制作記#417
                      更新日2018年11月15日更新            

2018年11月10日(土) M1戦車搭載貨車#2(2軸ボギー貨車#2)


 前回、基本塗装を終えたM1エイブラムス戦車3両に、NATO3色迷彩を施します。
 使用する塗料はタミヤアクリル塗料のNATOグリーン、NATOブラウン、NATOブラックの3色ですが、NATOグリーンは基本色として先にスプレーで塗装しているので、ブラウン、ブラックの順で塗装していきます。


 

 M1戦車のNATO3色迷彩は、塗装パターンが定められています。幸い別スケールのM1戦車の模型を製作中で、M1戦車の資料は数冊購入しており、資料の迷彩塗装パターン図に従ってブラウンとブラックを塗装していきます。


 MicroTrainsの1/144あくまでもFlatCarに搭載する貨物としての戦車キットなので、輸送時に付けていない砲塔上の機関銃や、戦闘時に立てられている風向計などは当然省略されています。

 ただ貨物輸送時にも取り付けられ、非常に目立つ存在のCIP(敵味方識別装置)は付けたいと思いますが、この後、3軸のFlatCarが発売されると、もう12両ほどM1エイブラムス戦車を組み立てることになるので、その時にCIPを取り付けたいと思います。 


 このキットのM1戦車の履帯(キャタピラ)の細かなモールドは入っておらず、のっぺりとしています。履帯のゴムパッド部分のデカールが付属しているのでそれを貼ることになります。ただこのデカールは貼ってみるとかなりツヤがあるので、乾燥後、ツヤ消しクリアーを吹く必要があります。

 

 塗装が終了したM1戦車をFlatCarに搭載します。FlatCarには戦車を固定するものは付いていないので、透明ゴムボンドで接着しました。

 実物の戦車輸送列車を見てみると、搭載した戦車をFlatCarにタイダウンチェーンで厳重に固定しています。このタイダウンチェーンが非常に目立つ存在になっています。
 1年前に、MicroTrainsのM1戦車搭載FlatCarのイラストを見たときに、タイダウンチェーンが描かれていました。
 もし、製品にはタイダウンチェーンが付いていなかったら、自分でワイヤーなどを使用して、タイダウンチェーンを付けようと思っていました。

 

 発売されてみると、タイダウンチェーンはエッチングパーツになっていました。
 戦車の前後に4本ずつ、計8本取り付けるようになっていました。
 このエッチングパーツは真鍮板なので、塗装しないと金色に光って妙な感じになるので、塗装することにします。

 塗装はプライマー入りのクレオスのオキサイドレッドサーフェーサーを吹き、その上にブラックサーフェーサーを吹いて黒くします。
 実物の写真を見ると、タイダウンチェーンは錆でところどころ赤茶色になっているので、下地のオキサイドレッドサーフェーサーが露出していると、錆が出ている感じになるのでブラックサーフェーサーは軽く吹きます。

 エッチングパーツには、FL・・フロント下、FU・・フロント上、RL・・リア下、RU・・リア上と、刻印がしてあるので、説明書に指示の位置でパーツをカットし、ピンセットで車体に接着する部分を折り曲げます。
 説明書の指示に従い、ピンセットで取り付けます。

 接着剤は、透明ゴムボンドを使用しました。透明ゴムボンドを使用すると、はみ出したり、糸を引くので、その部分は乾燥後、ピンセットを使って除去します。
 
 

 タイダウンチェーンは、苦労してでも取り付ける価値はあります。

 

 このM1戦車搭載FlatCarのセットに、気になる一文が入っています。

 Please note that these cars designed to operate on 11' and larger diameter trak

 とあります。
 理由は車体長が長いうえに、カプラー(KDタイプ)が台車マウントではなく、ボディマウントになっているからです。

 自分のレイアウトには一ヶ所だけTOMIXのC280を使用しています。このC280のカーブが走行可能でないと、レイアウトでの運転が楽しめないことになります。





 11インチを㎝に換算すると、ほぼ280㎜になるので、C280のカーブレールはセーフのようです。

 実際にレイアウトを走らせてみると、C280のカーブは余裕でクリアします。 KDタイプのカプラーは良く首を振ります(^_^)

 

 


 さて、この後に3軸のFlatCarの発売が11月後半に予定されています。

 

 3軸の方は、1両につき戦車が2台搭載することになります。
 次は6両組み立てることになるので、戦車は12台組立、塗装することになります(^_^;)

 ただ、一度組立を経験しているので、少しはスムーズに組立塗装が行えると思います。
 たいへんなのはタイダウンチェーンの取り付けです。戦車と戦車の間に8本のタイダウンチェーンを取り付けなければならないので、少しゾッとしています(^_^;)

 とりあえず、アメリカで発売され、送られてくるのを待ちたいと思います(^_^)


 
 YouTubeで、実物のアメリカの戦車輸送列車をみると、ほとんどが3軸のFlatCarで、3~5両の機関車で30両近いFlatCarを牽引しています。
 30両ともなると、運搬している戦車も60台に達します。

 最近読んだ本では、中東やヨーロッパなどで有事が発生した場合、アメリカ本土から動員された部隊を輸送して送り込むことになりますが、その中で歩兵師団がM1戦車300両と、同数か上回る数のM2ブラットレー装甲兵員輸送車をC-17かC-5輸送機を使用して送り込む計画があるそうです。 機甲師団ではない歩兵師団でM1戦車の数が300両というのは驚異的で、現在の陸上自衛隊での戦車総数は700両だった戦車を300両まで減少させることになっています。日本の戦車の総数とアメリカ陸軍の1個師団の戦車配備が同じくらい(もちろんアメリカ軍も戦時の動員時でなければ、1個師団に300両の戦車を使用しませんが)あるのは驚きです。その他にも、ヨーロッパ、中東、韓国などには、いつでも使用できるように整備されている戦車などの戦闘車両も保管されています。現代でもアメリカの軍備は凄いことになっています。

 さて、MicroTrainsからは、貨車に搭載されたM1戦車が、M1 Abrams Tank 2 Packとして11月に発売されます。
 M1戦車が発売されるなら、いつの日かM1戦車の相棒となるM2ブラットレー歩兵戦闘車も発売されることを願います。M2ブラットレー歩兵戦闘車がFlatCarに載せられる鉄道輸送も、アメリカ国内でよく見る光景ですから(^_^)
      


 製作記#1~100   101~150   151~200   201~250  251~300  301~350  351~400  400~450