2011年9月17日(土) 記念艦USS Doorsの建造#7
(手摺りワイヤー・ネットの取付と信号旗掲降索)
先日、ボランティアがらみで岩手県に行ってきました。
そこで3月11日に発生した巨大津波の映像を見せてもらいました。
編集されていないノーカットの映像を大画面で見せられたので、受けた衝撃も大きいです。 今までテレビで見た津波の映像は、直接的な人の生き死にの場面などは、お茶の間に提供させるので編集でカットされるかモザイクがかけられています。
ノーカットだとまもなく津波に襲われるだろうという人の姿や、流される車の中にいる人などが写されています。
さすがに目を背けたくなるようなシーンは、カメラも背けてしまうのでショックは少ないほうでしたが、流される車の中に人がいて、避難した人がなすがないまま転覆、水没していきます。
軽いPTSDに襲われた気分です。放送局で津波の映像を編集した人がPTSDに襲われたのも頷けます。
現地で津波に襲われて九死に一生を得た人から話を聞きましたが、それらを総合すると、
1.地震でそんなに高い津波が来るとは思わなかった。(地震と津波に対する慣れがあった)
2.しっかりと高い堤防があるので安心していた。
3.沿岸部に残っている家族(特に高齢者)を避難させようと、家に戻ったら津波に襲われた。
4.安全だと思って避難した場所が津波に襲われた。
5.多くの人が津波の見物に行って津波に襲われた。
1と2と3は堤防を過信し、堤防を信頼していたので、想定以上の津波が来るとは認識していなかった。 ビデオでも津波が堤防を乗り越えそうになっていても、堤防の内側を平然と歩いている人や、走行する自動車が多く見られました。
3に関しては、三陸地方には津波てんでんこという言葉が有り、「津波が来たら、肉親に構わず、各自てんでんばらばらに一人で高台へと逃げろ」という不文律が今回は守られなかったようだとのことです。
5.の見物に行って命を落としたものについては論外だそうで・・・・・
以上、自分たちが体験したことを後世の人たちが忘れないように、末永く伝えていきたいと語っておられました。
いずれにしても、これほどの高さの津波が広範囲に都市、漁村等を襲ったにもかかわらず、死者行方不明の合計が2万人程度に収まったのは、他国では考えられないそうで、被害者の数が一桁違うそうです。
そして、最終的には津波に堤防を越えられましたが、高い堤防が避難する時間を稼ぎ、普段の訓練で高台に逃げられたので、公共工事による防災対策や、普段の防災意識が大切だとの話を聞きました。
自分自身としては本格的に被災地に対するボランティア活動が始まり、これからも月2回くらいのペースで被災地に行くので、レイアウト制作のペースが落ちるかもしれません。
また、軽度のPTSDで海がらみの制作は少しばかり気が重くなっていますが、制作を少しずつ進めていきたいと思います。
アメリカのノーチラスモデルから1/144のフレッチャー級用エッチングパーツが2組届きました。 Webで注文してから丁度1週間で届きました。
$100の値段にしてはかなりのボリュームです。 ボリュームのある説明図と図面が付いているので、私のような素人でも何とかなりそうです。
また嬉しいことに、フレッチャー級駆逐艦の艦別の資料写真(米海軍の公式写真が中心)と記念艦USS Kidのパートごとの写真が多数収められたフォトCDがおまけに付いています。
エッチングパーツは最初にプライマーのスプレーし、金属に塗装皮膜が載りやすくして、エアブラシでタミヤアクリルのダークグレーを全面に吹きました。
どうしてもアクリル塗料は皮膜が弱いので、エッチングパーツを切り離したり、折り曲げて組み立てていると、塗装皮膜がボロボロと剥げてきます(^_^;)
そんなときは組み立てて設置が終了した後に、筆を使って剥がれたところにタッチアップしました。
まあ一番被膜が強いのは缶スプレーで塗装することですが、欠点は粒子が粗いので、今回のようなエッチングパーツだとネットやレーダーなどの細かいパーツの目が潰れてしまうので、使うのには勇気が要ります・・・・
最初に取り付けるエッチングパーツは、一番付けたかった手摺りの下半分に取り付けるネット状のものです。
現代に残る記念艦の手摺りには黒いネットが取り付けられているので、この部分のエッチングパーツをフラットブラックをエアブラシで吹きました。
ネット状のパーツを下から1段目と2段目の位置に透明ゴムボンドで貼り付け、一番上の3段目には黒い糸を最初に透明ゴムボンドで貼ってから、液体瞬間接着剤でより強固に接着しました。
後部にも、満遍なく張っていきます。
手摺りロープとネットを張り終わった後に、一番エッチングパーツに置き換える効果が大きいレーダー関係の制作に移りました。
最初はレーダー関係も、キットのインジェクションパーツで満足していました。
しかし、エッチングパーツに置き換えると、精密さが段違いに増します(^_^)
けっこう組み上げるのに、時間がかかりましたが、時間をかけた甲斐がありました。
また、信号旗掲降索も作り直しました。
以前、取り付けた信号旗掲降索には黒いワイヤーを使いましたが、信号旗掲降索にしては太すぎるし色も違うようなので、やり直しました。
いろいろと検討しましたが、最終的には白いプラ棒をライターであぶってから引き延ばした、細い伸ばしランナーの線を作って張りました。
次回は、もう少しエッチングパーツを取付け、少したいへんですがアンテナ線を張りたいと思います。
そして最後に信号旗をマストに掲揚し、艦首には国籍旗、そして艦尾に星条旗を掲揚して、USS Doorsをひとまず完成させたいと思います(^_^)