レイアウト制作記#207
              更新日2011年6月16日更新         

2011年6月14日(火) 戸崎反転地公園#6(反転地オフィス・ノアの方舟)                            


 反転地オフィス

 戸崎反転地公園は、気を付けないと怪我を負う施設なので、不特定多数の来場を防ぐために有料の施設になっています。
 
 施設の為の入場料の徴収、管理事務所、そしてギフトショップが必要になります。

 養老天命反転地にも、入場券売場、管理事務所、ギフトショップ(取扱品目は極少ない)、ヘルメット、運動靴の無料貸し出しを行う事務所棟があります。(養老天命反転地オフィスはパビリオンなので別物です)
 本体施設で予算を使い切ったのかもしれませんが、事務所はごく普通の平屋の建物になっています。(平凡すぎて写真は撮りませんでした)
 
 さて、レイアウトの管理事務所ですが、ユニークな反転地の施設で平凡な事務所では面白くないと思い、手持ちのストラクチャーキットのうちFALLERの232323 Detached house, wine-red(一軒家 ワインレッド)を使うことになりました。
 
 この家にはバリエーションがあって色やテラスの有無により、カラーがグレー、イエロー、ワインレッド4種類の家が2009年に発売されています。

 

  最初にベースを置いてみて、配置場所の確認です。
 ベースの中央にある丸い穴は照明を取り付けるためのもので、ヨーロッパ製のストラクチャーキットは照明取り付けの対応がデフォです。



 位置的には、県庁舎方面から跨線橋を渡ってきた客が、反転地オフィスで入場券を購入して通り抜け、入場する形にします。



 オフィスを組み立てますが、いつもならベースはグレーサーフェーサー、壁はホワイトサーフェーサーのスプレーで塗装しますが、今回は前回に引き続き、ターナー アクリルガッシュ ジャパネスクカラーで筆塗りしました。 ムラもそんなに気になるほどではないので、いちいちスプレーで塗装することに比べ、手間と時間の節約になりました。
 ベースのグレーと壁のホワイトはプラの成形色と同じような色で塗りましたが、屋根はグレーの所を黒で、壁の赤は少し暗めの色で感じを変えました。

 2009年の新しいキットなので、従来のFALLERのキットと変わった点は、
・エッチング製のバルコニーの柵が付いている
・窓ガラス用の透明パーツがなく、カーテンが印刷された内装用のシート(壁が黒くなっているのは照明点灯時の透け防止)が光沢のある紙に印刷しており、ガラスパーツなしでも、さも窓ガラスがあるように見えるという仕上がりになっています。



 出入り口用に大きく開けた開口部から、建物内部の床が見えそうなので、前回使用したタミヤの情景シート 石畳Aを床に貼っておきました。



 バルコニーのしたに公園の外側からの出入口を造りました。



 園内からの出入口にはベランダ側の出入口を使用します。

 後ほど、オフィスの脇にフェンスを設ける予定です。


 ノアの方舟

 ノアの方舟は旧約聖書の創世記などに載っている、神が堕落した人類を滅ぼそうとしたとき、神の御心にかなったノアの家族に、大きな方舟を造りなさい。 それにノアの家族とすべての地上の生き物の雄と雌とを方舟に載せなさいと告げられ、言葉通りに方舟を造り動物たちが乗り込んだら大雨が40日降り続き大洪水が発生、世界中が水に覆われ、水が引いた150日目にようやく(諸説ありますが)トルコのアララト山頂(標高5,165m)に着地し、再び地表に生き物が降り立ったという話です。

 ノアの方舟のモニュメントを置こうと思います。
 モニュメントは香港のテーマパーク ノアの方舟Noah’s Ark Ma Wan Parkで買ったキーホルダーを使おうと思います。



 県営の公園で特定の宗教がらみのモニュメントが置かれるのは芳しくないかと思いますが、ノアの方舟に関しては、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教に共通する歴史なのでご容赦願おうかと(^_^;)
 そういえば、ご本家の養老天命反転地は、岐阜県に造る前にイタリアで造りましょうという話がありましたが、天命反転地のいくつもの神々が宿るパビリオンだというコンセプトが一神教のカソリックの国としては受け入れがたく、話は御破算になったそうです。   養老天命反転地というのも、荒川先生ご夫妻が考えた死なないための宗教施設の一種なんでしょうか。



 
 世界各地にノアの方舟を模したものがあって、レプリカは本場のトルコはもちろん、フランス、オランダ、ノルウェー(あと数カ国あったけど忘れました・・・)などにありますが、香港の場合は実物と同じ大きさなのがウリです。(今現在、アメリカ ケンタッキー州において同じく実物大が2014年に完成予定
 
 香港国際空港から九龍半島や香港島に行く途中の青馬大橋の真下に、実物大のノアの方舟が置かれています。
 周辺の馬湾公園と合わせて、リゾート地になっています。
 


 青馬大橋の橋の下という立地なので、借景のように大橋が写ってしまうのは残念ですが、香港にしてはスモックもないいい場所になっています

 ここは結婚するカップルの記念撮影のメッカらしく、この日も来ていました。



 家屋が密集している香港としては、ここ馬湾は広々とした景観が広がる公園です(住宅は高層マンションがほとんどですが)。 ゴミゴミした街並みからバス、タクシー、高速船で20分ほどでリゾートエリアに来られます。



 香港国際空港へのアプローチコースの真下です。 忙しい空港なので頻繁に着陸機が通過していきます。(下の画像はシンガポール航空の2階建て巨人機A380)



 ノアの方舟の大きさは聖書に書いてあって、長さ300キュビト(133.5m)、幅50キュビト(22.2m)、高さ30キュビト(13.3m)で世界最初の黄金比で作られたものになります。 大きすぎて近くでは写真を撮るのも一苦労です。  

 香港のは香港YMCAが主体となり、この寸法に忠実に再現してあります。 中はノアの方舟についての博物館、地球環境や災害の博物館、研修施設、レストラン、ギフトショップそして宿泊施設があります。

 展示内容は極めて大まじめで、特に大気・土壌・水質汚染、ゴミ問題に関しては中国人によく見てもらいたいところでした。
 博物館も今後、旧約聖書では出エジプト、ダビデ王の博物館、新約聖書ではイエス・キリストの生涯などの新テーマの博物館を造るべく、寄付金の案内があり、香港のノアの方舟もまだまだ成長していくようです(^_^)
 


 ここは2回訪れました。 最初は2年前で月曜日に訪れましたが、観客はまばらだったので経営的に大丈夫かと心配していました。
 しかし昨年、2度目の訪問は日曜でしたので、たいへん混み合っていました。  博物館に入るのに30分ほど並んだくらいです。



 来場客の半分くらいは、中国本土からの団体客のようです。 
 
 香港ディズニーランドがオープンしたばかりの頃、中国本土からの観光客の行儀がたいへん悪いという報道がかなりありました。
 しかし香港で実際に中国本土からの団体客を度々見掛けましたが、彼らはきちんと並び、傍若無人な振る舞いは見掛けることはありませんでした。 香港ディズニーランドにも行きましたが、中国本土からきた老人の団体客などはきちんと列を作って行動していました・・・
 少し中国人を見直しました。
 ただ、中国人でも香港人でも記念写真にかけるエネルギッシュさには敬服します(記念写真を撮るときも順番をきちんと守っていました)
 。



 さて、今まで巨大なノアの方舟の話でしたが、レイアウトに使用するのは極小さなノアの方舟のキーホルダーです(^_^;)



 そのままではプラスチック製のノアの方舟にしか見えないので、塗装で香港のノアの方舟のように仕上げます。
 最初にフラットブラックで塗ります。



 その後、ダークブラウンをドライブラシの技法で、筆先にちょっと塗料を付け出っ張った部分に叩き付けるように、色をのせていきます。



 次に少し明るめのブラウンをエッジの部分に当たるように、ドライブラシで叩いていきます。



 ドライブラシ終了後、レンガ塀の上に載せ、下から方舟に登れるよう階段を取り付けておきます。(本当はアララト山を模したディオラマにしたかったけどスペースがなかった・・・)


 そもそも、キーホルダーのノアの方舟の塗装にチャレンジしたのは、昨年 1/350のノアの方舟のプラモデルを買ったからです。



 これの仕上げを香港ノアの方舟のように長期間水に浮かんでいたような感じに仕上げたかったもので・・・・・習作として、今回はキーホルダーを仕上げてみました。

 このプラモデルが完成してもレイアウトに置くには大きすぎるので、アララト山頂のディオラマを別に造ろうかと思っています。

 


 次回は公園周りの緑化を進めていきたいと思います(^_^)

      製作記のINDEX #  1~100

      #101~150


      #151~200


      #201~250