レイアウト制作記#230
              更新日2011年11月25日更新         

2011年11月23日(水) 記念艦JDSはつしも の建造#1(進水)
                       &ステルスヘリコプターの制作              


 制作記#216~223に渡って、1/144の記念艦USS Doorsを作成しました。
 第二次大戦中のアメリカ海軍の駆逐艦が記念艦になって、現代も一般公開されている設定で造りました。
 
 フレッチャー級駆逐艦は第二次大戦中に175隻も建造された最多の隻数を誇るクラスで、主に日本海軍との戦いに投入されました。
 戦争で17隻が没しましたが、多くの艦は生き残り戦後は予備艦となりました。 その後、朝鮮戦争の発生後、多くの艦が現役に復帰しましたが、うち53隻が同盟国に対する貸与艦として供給されました。 
 我が国にも1959年に2隻が貸与され、護衛艦(初代)ありあけゆうだちとして1974年に返還されるまで、初期の海上自衛隊を支えました。

 今回、その貸与艦がアメリカに返還されずに、日本国内に記念艦として一般公開されているという設定で、レイアウトに記念艦をもう1隻置こうと思います(^_^)


 記念艦 USS Doorsはドイツレベルの1/144のキット US Navy FLETCHER-CLASS Destroyerを造りました。




 今回、作成するのは フレッチャー級の戦後貸与艦バージョン
 同じくドイツレベルの German DESTROYER CLASS 119(Z1/Z5) です。

 

 西ドイツ海軍(当時)はフレッチャー級駆逐艦を貸与艦として一番多くの隻数 5隻を受け戦後のZ級駆逐艦として運用しました。

 大戦中のフレッチャー級とは武装、レーダーなどの電子装備、艦橋・煙突などの形状に大きく変化が見られます。
 海上自衛隊の貸与艦とは、差異が多数ありますが、このキットを海上自衛隊の記念艦として制作しようと思います(^_^)


 バリエーションキットの作成の2作目なので、ダイモテープをガイドにしてのウォーターライン化(制作記217参照)や塗装も手早く進み、船体パーツと上甲板パーツも順調に進み、進水式を迎えることが出来ました。



 船体及び上甲板の塗装は、前作のUSS Doorsがアメリカ海軍の大戦中の塗装でしたが、今回の護衛艦はつしもは海上自衛隊の塗色で塗装しました。

 上甲板の通行帯の塗装は海上自衛隊独特のもので、通行帯はスリップ防止の為に砂を混ぜた甲板よりも濃いグレーで塗り(最近の護衛艦は甲板と同じ色の塗料を使うようになったので、甲板と通行帯の色の差はなくなったようですが)、通行帯の縁に白いラインが引かれています。



 この白いラインがくせ者で、きれいに引くのには苦労します。
 最初はマスキングをして、フラットホワイトを吹こうかと思いましたが、白のICテープを貼って白線としたいと思います。
 用意したICテープは、洋裁用で手芸店で購入しました。
 幅は1㎜で、0.5㎜とどちらにしようか迷いましたが0.5mmでは細すぎ、1㎜では太すぎます。 結局、離れたところからはっきりと見えるよう1㎜幅のICテープにしましたが、やはり近くで見ると太すぎますね(*_*)

 洋裁用のICテープの材質は紙製なので、時間経過による浮き上がりや剥がれを防止するために、ツヤ消しクリアーのスプレーを2度ほど吹いてコーティングしておきました。



 このキットの特徴は後甲板が機雷敷設設備になっていて、戦後のドイツ海軍が機雷戦を重視していたのが判ります。


 
 不勉強なものでドイツ海軍の戦略はわかりませんが、有事の際にはNATO海軍の一員として、ソビエト海軍の潜水艦や艦艇をバルト海に封じ込めるために駆逐艦や高速艇にも機雷敷設の設備が施されているのかもしれません。

 この艦が完成したら造ろうと思っている、今でもドイツ海軍の現役のゲパルト級高速ミサイル艇にもしっかりと機雷敷設装置が付けられています・・・
 第二次大戦中に駆逐艦やUボートで機雷をイギリスやアメリカの沿岸に、機雷を敷設しまくった伝統が残っているのでしょうか。



 
 今回は海上自衛隊に貸与された艦が記念艦となって公開されているという設定なので、なるべくならば海上自衛隊仕様にしたいと思っています。 では機雷敷設装置はどうするべきか・・・・

 海上自衛隊が旧西ドイツ海軍のように機雷戦に熱心だったか・・・・。 どちらかというと機雷の敷設よりも、掃海の方に力を入れていました。
 なぜなら、太平洋戦争中には帝国海軍が敷設した機雷の他に、アメリカ陸軍のB29によって日本近海に多量(約1万発)の機雷を撒かれたので、戦後は海軍省→海上保安庁→保安庁→防衛庁(省)と所轄官庁は変われども、海の安全を確保するために掃海には力を入れてきました。
 ただ、機雷敷設の方も、冷戦時代は有事の際、ソビエト海軍を封じ込めるために4海峡封鎖という戦略もあったので、機雷敷設艦そうやがありました。そうやの退役後は機雷を掃除する掃海母艦うらが掃海母艦ぶんごが機雷敷設の任務に就くことになり、 機雷敷設装置を4基搭載して230個の機雷を敷設できるそうです。

 ↓ 掃海母艦うらがぶんご   艦尾の四角で囲まれたドアから機雷を敷設する



 キットの話に戻りますが、海上自衛隊の場合は、護衛艦に機雷敷設装置を搭載する必要はありません。 このキットを海上自衛隊風に組み立てようと思ったときには、機雷敷設装置は、ノミやヤスリで削り取って撤去しようかと思いました。  
 しかし、アメリカから貸与された駆逐艦に西ドイツ海軍が機雷敷設装置を搭載したのが、このキットの特徴なような気がしてきたので、キットに敬意を払い機雷敷設装置はそのまま残すことにしました(^_^;)

 それと、作成する艦名を護衛艦(初代)ありあけゆうだちにすると、厳密に実在した2艦のことをリサーチして、ある程度改造しなければならなくなるので(^_^;)、今回も架空艦として、このキットを作成しようかと思います(^_^)
 とりあえず、艦名は海上自衛隊の護衛艦にはなく、かつて帝国海軍の駆逐艦に命名されていたはつしもを進水式にあたって命名したいと思います(^_^)

 なお、記念艦はつしもの制作記は現在、県庁公園の整備を行っている最中なので、連続せずに不定期に掲載していきたいと思います。
 
 前回、姉妹キットを使ってUSS Doorsを作成したので、今回のJDSはつしもの作成は要領を掴んでいるので、前作よりもスムーズに制作が進むと思います。  ただ、今回は前回と違ってエッチングパーツを最初から入手しており(前作はほぼ完成に近づいた段階でエッチングパーツを入手した)、エッチングパーツを多く使うと制作時間が延びるのと、記念艦として見学者を艦内に出入りさせるためには、ハッチを開けなければならず、ハッチ部分をドリルやヤスリを使って開口しているので、少し制作時間が伸びるかもしれません(^_^;)



 ステルスヘリコプターの制作
 
ドラゴンからStealth Helicopterが今年(2011年)の8月に発売されました。


 これは5月2日にパキスタンのウサーマ・ビン・ラーディンの潜伏先をアメリカ海軍の特殊部隊Navy SEALsを中心とした部隊が奇襲攻撃を行った際に、撃墜された(か、公式発表では故障により機密保持のために爆破された)機体がありました。 その残された破片がテールローター周辺のみでしたが、今まで一度も公開されていない形状のテールローターだったために、特殊作戦用のステルスヘリコプターではないかと話題になりました。 
 それで世界中のミリタリーファンの間で、想像図が公開されたのですか、ドラゴンはそれを参考に1/144のプラモデルを発売しました。
 言うなればネタ・キットです。公開されている画像は破壊されているテールローター周辺だけで、それ以外は想像のキットです。 アメリカの国防省はステルスヘリコプターの存在すら認めていません(^_^;)

 そんな、キットを衝動買いで購入してしまいました(^_^;)


 このキットの制作は極めて簡単です。 記念艦はつしもと同じ塗料をランナーの状態で塗装し、組み立ててタッチアップとウェザリング(タミヤのスミ入れ塗料を使用)を行って、カルトグラフのディカールを貼り付けて完成です。 2機分のパーツが入っているので、2時間くらいで2機のステルスヘリコプターが完成しました。



 (このキットにはエンジンのインテーク部分にステルス用のメッシュがエッチングパーツで用意されています。写真撮影時には取り付けていませんでしたが、後日メッシュを取り付けました(^_^;) )


 ステルスヘリコプターと、通常のブラックホークMH-60Sと並べてみると、差異が判るかと思います。



 あくまでもネタ・キットなので、何年か後にはステルスヘリコプターの実態が明らかになれば、こんな変わったキットもあったという思い出話になるかと思います(^_^)

 
 自分のレイアウトでは1/144から1/160までのスケールが許容範囲なので、そのサイズの航空機は小さいもので航空自衛隊のT4中等練習機、大きいものであまりか空軍のC17輸送機の1/144のプラモデルや食玩を集めておりました。 しかし、よく考えてみると固定翼機は滑走路でもないとレイアウトに置けないので、集めるのはヘリポートに降りられるものだけにしようと思います(^_^;)
 でも、今回のアメリカ陸軍のステルスヘリコプターが昼間に県庁のヘリポートに降りることは、絶対にないと思いますが(^_^;)


製作記#1~100  #101~150    #151~200   #201~250