レイアウト制作記#34 更新日2007年1月1日更新 TOPへ
2006年12月31日(土) (番外編)自衛隊輸送列車の製作
今回はレイアウトの製作でなく、走らせる列車の話です。
なぜか私は年末年始になると戦車のプラモデルを作りたくなります。(1944年12月16日から始まったドイツ軍と米軍が戦ったアルデンヌの戦い(バルジの戦い)を連想するからか・・・)
結婚後はレイアウト製作のみに趣味を統一した(?)ので、戦車のプラモを作る代わりに、戦車輸送列車を作ります。
以前、レイアウトの変な風景でドイツ軍(統一後の現代)の戦車輸送列車を仕立てましたが、やはり日本の戦車輸送列車も走らせてみたいものです。
戦車のプラモを作るのに比べたら、戦車輸送列車を仕立てるのは、お手軽なものです。キットがありますから(^_^)
使用したのは、発売元:つばさ模型店(仙台市青葉区五橋2-7-11) 製造元:カワマタのレジン製のもので、どこに遠慮しているのかは判りませんが、商品名は「チキ7000用積荷」になっていますが、見る人が見れば紛れもなく、陸上自衛隊の61式戦車にカバーを掛けたものです(^^)/
解説書にも実物が貨車に載った状態の写真が印刷されています。カバーもきちんと造形されていて、61式戦車の特徴的な砲塔上の車長用キューポラも、輸送時には高さ制限にかかるために外されて、車体上に載せられているのまで再現されています。
このキット、5年以上前にJNMAの会場で1個購入した後、ぺーアーハンズの店頭で2個購入したものです。 しばらく造るのを放置していたら、TOMIXの「チキ7000」の店頭在庫がなくなり、かなりの期間、shop巡りをしましたが見つからず、やむなく中古市場で大量に調達しました。
「積荷」のキットの方も、1個小隊の4台分を確保しておきたかったものですが、合計3個しか購入していませんでした(>_<)
レジンキット製作の定石通り、洗剤で剥離剤をおとし(私は風呂に入りながら洗浄しました。そのついでに風呂掃除をしてしまうのは言うまでもない)、サーフェーサーで塗料の剥離がおきないように下地造りをした後、オリーブグリーンで塗装しました。
このキットは造形が良く、カバーの皺や戦車の形もきちんと出ているので、ドライブラシ(元の塗料にホワイトを混ぜて明度を上げたものを、筆に少量付けて生乾きの状態でなすりつける技法)でエッジを目立たせました。
ついでに固定用のロープは、きちんとモールドされているので糸などで追加することなく、モールドを面相筆でなぞって塗装で表現しました。
そして説明書にあるようにプラ板で基台を造り、戦車を載せました。
完成後、61式戦車を載せたチキをレイアウトで走らせてみると、レイアウトのホームよりも幅が広くなっています。プラ板で作った基台が20o(実物換算だと3000oで車両限界と一致)で、問題はないかと思いましたが、思いっきりホームに被っています(^_^;)
幸い、積荷はホームの高さより高いので、無事にホームを通過出来ますが・・・・ホームの端に人形が立っていたら危険です(^^;)
61式戦車だけでは、なんなのでKATOの貨車のトラも4両ほど用意していますが、まだ積荷を積んでいません。
トラも仕立てられたら、走行写真をレイアウトの変な風景に載せたいと思います。
出来れば1988年に初めて戦車が青函トンネルをくぐった、第12師団第12戦車大隊(現在は空中機動旅団改編したので戦車大隊は廃止)の61式戦車が北方機動演習で渋川(群馬県)から浜釧路(北海道)に移動したときのを再現したいものです。
この61式戦車は現在ではすべて退役し、現在現役の74式戦車、90式戦車は鉄道輸送を考慮していないので、現在のJR貨物が戦車を輸送している風景はもう2度と見ることは出来ないと思います。
61式戦車は、鉄道での輸送を考慮したので幅を鉄道の車両限界に納めた為に、腰高な戦車になってしまいました。その後の74式戦車は防御に有利な姿勢の低い戦車になりました。
※第二次世界大戦中は、その国の鉄道の規格が輸送の都合上、戦車の性能に影響を与えるので、英国と日本には見るべき戦車がなかったと言われています。
※軍事評論家の小川和久氏によれば74式戦車もキャタピラを外せば鉄道輸送可能だそうです。しかし、74式戦車は車幅が3140mmで、JR(狭軌)の車両限界は3000mmを超えますが、変圧器などと同じ特大貨物扱いにすれば輸送可能ですが、1列車で運べるのは戦車1両で、それに低速で走行しなければならないので非現実的です。日本では74式戦車以降の戦車の輸送実績は無いようです。
また、アメリカの第二次大戦中の軍用列車を仕立てるネタも用意してあります。
アメリカのMicro-Trains社から発売されている積荷シリーズで「COVERED MILITARY LOADS」($10.95)というものがあり、「M4シャーマン戦車」「155mm加農砲M2(愛称:ロングトム)」「M3ハーフトラック」がセットになって入っています。
もちろん、これはアメリカ陸軍の軍用列車を仕立てる為のものですが、幸いにもかつては陸上自衛隊もこれらの装備をアメリカから供与されていたので、かつての日本の風景を再現することが出来ます。(もちろんこれらの装備は、アメリカでも日本でもとうの昔に退役しています)当時の自衛隊は自前で重装備を運搬する手段が貧弱で(現在も陸上自衛隊の弱点となっていますが・・・・)、日通や国鉄に依存していました。
M4戦車は陸上自衛隊に供与されていたM4A3E8と同じく長砲身のタイプになっています。
155mm加農砲M2は、これも第二次大戦中、米陸軍で使用され、陸上自衛隊にも1954年に30門配備されましたが、203mm自走榴弾砲M110A2の配備により1996年までにすべて退役しています。
これらの積荷を米陸軍にするならば、Athearn社のフラットカーに、陸自にするならTOMIXのチキ7000に載せたいと思います。