制作記#364
                       更新日2015年 3月18日更新           

2015年 3月17日(火)  ドイツレベル1/144タグボートの制作#2 & MENG Model 1/150 太平輪


 今の時期は、仕事の繁忙期であまり手を動かせません(^_^;) 今回も少しだけ手を動かしました。

 タグボートの塗装
 
 前回は、喫水線の下を切り取りウォーターラインでの船体の組立を行いました。 
 白いプラスチックの地肌のままでは、船らしく見えないので今回も、塗装をしながら組み立てて行きます。たぶん、この方法が一番手間がかからないで完成させられると思います。



 塗装は仕事が忙しい時期なので、スピード優先ということで缶スプレーを主として使いました。
 缶スプレーといっても、缶のサーフェーサーです。 アメリカ海軍のタグボートYT-802級セミノールの塗装がブラック&ホワイトなので、ブラックはブラックサーフェーサーで。グレーはグレーサーフェーサーで。そしてホワイトはホワイトサーフェーサーを吹きました。
 細かく出っ張っているパーツは、オフホワイトとチタンシルバーを筆塗りしました。


 
 普通、タグボートの防舷材は黒色なのですが、モデルにしたアメリカ海軍のタグボートの防舷材がホワイトなので、見慣れない防舷材の色ですが、白で塗ります。



 キャビンは、ランナーに付いたまま、下地のブラックサーフェーサーを吹いた後に、箱形に組み立てました。

 

 組み立てたキャビンを一度取り外して、グレーサーフェーサーで塗装。この後、様々なパーツや、手摺りなどの塗装を行います。









MENG Model 1/150 太平輪 

 このレイアウトの港のセクションを作り始めた頃は、1/144や1/150の船の模型は少なく、スケール的には巾がありますが、1/125から1/200の船舶のプラモデルを使かうつもりでした。
 しかし、嬉しい誤算というか、ここのところ立て続けに1/144や1/150の船舶のプラモデルが発売されています。
 タグボートは最新鋭のものなので、レイアウトに置くのに相応しいものです。
 しかし、次に購入したのは少し、時代的に難しいものがあります(^_^;)

 MENG Model(モンモデル)から、1/150の中華民国の貨客船 太平輪が2月に発売されました。輪は客船の意味なので、日本語にすると客船 太平号となります。
 太平輪という船が何者かということを知らなかったのと、今から90年以上前に造られ、70年近く前に沈没した船をレイアウトに置くのはどうかと思い、1/150の船といえども購入は見送る方針でしたが、MENG Modelの太平輪のページに映画をモチーフにしたジオラマが載せられているのを見て欲しくなりました(^_^;)



 太平輪ことは、何も知りませんでしたが、第二次大戦後の中国における国民党軍(現在の台湾)と中国共産党軍との国共内戦中の1949年、避難民を上海から台湾の基隆に運ぶと途中の夜間航海中に基隆からの貨物船と衝突し、沈没。 定員以上の避難民が乗船していたので、1,000人以上の犠牲者が出ました。
 大きな海難事故でしたが、国共内戦中の出来ごとだったので(国共内戦で1,000人などはものの数に入らないほどの戦争の犠牲者が出ていた)、タイタニック号沈没事件に次ぐ大きな事故でしたが、あまり知られていませんでした。
 
 それが2014年にジョン・ウー監督により映画化されて、再び注目を浴びるようになりました。
 MENG Modelからプラモデルが発売されたのも、映画化されたからです。

 MENG Modelのページから説明を引用します。

太平輪はアメリカのマニトワック造船に生産された貨客船であり、1920年に進水し、載貨重量2050tであります。第二次世界大戦、アメリカ軍の輸送船として利用され、1948年7月14日中聯企業公司に客船を改造され、船客定員508人で、上海と基隆市の間を往復しました。
実は、太平輪に関する映像資料は何も残りません。2014年、ジョン・ウー監督撮影した映画「太平輪」は激動の時代を背景に、中日韓のスター演じる3組の恋人たちの50年以上にわたるラブストーリを描いています。3組の恋人の運命を交差させる太平輪も1:1スケールで再現されます。

 1/1の実物大の太平輪を作り撮影された映画で、日中戦争から始まる日本軍との戦いから始まる映画は、制作費が20億台湾ドル(約76億円)という大作で、1部、2部構成で、台湾と中国本土では2014年12月に1部が公開され、太平輪沈没事件を描く2部が2015年の5月頃公開されるということです。
 映画には、日本の有名俳優、金城武さん、長澤まさみさん、黒木瞳さんなどが出演されていて日本でも話題になりそうですが、残念ながら今のところ日本での公開予定はありません。(DVDは発売されると思いますが)

 映画の公開に合わせて発売されたプラモデルは、定価25,000円(税抜)、思っていた値段の3倍以上の価格でしたが、なかなかの豪華なキットです。
 
 MENG Modelのページから模型要目を引用します。

 1/150スケールの太平輪プラモデル組み立てキットは全長535mm、全幅88mm、全高208mm(船底からマストまで)。塗装しなくても完璧に船舶を再現。接着剤不要で、組み立てやすい。照明システム付き、電気をつけると当時光り輝いた太平輪を再現。箱がブック形式で趣をよく伝える。説明書は立体図で示し、地味で魅力あふれる。

 機械翻訳ぽい文章ですが、ガンプラのように組み立てやすさをアピールしています。 MENG ModelのAFVのキットは部品点数がタミヤのキットと比べると桁違いに多く、組み立てるのに日数がかかるものばかりですが、このキットは初心者を対象にしたフレンドリーなキットのようです。

 

 キットを見てみると、上質なパッケージで、スリーブで覆われています。

  

 ブック形式になったパッケージは、船体の形に切り抜かれ、塗装済みの船体が見えるようになっています。



 フタを開いてみると、ビロード状に加工されたインナーケースの中に、ハードカバー糸綴じの組立説明書(PRODUCT MANUAL)と船体が納められ、他の部品は船体と中ブタの裏に納められています。



 説明書は多色刷りで、見たことがないほど豪華なもの。
 中国語(繁体字)、英語、そして日本語の3カ国語で記されていて、日本でも売る気満々ですが、映画が日本で公開されていないだけに、タイタニックの模型に比べたらどれほど売れるでしょうか。 小売店としても仕入れ値が高く、箱の大きさも嵩張るために仕入を躊躇しそうです。



 最近の船舶模型につきもののようなエッチングパーツはなく、すべてプラスチックパーツです。
 塗装の手間を省くために、甲板や白線、黒線などのディカールが付いていますが、これは使わないで塗装で仕上げる予定です。



 豪華キットなので照明用のLEDテープも付いています。プラスチックで成形されたラッタルの抜けは見事なものです。



 太平輪の組立は、タグボートの完成後に行いたいと思います(^_^)


 製作記#1~100   101~150   151~200   201~250  251~300  301~350