2021年 5月 15日(土) 戸崎市まちなか図書館の建築#1(ドイツ鉄道ホルメル駅と黒磯駅前図書館みるる)
戸崎市の中心市街地に図書館を建てます。
昭和の時代の図書館といえば、堅い感じの建物が多かったのですが、最近は建築家がデザインしたしゃれた感じの図書館が多くなってきて昭和の時代の図書館とは一線を画した建物になってきています。
今回、図書館を建築するに当たって参考とする図書館は、
2020年9月1日にオープンした、栃木県 那須塩原市図書館 みるると
2017年4月1日にオープンした、群馬県 太田市美術館・図書館と
最後に図書館ではないのですが、1998年10月22日にオープンした新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館の屋上庭園
これら3箇所の施設を参考に、まちなか図書館を製作したいと思います。
図書館のベースとなるキットを調達しました。
FALLERの212130 BAHNHOF HORREMを使用します。
ドイツ鉄道のHORREM(ホルレム)駅はローカルな駅ですが、ドイツらしく環境に配慮した駅舎になっています。
屋根に並べた太陽光パネル
屋上に緑化スペース
大型のガラス窓やガラス天井で駅舎内に太陽光を取り入れる
などの特色の有る駅舎になっています。
キットの駅舎は実物のホルメル駅の特色を良く捉えています。
ホルメル駅はドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州のケルン市郊外のホルメルにあります。
ローカルな駅なので、ICEなどの高速列車は高速線を通過し、ローカル列車のみ停車する駅です。
GoogleMapの航空写真を見ると実物の駅舎はキットよりも幅があります。
レイアウト用に小型化されていますが、ローカル駅としの雰囲気は良く捉えている良キットだと思います。
パッケージの写真には実物のホルメル駅に似た外構が造られていますが、キットは駅舎の建物だけで外構は別に製作する必要があります。
実物のホルメル駅にはキオスクと書店が入居しているので、FALLERのスーパーマーケットに入っていた陳列棚のパーツが書架や陳列台のパーツとしてキットに付属しているので、図書館に仕立てるのに相応しいキットになっています(^_^
ガラスウォールになっている部分が大きくなっています。
今までの図書館の建物は、蔵書に太陽光線が当たると日焼けの恐れがあるので、太陽光線が当たらないようにしていましたが、最近建築されている図書館は開放感をもたらすためにガラスウォールを採用しています。
もちろん蔵書の日焼け対策は考慮されています。(例外として2021年2月には長野県 茅野市民館図書室で大きな窓から差した紫外線で、蔵書の背表紙が退色してしまった事例があります)
従来からあるFALLERのキットとは趣が異なります。
価格もドイツからの個人輸入で定価79.99€(税抜 約10,600円)、割引価格で67.99€(税抜 約9,000円)した高額なキットになっています。日本での販売価格はどのくらい高額になるのでしょうか・・・
キットの外装日本の一部のプラモデルメーカーのようにコストダウンのためか、外箱は共通箱に製品パッケージを印刷したスリーブを巻いた箱になっています。
外箱はしっかりとした造りで、FALLERのキットの柔な再生紙の厚紙の箱でなく、しっかりとした造りになっています。
キットの196個のパーツは新規のパーツがほとんどですが、陳列棚のパーツや椅子のパーツは従来のFALLERのパーツを使用しています。
新パーツは切れの良い金型で成形されています。
そしてプラスチックと紙のパーツのハイブリットなキットになっています。
紙のパーツは屋上板と床板で、再生紙を固めた木の板のような強度があり、経年変化でまず反ることはないであろうと思われる板紙になっています。
屋上板は砂利を敷いたようなパターンが印刷され、床板にはブロックパターンと点字ブロックが印刷されています。
このキットを図書館にしていきます。
今時の図書館を参考にするために、ゴールデンウィーク中に東北本線(宇都宮線)の黒磯駅に出掛けて来ました。
黒磯駅といえば、東北本線の直流と交流が切り替わる駅です。
客車列車が華やかなりしころ、客車列車は必ず停車して直流機関車と交流機関車の付け替えをしていました。
そして上野行きの165系や115系電車の始発駅でした。その頃の名残で金属製の行き先表がディスプレイされています。
華やかなりし頃の黒磯駅を知る人間にとっては、現在の黒磯駅の凋落ぶりは驚きます。
かつては九尾すしなどフタバ食品により複数の駅弁が売られ(2005年11月販売停止)、ホームの立ち食いそば店も賑わっていました。
それが駅のコンビニエンスストアーも営業時間が短縮され、ゴールデンウィーク中は終日臨時休業でした。(COVID19の感染拡大の影響かと思いますが)
改札口の脇に「あのころの黒磯駅18時00分」の模型が展示されています。
JR化された頃の黒磯駅の車両(Nゲージサイズですが、ペーパーキットの車両です)が並べられ、直流電車115系、交流電車455系、交直流特急電車485系、そして貨物列車が並んでいます。
黒磯駅が寂れた大きな要因は、長距離の旅客が東北新幹線にシフトしたことで、普通列車で通過する旅客は青春18切符の利用者くらいになったこと。
客車列車もなくなり、機関車を交換していた貨物列車も交直両用のEH500形を使用することにより2016年3月26日より、直流と交流の電気機関車の交換作業もなくなりました。
東口駅前広場に行く自由通路から黒磯駅構内を見ます。
宇都宮と黒磯を往復する205形が折り返しに備えています。
かつてJR貨物の直流電気機関車、交流電気機関車が多数並んでいた黒磯機関区には機関車の姿は見えません。配置の機関車はなく、運転手のみが待機しています。
貨物列車も黒磯駅に停車しますが、機関手の交代のみで個機関車の交換は現在ではありません。
西口駅前広場と東口駅前広場を結ぶ自由通路は、くの字型に中央部が盛り上げっています。
自由通路が、くの字型に盛り上がっているのは構内にある黒磯変電所の高圧線が通っているからです。
直流1500Vと交流20kv50Hzの電力線が駅構内に通っています。
かなり急勾配になっています。
高圧線のためとは言え、毎日利用する利用者にはこの高低差はたいへんでしょう(通路の両脇には階段とエレベーターがあります)。
黒磯駅東口駅前広場は、タクシー乗り場と乗用車の乗降場があるだけで、駅前には飲食店と酒店くらいで大型の商業施設はありません。
黒磯駅の西口駅前広場
特徴的な通路の屋根が設けられています。
皇室専用の出入口と待合室があります。那須御用邸の最寄り駅のために黒磯駅は格の高い駅になっています。
しかし平成になってからは天皇陛下の御意向により、事実上のお召し列車の運行が激減し、天皇陛下も皇族の方も那須御用邸に行かれるときには定期の東北新幹線を利用し、隣の那須塩原駅での御乗降されているので、この施設が利用されることはありません。
そんな凋落した黒磯駅前に、那須塩原市図書館 みるるが2020年9月1日にオープンしました。
駅前広場や黒磯駅前交番も図書館の開館に合わせてリニューアルしたようです。
駅前にある図書館でガラスウォールを多用しています。
図書館の屋根は、駅前の通路の屋根と同じように紙を折ったようなデザインになっています。
屋根の裏側は木張りになっています。
側面も2階までの高さのガラスウォールになっています。
駅と反対方向の駐車場側の入口です。
本箱を模したモニュメントがあります。
中二階にはテラス席が設けられています。
外からの階段もありますが、オープン中でも階段入口は閉じられています。これはCOVID-19対策のために入口を限定して検温を行っているからかもしれません。
図書館の内部は独特な蔵書の展示方法の本棚が並んでいます。
図書館内部の撮影は来館者がいると、来館者のプライバシーを守るためにNGになっているので、オープン前に外から撮影します。
書架に様々な言葉が大きく掲げられています。
蔵書も多くの本が表紙が見えるように陳列されています。
1階には広いMiruru Avという広い通路が通っていて、開放的な図書館になっています。
2階を撮影することは出来ませんが、2階もユニークな書架が並び、紹介できませんがデザインに優れたチェアが並べられ、楽しく読書や勉強が出来る環境になっています。
図書館の正面や、側面には座れるコンクリート製のベンチが設けられています。
街中に美術館やデザインに優れた建造物が建てられると、周辺の個店もデザインに優れたものが建てられ、またはリノベーションされていくという法則があります。
FALLERのキットのようなカフェとパン屋がオープンしています。
駅前通りも電線地中化が完了しきれいな歩道になっています。
祭日の午前中なので、営業している商店は少なく人の姿を見ることが出来ません。
温泉まんじゅうが有名な和菓子店は、店頭から湯気が上がり買い物客が頻繁に訪れます。
駅前通りの脇道には宇都宮の名産の大谷石造りの建物をリノベーションした人気のカフェレストランもあります。
みるる図書館を参考にして、図書館を制作して行きます(^_^)
製作記#1~100 101~150 151~200 201~250 251~300 301~350 351~400 400~450