制作記#196
              更新日2011年3月21日更新         TOPへ

2011年3月21日(月) 3.11 被災状況                            


 3月11日に大規模な東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)が発生しました。被災なさった皆様にお見舞いを申し上げます。
 また、肉親知人を失ったり行方不明になられている方の心に癒やしがありますようにお祈りいたします。
 
 多数の行方不明者と被災者の方がおられる中、脳天気にレイアウト制作記を載せるのも気が引けます。

 多くのレイアウトが被災し、レイアウト制作を中断したり、または廃棄やむなしという状況に至ったかと思います。
 中にはレイアウトごと家もなくされた方もおられるかもしれません。


 私の居住地も震度6強の激しい揺れに襲われました。人的な被害は発生しませんでしたが、建物の外壁に軽度の損傷が発生しました。
 
 後は停電が発生し回復しましたが、計画停電で仕事もなかなかはかどりません。 インターネット接続も地震後はしばらく途絶し、今現在も計画停電が接続会社の地域にある度に6時間ほど、接続が不能になりクラウドコンピューティングにしなくて良かったと安堵。
 しばらくは仕事にもかなり工夫が必要になります。


 知人を含む被災された方々のことを思うと心が痛み、今後の日本の状況を考えると、暗澹たる気持ちにもなりかけました。

 そんな状況の中、息子の幼稚園で卒園式がありました。 父兄もガソリン不足に悩まされながらも集まり、一部破損した園舎のなかで、喜びに満ちた式が行われました。
 式の中で牧師の挨拶があり、これからは少しのあいだはたいへんな状況が(ちょうど福島第一原子力発電所で爆発のあった次の日でした)少しの間子どもたちの前途に続くことになりますが、聖書の二つの言葉を引用して励まされました。


いつも喜んでいなさい。 絶えず祈りなさい。 すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。 (新約聖書 第一テサロケへの手紙5章16~18節)

 
わたしはあなたに命じたではないか。強くあれ雄々しくあれ恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの神、主が、あなたの行く所どこにでも、あなたとともにあるからである。(旧約聖書 ヨシュア記1章9節)

 子どもたちへのはなむけの言葉ですが、自分自身が励まされました。 

 いつも喜んで、強く雄々しく生きていきたいと思います。


ホームページのトップに県庁ヘリポートの防災訓練の写真を載せました。
これは地震が発生する3日前の3月8日に載せました。



 それから3日後の3月11日に東北関東大震災が発生しました。
 まさか、その後アメリカ海軍のヘリコプターが本当に救援に出動する状況がくるとは、想像だにしていませんでした。



 地震の発生直後は、レイアウトがどうなったかは、全く頭の中にありませんでした。

 しばらくしてから、レイアウトのことを思い出しました。レイアウトには10階建てのビルが複数建っているので、あの揺れではすべて転倒し、レイアウトの状況はさんさんたる状況になっている恐れがありました。

 次の日、レイアウトの状況を点検に行き、恐る恐るレイアウト全体を覆っている工事用の保護シートをめくってみました。

 すると不思議なことに、ビルの転倒はありませんでした。   
  



 ただし、県庁舎のヘリポートと展望台がなくなっています。 


 私のレイアウトでは、ほとんどの建物がレイアウトベースに固定されていません。
 それは、レイアウト制作記をごらんになられるとお分かりになりますが、ストラクチャーの移動や差し替えを度々行うので、制作の都合上、建物のストラクチャーは固定しないで置いてあるだけです。
 
 

 軽量な給水塔は転倒しています。



 車両も横揺れのなか、脱線転覆しました。



 道路上の自動車、バスも固定していないので、あちらこちらで衝突しています。


 県庁ヘリポートもまだまだ加工の余地があるので、県庁舎に固定せずに載せてあるだけだったので落下しました。



 奇跡的に、まだ未完成の県庁ロータリーの場所に落下し、隣の美術館には被害はありませんでした。
 このペリポートだけで6階分の高さがあります。



 ヘリコプターは大通りに落下し、メインローターが1枚破損しています。



 県庁の向かい側の戸崎セントラルタワーにもヘリポートがあり、ヘリコプターを載せてありましたがヘリコプターだけ落下しました。





 このヘリコプターは軽量だったお陰か、破損はありませんでした。



 県庁ヘリポートは非常階段が落下の衝撃で破損しましたが、ヘリコプターの運用再開です。


 我が家の上空は被災地と宇都宮、立川の駐屯地、入間、横田、厚木の基地の経路にあたり、朝夕は多くのヘリコプターが救助や支援の為に地震の当日から上空を通過しています。 自衛隊のOH-6、UH-1、UH-60、CH-47など、警察や防災ヘリコプター、海兵隊のCH-46まで駆けつけています。
 子どもたちが上空を通過するヘリコプターに向かって、「がっばって~」と手を振る姿に涙腺が刺激されました。
 被災者の為に休日返上で使命を果たされています。 困難な状況のなか、事故がないようにお祈り致します。

 自分も来週から所属している団体のボランティアで、避難所の開設か支援に携わることになりました。 出来ることで携わりたいと思います。


 レイアウト以外の被害では、棚の上に載せていた外国型車両のブックケースが多数、1.8mの高さから落下しました。
 たぶん大丈夫だと思いますが、被害を確認する気にはなれません。

 また、前回のレイアウト制作記に使用したKATOやATLASのアメリカ型の大型機関車がすべて1m以上の高さから床に落下し、すべて破損しました。 これはあきらめて、レイアウトが無事であったことでよしとします。

 またレイアウトの脇の高いところに載せて置いたレイアウト用品を収納したプラ製の引出が転倒し、パーツ類が床に散乱しました。
 この転倒により、レイアウトに被害がなかったのは、厚い保護シートでレイアウト全体が覆われていたので、各種落下物から守られたと思います。

 それと震度6強の強い横揺れに耐えたのは、レイアウトの構造が幸いしたのかもしれません。

 このレイアウトベースの強度は、市販のレイアウトボード並みの強度です。(厚さはより厚い6㎜のベニヤ板ですが)
 それを、米軍の野戦病院用のベットの上に、強度を増すために太い角材を井桁に組んで載せています。
 


 この角材はレイアウトベースを容易に動かすことが出来るように、固定していません。

 これが一種の免震構造になって、激しい横揺れに対応したのかもしれません。

 レイアウト戸崎駅周辺は、かろうじて震度6強の地震に持ちこたえました。


 現実の世界ではたいへんな被害が発生しているなかで、レイアウトの破損の写真で不快に思われる方もおられると思います。ご容赦下さい。
レイアウト建設の途中に起きたこととして、制作記の中に記録させて頂きます。

 
 そして、どんな状況にあってもいつも喜んで、強く雄々しく歩んでいきたいと思います。レイアウト制作も継続します。

                                                    God bless you 


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