#33 ブラストパッドの設置
                                                            2014年6月 9日更新
 
 地面のウェザリングの途中ですが、1カ所地面の工作したいところが・・・・
 
 Geminiのエアポートマットを見て、少し変だと思うところがいくつかありますが、滑走路のエンドも少し違和感を感じます(^_^;)
 
 滑走路のエンド直近に、空港業務車両用の通路があり、もし離着陸時に車両の通行があったら、着陸機からは着陸の支障になるし、離陸機から出るエンジン排気で、通った車両が転倒しそうです。



 その理由で、滑走路エンドの直近の通路は、離発着がある場合には、手前に設置した信号機をコントロールタワーで操作して、滑走路エンドの交通を遮断します。
 あまり、滑走路のエンド直近を通る通路がある空港の事例はなく、探すのに苦労しましたが、東京のアメリカ空軍 横田基地、沖縄のアメリカ海兵隊 普天間飛行場があります。



 土地がない日本の在日米軍基地の東京や神奈川、沖縄ではやむを得ないところですが、沖縄よりももっと土地のないイギリス領ジブラルタルでは、もっと奇妙な軍民共用の飛行場があります。
 滑走路の真ん中を4車線の一般道路が横断していて、航空機の離着陸がないときには、自動車や自転車、歩行者が滑走路を横断しています。

 

 航空機の離着陸があるときには、遮断機で交通が遮断され、警察による厳重な警備が行われています。
 この空港は地形と国境の関係で、飛行コースと気流が悪く、普天間飛行場よりも、はるかに危険な飛行場になっています。



 横断する道路は、スペインとの国境検問所から、ジブラルタルの中心部に通じる道のために交通量も多く、さすがに非効率なので現在滑走路を潜るアンダーパスが工事中です。
 アンダーパスが完成するまでに、訪れたい飛行場です。


 多くの実物の飛行場では、滑走路のエンドでいきなり終わるのではなく、ブラストパッドがあります。
ブラストパットは、滑走路のエンドから離陸する航空機のエンジンの排気熱から路面を守るためのもので、着陸の際にオーバーランした航空機のための滑走路の延長部(過走帯)としての備えもあります。

 ブラストパットの 上には過走帯標識があります。
 接続する滑走路と同じ強度の舗装がされていれば、大きな矢印が描かれています。
 誘導路から、航空機はブラストパットを通って滑走路に進入出来ます。 



接続する滑走路よりも強度が弱い舗装がされているならば、着陸や進入禁止(オーバーランした場合には進入可がですが)になっており、山形に90°の角度に開いたマーキングがされています。



 エアポートマットの滑走路のエンドには接続する誘導路がないので、この強度の弱い過走帯にしました。

 過走帯標識の山形の標識は図形ソフトで簡単に作画できますが、今回は無精してGoogle Mapの航空写真から過走帯の画像を取り込んで、シールプリント用紙に印刷したものを使いました。
 航空写真はアメリカ ワシントン州のシアトル・タコマ国際空港の34C滑走路の過走帯を使わせて頂きました(^_^) この航空写真が北を真上にしていて(真北の360°の36番滑走路じゃなくて34番滑走路ですが)画像として取り込みやすかったです。



 取り込んだ画像を1/400サイズにプリントしても、画像に荒さが見えない解像度がGoogleの航空写真にあります。
 大っぴらにやれることではないのですが、個人で楽しむ範囲であれば、航空写真の滑走路をプリントしてジオラマに使えば、ウェザリングの苦労することなく、ジオラマが作れるのではないかと(^^;)


 滑走路エンドに隣接して、空港業務用車両の通路があります。
 この通路のある場所は、離陸機、着陸機があるときには通行が不可になる場所です

 過走帯を貼り付けたので、滑走路エンドの業務用車両用の通路が途切れてしまっています。
 
 狭い日本の在日米軍の横田飛行場や普天間飛行場は、通路が過走帯の途中を横切っています。



 2つの基地の車両用の通路は航空機の離発着があるときには、信号機を使って横断を禁止しています。
 軍用の飛行場ならば、これで対応出来ますが、民間の離発着が多い空港の場合は、離発着があるたびに通路を閉鎖していたら、空港業務に差し支えるので、地下通路で過走帯を潜ることにします。



 成田空港の16R滑走路エンドのような形で、エアポートマットの下を掘り出して、アンダーパスを作りたいと思います。



 最初にエアポートマットにカッターで切れ込みを入れて、マットをめくり上げてから、下のスチレンボードとスタイロフォームをナイフで掘り込んでいきます。



 長方形に掘り込めたら、石粉粘土でスロープを作ります。



 反対側の通路も掘り下げます。 



 掘り終わったら、石粉粘土で再びスロープを作り、乾燥後に通路のシートを接着しました。



 これで両方のアンダーパスの出入口が掘り終わりました。



 1o厚のスチレンボードを切って、フタを被せました。



 あとは、この上にターフを蒔いて緑地帯にする予定です。
 それは、ウェザリングの終了後、空港全体の緑地にターフを蒔く予定なので、その時にまとめてターフを蒔きたいと思います(^_^)


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