制作記#339

                  更新日2014年8月 2日更新           

2014年8月 2日(土)  自衛隊機材輸送列車#3(資材運搬車・AAV7)


 
 貨物の積荷として、もう一種類追加します。

 資材運搬車です。 不整地でも走れるキャタピラ式の運搬車で、速度が20㎞と遅いのが玉にきずですが、使い勝手が良く、普通科、特科、施設科で幅広く全国の部隊に配備されています。東日本大震災の災害派遣でも活躍しました。
 プラモデルではアオシマから1/72で2両セットのキットが出ています。(実は現在制作中です(^_^;) )

 積荷として使ったのは、JNMAの会場でYSKより2台セットで販売していましたが、それは買いませんでした。
 なぜならば、すでにアイコムのメタル製塗装済み完成品(原型はYSKだと思いますが)の1/144の資材運搬車を機材輸送列車の積荷に使用と思っていました。
 よって、これはアイコムのメタル製の資材運搬車です。 キャタピラの下に敷く台座はなく、チキに直接載せています。
 1/144のメタル製でも、チキに載せても、問題なくNゲージの車両限界をクリアします。


 
 メタル完成品、レジンキットとの違いは、レジンキットの方が貨車積荷に特化していて、キャビンにカバーが掛けられています。
 後から考えたら、レジンキットの方が機材輸送列車に相応しいので、買っとけば良かったと思いましたが、あとの祭りです(^_^;)
 でも、実物の機材輸送列車の写真を見ると、資材運搬車にカバーが掛けられていない場合もあるので、これでも問題はありませんが・・・

 それでも、YSKの貨車用積荷はイベント限定品でなくて、同社のホームページから、いつでも注文出来るようになっているので、後ほどレジンキットの方も注文しようかと思うます。

 まあ、資材運搬車は重さ約5tで、全長4.3m、巾2.15mというコンパクトサイズで、トラックに載せて運べるので、わざわざ列車輸送しなくても、気軽に移動できます。



 それをいうと、FH70でも、小型ドーザーでも、わざわざ貨車に載せなくても、高速道路網が発達している日本国内では、手間暇かけて鉄道輸送しないで、高速道路と長距離フェリーを組み合わせての長距離移送が便利です。
 それでは、なぜ昔ながらの鉄道輸送を毎年夏の頃行われる協同転地演習で、機材輸送列車を仕立てるのは、有事の際に装備を鉄道輸送によって移動させる手続きを、JR貨物やJR旅客会社各社と毎年継続させる訓練の一環どろうと思います。
 
 実際に有事になったとして、鉄道輸送を使うかというと、おそらく鉄道は使わないと思います。
 2011年の東日本大震災で、自衛隊は史上空前の10万人体制で災害派遣を行いましたが、全国的な部隊の移動に鉄道での機材輸送は行いませんでした。毎年訓練で機材輸送列車を使っているのにもかかわらず。鉄道輸送が迅速で効率的だったのは、過去の話になってしましました。





 他にも、貨車の積荷になりそうな軍用車両があります。アメリカのAAV7水陸両用装甲兵員輸送車で、アメリカ海兵隊の他に台湾や韓国でも使用しています。
 2014年には日本の陸上自衛隊も、島嶼防衛のために設立予定の部隊、水陸機動団向けに、アメリカから4両のAAV7を4両購入し、霞ヶ浦駐屯地で評価試験を行っています。
 
 このAAV7は、アメリカのMicro- Trainsが貨車の積荷として出した、 LVTP7(AAV'の旧名称) Tank Loadsで、レジン製の車両が3台入っています。



 まだ塗装はしていません。  自衛隊の車両になりましたが、アメリカ海兵隊の中古車両なので、日本に来ても海兵隊が採用しているNATO3色迷彩のままになっています。
 今後、自衛隊がこのままのNATO迷彩か、陸上自衛隊の2色迷彩に塗り直すのか去就が不明なので、まだ塗装はしていません。

 このAAV7の横幅は3.269mmで、日本の狭軌の車両限界は3,000㎜なので、車両限界を超えたAAV7は日本の鉄道では鉄道輸送は出来ません。 標準軌のアメリカ国内では車両限界の横幅は、3,400㎜程度(路線により車両限界は異なる)ので問題なく、鉄道輸送が行われるので、貨物積荷として販売されています。
 沖縄や横浜、御殿場周辺で見られるAAV7の輸送は、トレーラーによる道路移動です。

 もちろん、1/160のNゲージでは問題なく、貨車に載せて走らせることが出来ます。




 トラ145000を1両購入しました。今まで無蓋車はKATOのトラ45000だけでしたが、模型店に行ったら1両だけTOMIXのトラ145000を見つけたので購入してみました。

 

 KATOの無蓋貨車トラ用のカバーと、車間短縮ナックルカプラーも問題なく取り付けられます。


 KATOのトラ45000(左)とTOMIXにトラ145000(右)を並べてみます。
 大きな違いは、前後の妻板がトラ45000がプレス鋼板だったのが、トラ145000では平板になり、床板も鋼鉄の床から木床に変更されています。




 過去に作った61式戦車を載せたチキ7000もあります。
 これは製作記#34で製作したものです。(これはKATOカプラーが付けられているので、車間は若干広めです)



 陸上自衛隊の使用した戦車は米国製のM4シャーマン、M24チャーフィ、M41ウォーカーブルドックときて、国産の61式までが、国鉄・JRで貨車輸送され、それ以降の74式戦車からは、貨車輸送を前提としない車両限界を超える横幅になりました。よって、74式戦車以来鉄道輸送は行っていません。
 但し例外があって、74式戦車の車体を利用した78式戦車回収車が、2009年に試験的に貨車輸送されました。74式戦車と同じく巾が3.18mで、貨車輸送は不可能ですがキャタピラを外して車両限界をクリアしたようです。  自衛隊もそこまでして貨車輸送しなくてもと思ったのか、それ1回だけの輸送で2度と行われませんでした。



 機材輸送列車用の貨車をレイアウトに並べてみました。





 KATOの車間短縮ナックルカプラーを使うと、チキの車間がかなり狭くなります。





 2軸貨車に車間短縮ナックルカプラーを使うと、さらに車間が短くなります。 だだし、通過出来るカーブはC280以上になりますが。



 欧米の軍用列車に比べたら、自衛隊の機材輸送列車の編成は、とても短くなっています。待避線の長さなどのインフラによるものではなく、自衛隊の機材輸送列車の運行が形式的なもので、演習での移動の主体は道路使用の陸上移動と、民間のフェリーや輸送艦を使った海上移動になっているからでしょう。


 
 


 製作記#1~100   101~150   151~200   201~250  251~300  301~350