新日本海フェリ-で札幌の旅#9(札幌市電のループ区間)
                                            

   2016年10月19日更新
  
 

 モエレ沼公園を10時43分にでた北海道中央バスは40分くらいで大通りバスセンターに着きました。
 
 バスセンターの150m手前にある大通りの真ん中に開けられた地下入口から地下2階まで潜っていきます。
 バスセンターから出ると目の前に、さっぽろテレビ塔が現れます。見慣れた塔ですが、地下から昇ってくるとインパクトを感じます。
 
 

 ここから歩いて1㎞ほどの札幌市電すすきの停留所を目指します。きっちりと都市計画で造られた札幌市の中心部は、ニューヨークのように、すんなり目的地に歩いて行けます。

 
 すすきの停留所のある南4西4交差点に着きました。
 新線区間は駅前大通り上で、新線区間は軌道は通りの真ん中ではなく、両側の歩道沿いに敷かれているサイドリザベーション方式になっています。

 
 
 札幌市電は前身の札幌石材馬車鉄道が工事を進め1918年に開業し、その後、札幌の人口増加と共に順調に路線を延ばしてきました。しかし、札幌オリンピックに備えて地下鉄が開業したことにより、次々に路線が廃止され、残ったのが現在の一条線、山鼻西線、山鼻線を一本に繋いだものです。 以前は、すすきの電停から西4丁目停留所まで、大きくL字のように変形したU字形のような路線でした。
 
 始点と終点の西4丁目停留所と、すすきの停留所の間は駅前大通りを通ってわずかに400mほどの距離で、この区間が結ばれてループ状になっていないと終点に着くと一面しかない停留所で折り返し運転をしなければならず効率が悪かったので、以前より大通りに400mの軌道を新設してループ状にしようというプランは以前からありました。
 1998年頃からループ状にすることが検討され、2013年にループ化の工事が始まり、2015年12月20日にループ化工事が完了して営業運転が始まりました。
 かつて駅前通りには1973年まで市電が走っていたので、42年ぶりに駅前通りを札幌市電が走ることになりました。 

 

 行き先表示も「外回り・内回り」の「循環」になり、ループ化を象徴しています。

 

 

 
 サイドリザベーション方式は、歩道側の車線に全国どこの大通りで見られるような駐停車する自動車がなくなっているので、景観的にすっきりとします。
 
 

 ただ、まれに左折する自動車が曲がれずに軌道内で停車すると、市電の運行を妨げる例が見られます。

 

 サイドリザベーション方式になったので、外回りの電車は一番外側の車線から大きく回って、すすきの停留場に進入していきます。

 

 市電を大きく右折させるために、信号機には市電専用の×の信号機が設けられました。
 自動車用の信号機もLEDになり発熱量が少なくなったので、札幌らしく雪対策で面白い形のポリカーボネートの透明カバーが付いています。

 

 しばらく市電の行き来しているのを見ていると、2013年から運行を始めたA1200形電車ポラリスが通っていきました。現在3編成が所属していて、この時間は1編成しか運転していないのが、停留所にある札幌市電Naviの画面を見ると判ります。ポラリスに乗りたかったのですが乗り損ねました(^_^;)

 

 いつまで見ていてもキリがないので、市電に乗ってループを一周することにしました。
 一周約50分で運賃は170円。SAPICAという札幌市内ほぼ限定みたいなICカードを導入していますが、KitacaやPASMOのような交通系ICカードも使えるので、Suicaを使います。 

 

 乗るのはグリーン新標準色の丸々とした240形、外回り循環。

 

 昼間でも乗客は多く最後部に乗って、後ろに流れる景色を眺めます。

 
 
 旧塗装のM100形。

 

 混んでいた車内も中島公園前を過ぎると空き始めました。
 6年前に札幌市電に乗ったときには、ロープウェイ入口で下車して藻岩山ロープウェイに乗ったので今回も乗ろうかと思いましたが、時間が厳しいので諦めました。

 

 電車事業所前には、車両基地の電車車両センターがあります。
 前に座っていた外人さんも立ち上がって、車両センターの写真を撮っていたので同好の士でした。彼も一周しました。

 

 札幌市電の路線は真っ平らな市街地を通るので、さほど楽しめる景色はありませんが、市電やトラムに乗るのは好きなので50分間の旅を楽しみました(^_^)

 新日本海フェリーで札幌の旅#10(札幌市電の停留場)に続く →