制作記#333
                  更新日2014年5月27日更新           

2014年5月17日(土)  (番外編)静岡ホビーショーでレイアウト関連を見る#2


 MICRO ACE

  中国の生産委託先の労働争議により、最近Nゲージの出荷がたいへん滞っているMICRO ACEのブースですが、例年どおりのスペースにレイアウトを2台並べて、走行展示を行っています。



 レイアウトは毎年同じ物だと思います。



 車両の試作品も例年どおり、ショーケースに並べています。
 


 ただ、すべての車両に「発売が遅れています。発売日が決まりましたら ご案内します。」とのタグが置かれています。



 そして、ケースの下の方には以下のお詫びが掲示されています。



 一日も早く、中国の生産委託先企業の生産が再開され、品質の低下がないようにお祈り致します。


 プラモデルの方も、例年通りミリタリー関連や船舶などの完成見本が展示されています。
 その中で、新製品として発表されていたのが、2012年に破綻した河合商会の金型を引き継いだ情景シリーズです。
 2013年から旧河合商会の製品を生産していますが、その中で、1/150の「田舎の駅」と、「山の温泉宿」は箱庭シリーズとして30年以上も前から発売されていて、日本型のストラクチャーが充実していなかった時代には重宝したキットでした。

 



 これからも昔と変わらぬ姿で、販売が継続されます。


GM

 毎回ホビーショーで、ビジネスビルや公団住宅、ホテルなど、新たなストラクチャーの発表があるGMですが、今回はありませんでした(>_<)



 今年のホビーショーの目玉は、保線車両のマルチブル タイタンパー09-16と、バラストレギュレーターKSP2002Eの2車種を、それぞれプラッサー&トイラー社純正色と、東鉄工業株式会社色の2種を出すそうです。 ギミックとして、ヘットライトと作業ライトが点灯します。
 国産で年内には発売したいとのこと。



 ジオラマは今年になってから発売された、着色済みストラクチャーセットを使った電車区です。



MODEMO

 最近、新製品の発売のペースがかなり落ちているMODEMOのブースです。
 ハセガワの広い展示スペースの中で、MODEMOは少し地味に展開しています。
 
 レイアウトも大崎高等学校のコンテストの入賞作品が展示してあります。





 今年はレイアウトの展示も少なめで寂しい展示になっています。



 帰ってから、2009年のホビーショーで配られたMODEMOのカタログを見たら、2009年までに市電や江ノ電、箱根登山鉄道を含めて、こんなにNゲージの製品を出していたんだと、驚くほどの数の製品が掲載されていました。
 当時のMODEMOの勢いは、TOMYTECの鉄道コレクションに乗り移ってしまったかのようです(^_^;)


さんけい みにちゅーあーと

 ペーパー製のキットを、Nゲージだけでなく、HOからZゲージ用のストラクチャーを、次々と発売している、「みにちゅあーと」の勢いは止まりません。
 今回も、Nスケールの新製品の展示が飾られています。







 会場で一番注目を浴びるのが、スタジオジプリ作品シリーズで、これは「崖の上のポニョ」の「宗介とポニョの家」です。



 宗介の家は、新しいキットだけに気合いが入っていて、ペーパーだけでなく、庭を造るための砂利、グリーンパウダー、そして樹を作るための針金とスポンジなども入っています。
 初期の頃の「グーチョキパン店」から比べると、いろいろと工夫しています。



 さんけいの人の話を聞くと、当社はメーカー在庫が豊富で、すべての商品に欠品がなく、あらゆる注文に対応できますとのことです。
 それは、高い値段の割に商品保管のスペースが非常に少なくてすむので、強みになっているのだと思います。


紙創り((有)和巧

 さんけいに比べると、ラインナップも商品の安定供給もまだまだな紙創りですが、品質の高く、価格の安いNスケールの駅舎のキットを、現在数点販売しています。
 組みやすいペーパーキットです。



ポポンテッタ

 昨年は、破綻した河合商会の貨車の販売権を引き継いで販売したり盛んな会社ですが、レイアウト用品の販売も活発に行っています。

 実際に光る街灯や、リアルな樹の販売も始めました。



 樹は、私の好きなJTT Treeの製品に近い仕上がりになっています。



PLATZ

 HOゲージからN、Zゲージまで手がけているPLATZの展示しているレイアウトは、いつものZゲージの新幹線レイアウトです。
 今年の目玉は新製品のキハ40です。



 ここはJTT treeの輸入代理店をしていますが、まだ種類も量も少なく、アメリカのJTT treeのサイトで直接注文した方が、早く手に入ります。
 PLATZもいろいろなメーカーから製品を多種輸入しているので、これはやむを得ないことですが。




DDF

 完成レイアウトやジオラマ、そしてレイアウト用品の販売を行っているDDFはいつものように、多くのデスクトップレイアウトとジオラマを展示しています。

 DDFはスケールを無視したストラクチャーを使う場合が多々ありますが、テーマを決めたレイアウトなので、そのような思い切ったことをしても、雰囲気を重視するこのような方法もあります。



 スケール感を無視したレイアウトとして、同じ会場のディアゴスティーニのブースに、ディズニーランドのジオラマの展示がありました。
 これは2009年に100巻で終了した、「週刊マイ・ディズニーランド」です。
 ディズニーランドといっても東京ディズニーランドではなく、アメリカ アナハイムのディズニーランドのジオラマです。



 機関車が牽引するディズニーランド鉄道がZゲージで再現され、ジオラマに動きを与えています。



 航空関係

 自分は、Nゲージの都市型レイアウトの他に、1/400空港ジオラマもやっているので、1/400の航空機模型にも大いに関心があります(^_^)
 しかし、ホビーショーでは主流ではなく、2社のブースの展示のみです。
 


 最初は、Herpaを扱っている(株)国際貿易のブースから。
 Herpaなので1/500の航空機が中心です。 Herpaは1/500はジオラマに使う空港ターミナルビルを積極的に発売していますが、自分の場合は1/400で空港ターミナルビルの製品の種類は少ないので、今度、ビルを自作しようと思っています。1/500のビルを参考に良く観察させて頂きました(^_^)



 次は、Geminiを扱っているGULLIVERのブースです。
 Geminiの1/200の地上支援車両が展示されています。基本的なデザインは1/400の地上支援車両と同じで、やや1/400よりは精密に作られています。



 GULLIVERの1/200の軍用機のシリーズ 「ガリバー200」も年を重ねるたびに製品の種類が増えてきます。
 旅客機の1/200の空港ジオラマは、スペースの関係で出来ませんが、自衛隊基地の1/200のジオラマならば何とかなりそうなので、やってみたい気はします。ただ始めてしまうと、鉄道模型のレイアウトと1/400空港ジオラマの進行が遅れてしますので、自衛隊基地ジオラマは夢にしておきます(^_^;)




 これは昨年発売された1/144はつゆき型ヘリコプター用甲板。 さんけい みにちゅあーとの製品です。 なかなか斬新な発想です。


 地球深部探査船 ちきゅう

 一通り会場の展示を見た後、会場をあとにしました。
 毎年、ホビーショーだけ見に静岡に来るのではなく、来たついでにレイアウトの参考になる場所に行ったり、観光を絡めたりしています。
 今年は、静岡鉄道に乗って、静岡県立美術館に行き企画展の「佐伯祐三とパリ」を見て後に、都市型レイアウトに作っているトランジットモールに置く、ストリートファニチャーの制作の参考に、静岡市で一番の商店街 呉服町通りに行く予定でした。

 しかし行きの新幹線の車窓から、ある物を見てしまいました。
 清水港にブルーの巨大なタワーが載った船が停泊しているのが見えました。



 
 この船はJAMSTEC(独立行政法人 海洋開発研究機構)地球深部探査船ちきゅうに間違いありません。
 以前、青森県八戸港に停泊しているのを遠望したことがありますが、近くではまだ見たことがありません。
 それに、JAMSTECのホームページによれば、「ちきゅう」は、長期間洋上で活動し、乗員の交代や燃料などの物資の補給も洋上で行うので入港する機会は非常に少なく、活動範囲も全世界に及ぶため、母港は特に定めません。とあり、日本の港に寄港することは非常にまれというようなことが書いてありました。
 この機会を逃すと、ちきゅうを見ることが出来ないかもしれません。


 2012年11月にバンダイから1/700でプラモデルが発売されています。(2014年7月再販予定)
 いつか作ろうと買って、まだ手付かずで保管してあります(^_^;)




 巨大な探査船を見てみたくて、ホビーショーの会場を後にし、見に行きました(^_^;)

 ホビーショーの会場のツインメッセ静岡から、北に歩き新幹線と東海道線を潜って10分ほどで、静岡鉄道の春日町駅に行きます。



 ここから普通列車で17分で終点の新清水に向かいます。
 静岡鉄道はアメリカのBUDO社からライセンスを受け、東急車輌で製造したステンレス車両の1000系を、長いこと使用しています。



 静岡鉄道 静岡清水線は11㎞の距離に15駅を有する路線を2両編成の電車が結ぶ、インターアーバンな鉄道です。
 自分のレイアウト高枝駅周辺は、この静岡清水線をモデルにしたセクションレイアウトです。だから、静岡鉄道に積極的に乗るようにしています(^_^)


 新幹線の車窓からたまたま見つけてので、「ちきゅう」が清水港のどこに停泊しているのか、全く予備知識なしで来たので、取りあえず終点の新清水駅で降りて、歩いて10分のJR清水駅近くの清水港に行きました。
 すると、ちきゅうの巨大なタワーが遙か彼方先に見えます。 これはとても徒歩で行ける距離ではありません(^_^;)

 

 仮に歩いて行ったとしても、観光港ではなく商業港に停泊しているので、岸壁には制限区域が設けられているのと、船用コンテナを積んだ大型トレーラーが走り回っている港周辺を歩き回るのも遠慮したいので、タクシーで近くまで行くことにしました。


 JR清水駅東口のタクシー乗り場からタクシーに乗り込み、
「変なお願いで申し訳ないのですが、北の方の港に泊まっている青い巨大なタワーの載った船が見えるところに行きたいのですが・・・・・」
と言うと、
「ああ。ちきゅうね!」と清水の運転手さんは、ちきゅうの存在は周知のことでした(^_^;)

 運転手さんの話によれば、清水港は「ちきゅう」の事実上の母港で(登録上の母港は横須賀)、年に何回か清水港を訪れているようです。

 運転手さんには対岸から見える場所でとお願いしましたが、清水駅東口から4㎞くらい走って、コンテナを積載した大型トレーラーに挟まれながら、ちきゅうの停泊する興津第二埠頭へタクシーに向かいました。

 清水港は国際港で岸壁は国際条約で制限区域に指定され、制限区域への立ち入りは厳重に禁止されています。ちきゅうは資機材の搭載中で、制限エリアの外側の離れた場所から写真を撮りましたが、それでも全長210mの巨大な船体は、28㎜のレンズを使っても全体は収まりません(^_^;) 全体を撮ろうとすると反対側の制限エリアのフェンスに阻まれるので、逆光の2分割の写真になりました(^_^;)



 全長210mは、海上自衛隊の護衛艦ひゅうがの197mよりも長く、アメリカのニミッツ級原子力空母の330mよりも短いのですが、121mの高さの掘削用デリックや船首のヘリポートがあると、スマートな航空母艦よりも迫力を感じます(^_^)



 荷役作業を行っている埠頭に長い時間いられないので、タクシーに乗って清水駅に戻りました。 いつか、「ちきゅう」の船内見学会に行ってみたいです(^_^)

 清水が旧清水市が静岡市と合併して来年で10年になります。 よそ者の自分は未だに静岡市清水区とは言えずに、清水市と言ってしまいます(^_^;) それほど清水区は港町の雰囲気が強い街です。



 帰りは、静岡から新幹線「ひかり」ではなく「こだま」で、のんびりと帰りました。 「こだま」は「ひかり」より空いているし、新富士、三島、小田原で「のぞみ」などの速達列車の待避のために5分か6分の長時間停車するので、長時間停車駅で駅弁などの買い物を楽しめます。
 今回は行きは三島の「清流うなぎ弁当」。全国の駅弁のうなぎ弁当の内、甘めのタレの桃中軒のうなぎが一番好きです(^_^)

 帰りは新富士駅の富陽軒の「富士山弁当」



 静岡県内の名産を11種類詰め込んだ富士山弁当は、世界遺産に指定された富士山を車窓から眺めながら食べるのに、ふさわしい駅弁でした(^_^)



 次回は、レイアウト製作に戻り、トランジットモールの地面造りを行いたいと思います(^_^)


 製作記#1~100   101~150   151~200   201~250  251~300  301~350