制作記#176A
更新日2010年 9月15日更新 TOPへ
2010年 9月15日(水) (番外編)夏の行動記録
(高松の旅)
前回まで戸崎駅南西地区を行い、その後新たな地区の制作にあたっていますが、現在はパソコン上で地面の作画を行っており、ホームページで公開するほど進展していないので、番外編として旅行の記録を記します(^_^)
夏季休暇中にレイアウト制作の参考の為の視察旅行に出掛けました。
訪れた都市は、高松市と岡山市です。
高松市は、宇高連絡船が現役の頃(古い(^_^;) )、学生時代にいい旅チャレンジ20000㎞で国鉄全線完乗にチャレンジしていたとき、四国へのゲートシティとして何度か訪れ、その後、瀬戸大橋線開業後の1988年に訪れたきりです。
昨年(2009年)において中心市街地の商店街の再生事業の成功例として、度々マスコミで紹介されたのが丸亀町商店街でした。
最初、勘違いしていまして、四国の丸亀と聞きて、同じ香川県の丸亀市の商店街かと思い、地方の県庁所在地以外の都市の商店街が活性化に成功したケースは珍しいと思いましたが、大いなる勘違いで高松市の丸亀町を中心とした商店街でした(^_^;)
商店街活性化の成功事例として高松市をどうしても訪れたくなりました。
岡山市 国鉄全線完乗を果たした私は、ただ鉄道に乗るだけでなく積極的に街を見て歩きましたが(大部分が駅を中心としたエリアでしたが)、県庁所在地の中で唯一、街を見ていなかったのが岡山市でした。 理由としては、岡山駅が多くの路線を持つ交通結節点の駅で、つい多くの路線を完乗しようと、岡山駅から出ることなく終わってしまったようです(^_^;)
かつて2005年に映画男たちの大和/YAMATOのロケセットが尾道市で公開されたとき、呉市の大和ミュージアムと合わせて訪れたとき、寝台特急サンライズで岡山に行き、快速列車に乗り換える約10分程度の短い時間、岡山駅前広場に立ったときに、レイアウトの舞台にしている戸崎市の規模と駅前広場のありようの参考として岡山市がいいのではないかと、直感的に感じました(^_^)
また自分は市内電車やLRTに関心もあって、全国の市内電車を乗り歩いていますが、岡山電気軌道の市内電車だけ未乗なので、旅に出るなら岡山市と決めていました。
高松市へ
旅程は、寝台特急サンライズで朝、高松市に入った後、夕方に岡山市に移動し、宿泊。そして翌日の新幹線で帰るという、慌ただしい日程で回ります。
今回は子連れでなく、一人旅にしたので、家族旅行のときに比べて4倍のスピードで行動し、行動範囲も4倍に広がります(^_^)
(子供との旅行はそれはそれで楽しいのですが・・・・)
2005年にサンライズに乗ったときには、個室としては一番狭いB寝台一人用個室ソロでたいへん狭い思いをしたので、今回は広い個室をということで一ヶ月前の発売日の10時に窓口に行って、「A寝台シングルDXから始まって、取れる寝台券を」と頼むと、さすがに夏休み期間中だけあってシングルDXはとれず、今回は前回よりワンランクアップのB個室寝台シングルが取れました。
ソロと1,000円違いですが、天井の高さがあり個室内で立ち上がることが出来るので快適です。
2階部分だったので、窓からの眺めもよく、寝転がると外からは寝姿は見えないので、室内灯を消して夜景を見ながら寝ていました(^_^)
電車だけに、加減速もスムーズで、客車式のブルートレインとは段違いの乗り心地の良さを感じました。
翌朝7時27分に高松着
ターミナル式の高松駅に出入りする列車は、主としてマイクロエースから発売されていて、そのほとんどが実物を初めて見るものばかりでした。 普段、模型で眺めている列車の実物を見ると模型への愛着も湧きますね(^_^)
以前来たとき(20年以上前)には、国鉄の車輌ばかりで、全国各地で見られる車輌ばかりで(キハ58、10系客車など)、車輌の面白みはありませんでした。 しかし分割民営化後はエリアごとに異なる車輌が走っているので、鉄道趣味的には楽しい時代になりました(^_^)
以前訪れたときとは一変していた駅前広場は、広々とした広場の周りを、新しい近代的なビルが囲み、中国の駅前のような雰囲気です。
駅周辺も再開発が行われ、連絡線の桟橋のあったころの面影はみじんもありませんでした。
朝の8時前では、商店街視察や観光施設に行くにも早すぎるので、出入りする列車を眺めていると乗ってみたくなりました。
今回、高松市の丸亀町商店街を、丸亀市の商店街と勘違いしたので、勘違い先の丸亀市を訪れることにしました(^_^;)
何で高松市に丸亀町商店街があるかというと、昔、丸亀城(丸亀市)の藩主 生駒親正・生駒一正親子が江戸初期の一国一城令で高松城(高松市)に移った際、城下の商人も連れて行き、町の名が丸亀町となったようです。
高松発8時01分 丸亀着8時37分 予讃線琴平行きの列車、JR四国にしか保有していない121系4連に乗りました。
これもマイクロースの製品を2連を持ってました。 国鉄が制作した車輌なので、211系似た車輌で、あまり愛着はなかったのですが、いざ乗ってみると気に入って、旅から帰った後に、もう1セット購入して、TNカプラーを付けて4連に仕立てました(^_^)
丸亀駅に着くと、なかなかアートに満ちた駅前広場が待っていました。
見ると、駅前にMIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館が立っています。
さすが、街中に美術館があると、街角だけでなく、駅前広場にもアートが溢れています。
さすがに、このアートは蹴躓きそうで、バリアフリーとかけ離れていますが(^_^;)
丸亀市は城下町なので、丸亀城を訪れることにしました。
駅から徒歩10分ほどですが、駅前の公共丸亀駅南第二自転車駐車場にレンタサイクルがありました。
本日も朝から日差しが強く、気温も朝から35℃近くあり、自転車を借りる誘惑に駆られましたが、退院後の体力錬成のために歩くことにしました(^_^;)
駅の観光案内所でゲットした観光マップを見ながら街を観察しつつ、丸亀城に向かいました。
熱い日差しの中、丸亀城に着くと山の上にそびえ立つ天守閣が望めます。
天守閣にたどり着くのには、かなり登らないといけないようです(-_-;)
城の裏手に回り、からめての登城道を登りました。つずらおりの急な坂道でしたが、石垣が美しい城でした。
草履を履いて急で段差がある坂道を毎日登城していた昔の侍は偉かったなと思う(^_^)
丸亀城の建つ亀山(標高66メートル)の中程からは、市の南側が望め、金刀比羅宮もかなり先の山中に望めます。
三の丸、二の丸と登り、山頂の一の丸に登ると、思ったより小じんまりとした三層の天守閣が現れました。
天守閣としてはずいぶん小さく感じますが、400年前の江戸時代に造られた由緒あるオリジナルの天守閣です。
同じく江戸時代以前の天守閣が残っているのは、弘前城 松本城 丸岡城 犬山城 彦根城 姫路城 松江城 備中松山城 松山城 宇和島城
高知城の11箇所だけです。他の城は戦後復元された鉄筋コンクリート製のものです。
天守閣の内部はオリジナルの証として、木造で、急勾配の階段があります。
戦闘用の城なので、石落としなどの設備が残されています。
3層の天守を上り詰め、外を眺めると、瀬戸内海や瀬戸大橋が望めます。
この景色を眺められるだけでも、旅に出た甲斐がありました(^_^)
天守閣からの眺望を楽しんだ後に、中心市街地を目指して、城の正面の方へ降りて行きます。
正面には日本一の高さ(堀からの高さ約60m)を誇る石垣が連なっています。
夏なので石垣にも雑草がかなり茂っていますが、毎年地元の陸上自衛隊第14旅団(善通寺駐屯地)のレンジャー資格のある隊員が、石垣清掃の奉仕を毎年行っています。
城の横手から入城し、城の搦め手(裏)から天守に登ったので、退城する際に後ろを振り返ったら、大手門など(大手二の門と大手一の門)の門構えと、山城らしき高い石垣と天守が望めます。
本当は正面からの城の姿を見てから登城したほうが良かったかな(^_^;)
城の真向かいの広場は、侍屋敷の跡地は戦前は陸軍歩兵第12連隊、歩兵第112連隊の衛戍地でしたが(二つの連隊の記念碑有り)、現在では市民広場として整備されています。
丸亀市の中心市街地の商店街 通町商店街を南から駅に向かって歩きました。
丸亀コミュニティバスも走っており、行政も公共交通の維持に励んでいるようです。(裏を返せば民間企業体によるバスの路線維持は難しいことだとおもいますが・・・・)
この交差点の角に、コミュニティバスの発着場に隣接した大型店らしきものが建っていましたが、商業施設でなくパチンコ店でした。
おそらく商業施設の撤退後、パチンコチェーンが入居したものと思われますが・・・
うどん屋の店舗も多く、朝7時30分から朝食需要に対応しているのは、さすが讃岐うどんの本場。
東京でも朝からラーメンを食べる朝ラーというものが流行りはじめましたが、ここでは朝からうどんというのが根付いていますね。
それにしても、アーケードの中に入ってみると、閉店率が4割を超える見事なシャッター通りが両脇に続きます(^_^;)
アーケードを歩く客の姿もなく、平日の午前中ということを割り引いてもさんさんたる状況でした(>_<)
アーケードの中心にある秋寅の館は、旧家の一部をまちの駅として来街者に解放しており、いい雰囲気を醸し出しています。
中のカフェに入って話を聞きたかったのですが、残念ながら休館日でした(^_^;)
たいへん淋しいシャッター通りを通り気力が減退しましたが、気分転換の為に駅前のMIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館訪れました。
現代アートの美術館で、自分は美術館の展示作品よりも、美術館の建物の方が関心があるので、展示品の鑑賞は軽く流して、建物の観察の方に時間をかけました(^_^)
丸亀城や商店街の閑散ぷりとは逆に、美術館は平日の午前中なのに観客で賑わっていました。
瀬戸内芸術祭2010が開催中だからでしょう。
一番行きたいのは直島の安藤忠雄さん設計の地中美術館ですが、今回は街観察と鉄道の旅なので、ここには来年の夏にでも家族で行こうかと思っています。
この日はここの他に、高松市美術館と香川県立ミュージアムも訪れましたが、ここ猪熊弦一郎現代美術館が一番レイアウト制作の参考になりました。
館内の写真撮影のレギュレーションは、指定された場所での記念撮影以外禁止でしたので、撮影許可された3階テラスの滝とオブジェのある庭園の巨大なオブジェを撮りました。
このオブジェなら、針金を加工して造ってレイアウトに置けそうです。
いつまでも丸亀市にいると高松市の丸亀町商店街を見る時間がなくなるので、高松に向かうことにしました。
ただ、まっすぐ向かうのも何なので、5駅先の琴平に行き、そこから高松琴平電鉄(琴電)に乗り換えて、高松に戻ることにしました。
10時54分丸亀発の快速サンポート琴平行きに乗りました。(これも先ほどと同じ121系)
快速列車ですが、終点琴平にちかい末端地区では各駅停車になっており、おまけに予讃線との分岐駅の多度津では12分も停車しました。
多度津での12分の停車中、ホームを散策していると湘南色の115系が入ってきました。JR四国でも国鉄色の列車が走っているのかと思ったら、JR西日本の車輌で岡山行きでした。
JR琴平駅は、戦前からの駅舎で、駅舎も構内も国鉄の雰囲気に満ちた駅です。
金比羅宮の門前駅なので寺社建築かと思ったら、洋風建築でした。
金比羅宮には20年以上前に訪れ、参道の1368段の階段も体験しているので、今回は金比羅宮には立ち寄らすにJR駅から歩いて2分の琴電琴平駅から、11時42分発の琴平線 高松築港行きで、高松市の中心市街地のターミナル 瓦町に向かいました。
琴電琴平駅は寺社建築で、瓦葺きの屋根は堂々としていますが、JR琴平駅と比べると駅舎内は切符売場の窓口が1カ所と券売機、あと飲み物の自販機くらいしかなく、観光駅としては淋しい・・・・・
高松築港行きの普通列車の後ろには、借景として高灯籠があり、昔は瀬戸内海を行く船や陸路を行く参拝客に金比羅山の場所を知らせていたそうで。
琴電カラーは鮮やかでいいですね。帰ってから鉄道コレクションを買いました(^_^)
琴平まで乗ってきたJR四国の121系に比べたら、琴電の琴平線は遅いスピードの割には揺れが激しく、ローカル私鉄の味わい。
琴電のターミナルになっている瓦町で下車しました。 JRの普通列車で高松に行くのと時間はあまり変わりませんが、運賃面で琴電はJRに買ってますね。 JR 琴平-高松 830円 琴電 琴電金比羅-高松築港 610円
なにより印象に残ったのは、琴電金比羅駅でも瓦町駅でも、女性駅員が声高らかに乗客を案内誘導していたことです。
いずれも中年以上の女性で(失礼)、おそらく人件費削減の為に採用された(琴電は2001年に民事再生法の適応を受けた破綻会社であったためか)パートか契約社員だと思いますが、男性社員よりも精力的に働いていました。 企業再生に向けてのパワーを感じます(^_^)
瓦町に着くと、駅ビルに入居している高松天満屋百貨店(以前はコトデンそごう百貨店だったが、経営難の為撤退)を見た後、駅から直ぐの丸亀町商店街と繋がっている高松南新町商店街のアーケードに入りました。
さすが活気のある商店街、平日の昼過ぎでも来街客の多いこと・・・・
閉店してシャッターが閉まっている商店を探すのに苦労するほど賑わっていました(^_^)
アーケードを北上すると、いよいよ丸亀町商店街のアーケードにたどり着きました。
南側の入口にあたるG街区は再開発中で、入口の完成予想図によればホテルを含んだ施設になります。
丸亀町はどんどん進むまち。 進み続けるまち。 というのが商店街のキャッチフレーズなので、年々、街の有様が変わるようです。
国道11号線を超えて、丸亀町商店街に入り一番雰囲気が変わったところは、アーケード内の通路の真ん中を自転車の通行帯にしているところです。
これは全国の商店街でもたいへん珍しく、アーケード内で自転車の通行帯を設けているのは、ここだけだと思います。
普通は、自転車が縦横無尽に走り回るか、自転車の通行を禁止しているところが多いでしょう。
ここでは、自転車と歩行者のマークを地面に付けて、自転車通行帯と歩道との境にほんの少し段差を設けて区分しています。
問題は、歩道部分にはみ出し陳列の商品や、人気店の前の歩道に駐められた自転車が多数あり、歩きにくいのはちょっと問題(^_^;)
丸亀町商店街の中程を美術館通りが横切っており、そこを少し歩くと高松市立美術館があり、そこに立ち寄りました。
中心市街地にある美術館は大好きですが、ここの建物のデザインはあまり冒険してません。
商店街の建物は北に(高松駅方向)に進んでいくにつれ、店格の高い店が増えてきます。
そして、丸亀町商店街のイメージリーダーとなる場所に近づいてきました。
巨大なガラス張りのドームが見えてくると、そこはドーム広場です。
このあたりの店舗は、高級買い回り品を扱う店舗が多くなり、商店街とも連携している三越百貨店も近くにあります。
ガラス張りのドームはイタリアのガッレリアを彷彿させます。
ここ10数年、全国の商店街では老朽化したアーケードを取り払って、開放的なストリートにするのが流行っていました。
しかし、雨の日や今日のような酷暑の日だと、アーケードのありがたみは増します。 日差しを遮り、店舗から出る冷房の冷気がアーケード内に滞留して、涼しく感じます。
商店街内の個店と高松三越百貨店を見た後、10分ほど歩いて県立香川ミュージアムに行きました。 これで瀬戸内国際芸術祭参加のミュージアムを一日で3館制覇しました。 ここはレイアウトの参考というよりも香川県の歴史の勉強にきた感じでしたが・・・・
高松に来たらならば、栗林公園に行くべきなのでしょうが、中学生のときに一度訪れ、再度訪問しようとホームページを見たけれど、どうも再訪しようとの意欲が(ミシュラン三つ星でも)湧かず岡山に向かうことにしました。
岡山へは、行きがサンライズ瀬戸で瀬戸大橋を渡ってきたので、帰りは宇高連絡船を偲んで、フェリーで宇野まで行き、宇野から宇野線経由で岡山に行こうとプランニングしていました・・・・・
宇野には、宇高国道フェリーか四国フェリーで宇高連絡線と同じく1時間、運賃も390円(安い!)、おまけに両社とも今年に入って、高速道路&瀬戸大橋の料金値下げにより経営的に打撃を受け、一度は航路廃止の届出でを運輸局に提出しましたが、その後取り下げ、運送を継続することになったとのニュースを聞き、高松に行ったなら乗ってみたいと思いました。
しかし、本日は気温35℃以上の酷暑の中、夜行列車から降り立ち、朝から歩き回っていたので、軽い熱中症になったような気分でした。
JR高松駅のコインロッカーから荷物を出し、それをもって炎天下を徒歩10分のフェリー乗り場を歩く体力と気力がない・・・・・・
従って、不本意ながら予定を変更し、JR瀬戸大橋線経由で岡山に行くことにして、16時40分発のマリンライナー48号のグリーン指定席を券売機で購入して2階席に収まりました(^_^;)
瀬戸大橋線からの眺めは、フェリーと違って瀬戸内海を高いところから眺められるので、レイアウト制作の参考用なるかと、車窓を何枚も撮影しました。
そういえば、瀬戸大橋線が開通したばっかりの頃、乗ったのは165系電車だったなと思いだし、あの頃はグリーン車を連結したマリンライナーの本数が少く、グリーン車に乗れずに残念な思いをしていたのを思い出しました。 ようやく22年が経ってマリンライナーのグリーン車に乗れました。
高松-岡山間が快速マリンライナーで52分 宇高連絡線時代と違って、時間距離はかなり縮まりました。
マリンライナーで時間を稼いだ分、この後に岡山の市内電車に乗りに行きました(^_^)