎜のプラ角棒をレーザーソーを使って切断して、接着剤で貼り付けます。
船着場の大きさは、ヒミコの船体と同じ長さくらいにしたいのですが、レイアウト上の港内が狭いので小さめに造りました(^_^;)
ボラードは艦船模型のジャンクパーツから、船のボラードを取り付けました。
岸壁から船着場へのスロープ(道板)もプラ板で製作します。
次回は、塗装まで進めればと思います(^_^)