2016年ハワイ 戦艦ミズーリへの旅#6(戦艦ミズーリ#4)
                                           

 2020年12月29日更新         

 艦内の中で別世界になる艦長室です。
 木製品に絨毯が居住性の良さを示しています。
 艦長の海軍大佐(Captain)の制服が吊されています。

 

 来賓客や艦内の幹部将校が会食出来る食卓もあります。アメリカ海軍の伝統では、ここでの食事は作業着不可で、制服着用での食事になると思います。

 

 広々とした艦長室から打って変わって、火器管制士官とミサイル士官の居室です。2人とも階級は少佐(Lt/Commander)なので、中佐クラスの個室と違い、2人部屋となります。
 火器管制士官(Fire Control Officer)は主砲と副砲の担当。 ミサイル士官(Missiles Officer)はハープーン対艦ミサイルとトマホーク巡航ミサイル、そして自艦のミサイル防御のためのCIWS20mmバルカン砲の担当します。

 

 従軍牧師(Command Chaplain)の居室。制服の袖に付けられた中佐の3本線の上に、兵科は星ですが、従軍牧師は十字架のマークが付いています。
 戦艦や空母などの大型艦では、カトリック、プロテスタント、そしてユダヤ教のそれぞれの従軍司祭、従軍牧師が乗っている場合があります。

 

 まだまだ士官の個室が並んでいますが、キリがないので一度外に出ることにしましたが、途中に下士官兵用の寝台区画がありました。
 ここはミズーリの乗員用ではなく、便乗者の用の寝台です。
 これと同じものを韓国海軍の現用の軍艦で見ました。軍艦で寝泊まりするのもタイヘンです。

 


 士官用のレストルーム、トイレットとシャワールームがあります。 じっくり見たかったのですが、見学者にレストルームを使わせないように中には入れませんでした。

 



 

 


 外に出て、副砲の38口径5inch(12.7cm)砲を見ます。完成時は10基あった連装5inch砲ですが、1983年の改装時に6基減らされています。
 砲塔の内部も見学出来るようになっていますが、見学出来るのはツアーに参加しないと行けないようで見学出来ませんでした。 

 

 5inch砲の説明図が掲示してありました。
 砲弾と炸薬は別々の場所から揚げられて、砲に自動装填されます。炸薬がマガジンに大量にあり、、1門あたり595発の砲弾と発射薬が用意されているので、1門当たり1,200発もあります。
 発射速度も1門当たり1分間に、通常は12発から15発、最大発射速度だと1分間に15発から22発発射可能なので、片舷5基ある5inch砲から、最大で1分間に220発も炸裂する対空砲弾に撃たれたら、これに突入する日本の特攻機は、とても厳しい状況でした。
 こn5inch砲だけでなく、40mm機関砲や20mm機関砲にも迎え撃ちされていました。

 

 砲塔の2段下の甲板からは、装薬の給弾装置が室外から見学出来ます。

 

 さらに1段下の甲板の通路に、5inch砲の弾頭部の揚弾装置のカットモデルが展示してあります。この揚弾装置が作動していたら、凄い音がしていたと思います。

 


この5inch連装砲は副砲ですが、アレン・M・サムナー級駆逐艦、ギアリング級駆逐艦では、立派な主砲です。

 

 5inch両用砲ともに、日本軍機を数多く撃墜した40mm4連装機関砲は20mm単装機銃は1968年の改装の際に、すべて取り外されました。
 その40mm機関砲はミズーリの艦外に展示されています。

 

 残念ながら、多くの部品が欠損しています。 戦艦アラバマや戦艦マサチューセッツには状態良く、操縦ハンドルや座席、ペダル、照準器が整備された40mm機関砲が艦上にありました。

 


 戦艦ミズーリには、車椅子用のエレベーターが何カ所もあります。ハンディキャップ用の施設が充実しているのは、アメリカはさすがだと思います。

  


 次に、上甲板の下の下甲板を見学してみようと思います。