2021年4月5日 YOKOSUKA軍港めぐり#1
                                           

 2021年 5月 7日更新         

 4月29日から2021年のゴールデンウィークが始まりました。今年は新型コロナウィルス感染拡大防止のために、大型休暇期間中の外出は自粛を求められています。

 ちなみに4月神奈川県に特別措置法の蔓延防止法が出ましたが、横浜市、川崎市、相模原市の3市が対象地域となり、4月28日から横須賀市の隣の鎌倉市など6市が蔓延防止法の措置区域に指定されましたが、横須賀市は措置区域に指定されなかったので、大型連休中も増便して軍港めぐりは運行されました。

 そんな新型コロナウイルスの第4派が来襲する前の4月5日(月)に横須賀に行きました。夕方に東京にスケジュールを入れ、その前に横須賀に行くことにしました。

 今までは、前日までにYOKOSUKA軍港めぐりのWebサイトで乗船予約をしてきましたが、コロナ禍に於いては平日の便がまず満席になることはないので、予約なしで出掛けました。

 大船駅から横須賀線に乗り11時25分に横須賀駅に着きました。
 横須賀駅に到着する直前に、車窓からホンの短い時間、横須賀基地を見ることが出来ます。そこで基地に停泊している艦船を見ますが、この日は。きり型護衛艦とまや型護衛艦、そして砕氷艦しらせが停泊しているのが見えました。
 残念ながら、この日の停泊艦船は少ないようです。
 
 しかし、この日は軍港めぐりの遊覧船にハプニングが起きたのと、潜水艦の出港風景に出会い、良き体験をすることが出来ました。

 

 横須賀駅から、海沿いのヴェルニー公園を通って徒歩で10分程度ですが、不思議な光景を見ました。
 公園の横を軍港めぐりの遊覧船SeaFriend7、11時45分到着予定の11時便がまだ11時半前にもかかわらず、遊覧船乗り場に向かっていました。
 それも、かなりゆっくりとした船足でした。
 ヴェルニー公園を歩く自分の歩く速さよりも遅い船足で乗船場所に向かっています。普段のスケジュールよりも10分以上も早い上に、異常に遅い速度に違和感を感じました。

 
 
 ショッピングセンターのコースカ バイサイド ストアーズの2階にあるチケットカウンターに行くと、遊覧船はペラ(スクリュー)の故障で12時の便は運休、13時の便は運行予定ですと言われ、とりあえず1,600円の乗船券を購入し、運行再開を待ちました。


 その間に昼食を同じショッピングセンターの1階にある横須賀海軍カレー本舗 ベイサイドキッチンに行きました。
 
 

 海上自衛隊のカレーを中心にセルフでアルミのトレイに盛り付けるビュフェ形式のレストランです。
 感染防止のためにマスク着用で、使い捨てのプラスチック手袋を付け、トレイにカレーが3種、唐揚げやチキンカツなどの副菜を盛り付けます。
 店内には海上自衛隊のビデオ映像が流され、自衛隊の各種装備の写真パネルが展示されています。
 盛り付け台の足下の停止マークが、護衛艦のヘリコプター着艦標識になっているのにはニンマリします。

 

 料金は90分の食べ放題で1,980円(税込) 自衛官とアメリカ海軍軍人は同伴者も含めて1,500円(税込)となります。
 
 ここを訪れたのは昨年のオープン直後の10月に訪れ、今回は2度目の訪問です。
 このレストランをおすすめできるかと言えば、そうでもなく、1,980円という価格は、よほどの大食いでなければ元は取れないのと、温かいものは温かく保温し、冷たいものは冷蔵ケースに入れていますが、食べるときにはアルミのトレーの上で冷めていて、カレーの美味しさが感じられません。
 唐揚げやオニオンリングやチキンカツなどの揚げ物は温かくする工夫をしていますが、実際には揚げてから時間が経過していて、揚げ物は美味しくありません。

 カレーもこの日は、「よこすか海軍カレー」「横須賀海自カレー」「東京音楽隊チキンカレー」オリジナルカレーの「大人のキーマカレー」の4種類で日替わりでカレーが楽しめるということでしたが、半年前とまったく同じカレーでした。
 日替わりの唐揚げも、小松基地空上げで半年前と同じ唐揚げでした。
 全般的に味が良ければ1,980円という料金も納得しますが、現状では隊員軍人割引の1,500円ならば納得感はあります。
 個人的には他の横須賀海軍カレーを提供している飲食店で千円少し出して食べ放題でないカレーを食べた方がいいかなと思います。実際この日は12時というピークタイムにも係わらず、客の入込は前回の5分の1程度ででした。

 


 

 軍港めぐりの遊覧船に乗るなら右舷側の席がベストだと思っています。 そのためには最低でも出港時刻の30分前に行く必要があります。

 乗船場にはペラが故障した軍港めぐりの遊覧船SeaFriend7が停泊していました。しかし1時間程度で故障が1時間程度では回復訳はなく、同じトライアングルのSeaFriend1が代船でやってきました。
  
 乗船は出港時間の13時の5分前。検温と手先の消毒を行ってからの乗船です。 料金は1,600円。

 

 定員250名のSeaFriend7にくらべ、SeaFriend1は平面水域で定員152名と小型な船ですが、なかなか軍港めぐりで乗船できる船ではないので、運がいいときに巡り会いました。
 2階デッキの操舵室前に座席が2列設けられているのが特徴となっています。

 


 出港後、右舷側にすぐ現れるのは、海上自衛隊の潜水艦。
 潜水艦はアメリカ海軍と共同使用しているアメリカ海軍地区に停泊しています。
 艦尾が十字型舵になっているので「おやしお型」潜水艦です。
 海上自衛隊は「おやしお型」を10隻(他に2隻、練習潜水艦がある)、「そうりゅう型」が12隻で計22隻の潜水艦を保有しています。

 

 舷門に勤務する隊員が、いつものように遊覧船に乗った我々に帽振れの挨拶をして頂けます。

 

 もう1隻潜水艦がいます。出港作業を行っているので、艦尾の自衛艦旗をセイル部分に移し、舷門を格納作業を行っています。

 

 潜水艦の甲板には艦内へのハッチがあります。そのハッチの厚さなどが敵性勢力に知れると、トップシークレットになっている潜水艦の潜行深度が判明してしまうので、ハッチを開けたときには必ず緑色のカバーを掛けてハッチの厚さが判らないように秘匿します。
 アメリカ海軍も同様の措置をとっていて、ある国の海軍の潜水艦ではカバーを掛けずに撮影している写真を見ると、よその国の潜水艦でも心配してしまします(^_^;) 

 


 海上自衛隊の潜水艦の埠頭を過ぎると、アメリカ海軍の埠頭になります。

 DDG-54 USS Curtis Wilbur(カーチス・ウィルバー)  アーレイ・バーク級のイージス駆逐艦の4番艦で1994年の就役なので艦齢は27年にもなります。
 スプルーアンス級駆逐艦やタイコンデロガ級イージス巡洋艦になじんだ世代にとっては、アーレイ・バーク級が就役したのは、ついこないだのような感じがします(^_^;)

 

 1基のみ搭載されているMk45 5inch砲(12.7cm砲) 整備のために側面のハッチが開けられています。自動装填装置があり砲塔は無人化されているので、正面から見るとかなりほっそりとした砲塔になっています。

 

 それにしてもアメリカ海軍の艦艇は何と錆や汚れが目立つことか。
 もちろん、整備終了後の再出港の際にはきれいに塗装してからとなりますが・・・・
 海上自衛隊の自衛艦と比べてアメリカ海軍の艦艇の汚れが目立つのは、自衛隊に比べて長期航海が多いこともあると思います。

 

 艦船の一般公開の際に、海上自衛隊の自衛艦と、アメリカ海軍の艦艇とを比較すると、自衛艦は外も艦内も綺麗に塗装されていますが、アメリカ海軍の艦艇は外から見えるところは綺麗に塗装されていますが、外から見えない部分はけっこう汚れてたりするので、自衛隊という組織は何事にも几帳面に装備品を整備する組織だと思います。


 横須賀基地を母港とするアメリカ海軍艦艇で最大隻数を誇るのは、上記のアーレー・バーク級でDDG-52バリーを始めとして7隻も在籍しています。

 それ以外にイージス巡洋艦としてタイコンデロガ級が3隻在籍しています。
 これはCG-62 Chancellorsville(チャンセラーズヴィル)。足場が組まれて整備中です。
 タイコンデロガ級は27隻が建造され現在では5隻退役しましたが、横須賀には北朝鮮のミサイル対応で3隻のタイコンデロガ級が配備されています。
 1989年に就役したチャンセラーヴィルは艦齢が30年を越えていますが、2026年まで使用される予定になっています。 

 

 個人的にはアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦よりも旧式なタイコンデロガ級の方が好みです。
 スプルーアンス級駆逐艦も好きですが、すべて2005年に退役してしましました。

 


 この日は運のいいことに横須賀を母港とするCVN-76 Ronald Reagan(ロナルド・レーガン)原子力空母が在泊していました。

 

 整備中なので艦載機はすべて岩国基地に降ろしていますが、一機だけハンドリング訓練用の飛行不能な機体です。

 

 航空母艦の飛行甲板が横に張り出した姿、こういった姿は軍港めぐりの船に乗らないとなかなか見られません(^_^)

 
 
 たとえ軍港内に停泊していても、航空母艦はテロや過激派からの攻撃から守るべきもの

 

 CNIC(Commander, Navy Installations Command 海軍基地司令部)の警備艇が、たとえ毎日運行している軍港めぐりの船に対してでも警戒を怠りません。

 


     →YOKOSUKA軍港めぐり#2に続く