制作記#154
              更新日2010年 2月17日更新         

2010年 2月13日(土) GM製 戸崎セントラルタワーの建築#12
               (屋上・ヘリポート工事#1)                  
                       

 今回は、屋上部分の工事か外構工事か迷いましたが、実際のビル工事と同じように、屋上部の工事の方を優先して着工します。

 ビルのストラクチャーで気を使うところはどこか? と問われると、「屋上」と答えたいくらい屋上には手間をかけます。
 なぜならレイアウトを眺めるときには斜め45度上方からなので、必然とストラクチャーの屋上がよく目に付きます。
 この件に関しては、KATOのジオタウンシリーズはよく判ってらっしゃるようで、高架水槽や空調機器やエレベーターの機械室なのがリアルに再現されています。(これにテレビアンテナや衛星放送用のパラボラアンテナが付いていると、なおありがたい(^_^)  そしてTOMIXのビルはもっと屋上に気を使ってほしい 何もないに等しいではないですか・・・)
 
 ただし、今回の屋上は普通に座ってレイアウトの運転を楽しんでも、高すぎてまったく見えず、立ち上がると目の高さになるところです。なので省略してもかまわない部分ですが、手間をかけたいと思います。(県庁の屋上ヘリポートは高さがありすぎて踏み台にでも昇らないと見えない(^_^;) )

 今回から手掛けるのは、
1.窓拭き用ゴンドラ
2.屋上ヘリポート
3.テレビアンテナ、衛星放送用パラボラアンテナ等

 の設置を行おうと思います。


1.窓拭き用ゴンドラ#1

 まず、屋上で一番最初にやっておかなければならないのは、ゴンドラを吊すクレーン用のレールを設置しようと思います。

 なかなか高層ビルの屋上を見学するの難しいですが、幸い香港でゴンドラがある屋上に昇ることが出来ました(^_^)

 この方舟を上に載せたような、建物は香港島の展望の名所、ヴィクトリアピークVictoria Peakの山頂に建っているピークタワーThe Peak Towerです。
 ここの屋上部分がオープンテラスの展望台になっています。
 麓から昇ってくるピークトラムThe Peak Tram の駅舎も兼ねており、山頂駅で降りると自動的にここの地下2階のフロアーで、そこから高所恐怖症の人にはつらい吹き抜けを昇ってゆくエスカレーターを8回も乗り継いで、屋上を目指して行きます。
 ただ、屋上をお土産売場を抜けてエスカレーターを昇っていくと、スカイテラスに行けますが、途中、おみやげ屋やおもちゃ屋が何カ所もあって、子供がそこにひっかっかってしまって8フロアーを昇るのに1時間もかかってしまいました(^_^;)



 屋上(入場料がオクトパスカードで20HK$≒240円)は海抜428mの高さで、さしもの高層ビル群も下に見えます。 スモックで霞んで見えるのは残念ですが・・・



 反対側は山頂公園と香港島の太平洋側が見渡せます。



 公園にはピークトラムの旧型の車輌が展示してあり、中は観光案内所と休憩所になっています。
 保存車輌には屋根が架けてあって、きれいに保存するのには雨を防ぐ屋根が必要ですね。


 さて、肝心の屋上の窓拭き用ゴンドラですが、このピークタワーは洋食、中華、日本食の展望レストランが何店も入店しており(値段は香港の相場にしては高い)、かなりマメに窓清掃は行わないといけないので、しっかりとした窓拭き用の設備が施されています。

 

 以前、窓拭き用のゴンドラはホームページの画像検索で見つけた物を参考にしていましたが、実物をじっくりと見たのは初めてでした。
 ゴンドラを吊す小振りなクレーンが、2本のレールの上を移動して作業を行うようになっています。
 
 クレーン用のレールは屋上を一周していますが、展望台はレールが通るので分断されていて、レールを渡る箇所は跳ね上げ式の橋になっています。




 さて、上を参考にしてセントラルタワーの屋上を整備していきますが、最初にクレーン用のレールを作っといた方がいいようです。

 レールはEverGreenの0.2mmくらいのプラ棒を平行に2本のレールを並べようかと思いましたが、きれいに平行にするのが難かしいいので、同じくEverGreenのプラ棒でH鋼の形をした(品番283のH-COLUMN(H鋼)2.5㎜巾)のを曲げて接着しようとしましたが、曲げた部分がつぶれて、レールの平行感が出ません(>_<)

 そこでH鋼でなくて高さが低いI鋼という鋼材の形をした(品番273のI-BEAM2.5㎜巾)のを曲げたらゆがみも少なかったので、これを屋上の外周部に一周する形に接着しました。



 あとはレールらしく見えるようI鋼の溝にエナメル塗料を流し込み、白いレールが2本見えるようにしました。



 最後にクレーンは自作で、所詮、1/150なので(^_^;) さっと作ってしまいました。食玩の部品(たぶん消防車のポンプだと思う)の両脇に、EverGreenのプラ角棒を接着してアームとしました。
 


 アームの先にケーブルを取り付け、ゴンドラを取り付けるのですが、それは次回以降にします。
 ゴンドラはエッチングパーツでそれらしいのを選ぼうと思っています。


2.屋上ヘリポート


 消防法によれば、高さ45mを越える建築物は緊急救助用スペースを設置しなければならない。
            高さ100mを越える建築物は
緊急離発着場を設置しなければならない。
  とあります。

 ここで言う、緊急救助用スペースはヘリコプターが着陸しないで、ホバリングをしながらリペリングなどの方法で要救助者を収容する、ホバリングエリアのことでしょう。

 そして、緊急離発着場ヘリポートのことでしょう。

 今回、制作したセントラルタワーの高さは50cm、150倍した実物換算だと高さ75mの高さになります。
 法律の要件によれば、ヘリポートまでは必要がなく、緊急救助用スペースで事足りるようです。

 ヘリポートは直接屋上の床に設けると、高層ビル特有のビル風の影響を受けるので、嵩上げする必要があります。
 高さ25m以下のビル屋上  嵩上げ1.5m以上
 高さ60mまでのビル屋上  嵩上げ高3.0m以上
 高さ60mを越えるビル屋上 嵩上げ高4.0m以上

 なので、1/150では27mmほど嵩上げが必要になります。 
 嵩上げ用のアングルとして、前回の製作記153で登場したFALLERの鉄橋のキットBietschtal Bridgeの桁を使います。高架歩道だけで使うのももったいないので、ここしばらくはこのキットのパーツを素材として多数使っていきます(^_^)



 緊急救助用スペース○にRのマークなので、まずは花子でさっと作って、下書きを屋上に置いて収まりを検討してみます。
 床の色は県庁のヘリポートと違いを出すために、赤くしましたが、よく調べるとは病院用なので、緑色が正式なようです(^_^;)



 実際に緊急救助用スペースを作ってみると、ヘリコプターを置いてみたくなります(^_^;)
 ただし緊急救助用スペースだと、ヘリコプターの重量に構造上耐えきれないので、着陸は厳禁です。
 なので緊急救助用スペースから緊急離発着場・ヘリポートに変更しました。

 

 緊急救助用スペースは10m四方以上にしなければなりませんが、緊急離発着場は15m四方以上なので大きさも拡大します。



 ヘリポートの床は、GMのビルキットの基本に入っているベースを2枚、12cmの長さになるよう切断して貼り合わせています。
 
 ヘリポートの標記も実物に準じようとwebを検索すると、ありがたいことに緊急離発着場データーベースというホームページ屋上ヘリポートの図面がPDFで載っており、まず平面図の数字を1/150にしたもので、花子を使って作図してみて印刷して収まりを検討した結果、実物よの80%の大きさで○やHや四角囲いのラインを描き直しました。 緑色の床はグレーチングのパターンにしています。



 ライン以外の標記は、
MAX9t・・・ヘリコプターの最大離着陸重量(9tでは陸海空自衛隊で使用しているUH60系列はかなり軽くしないと厳しいと思う(^_^;) 最大重量を大きくするとヘリポートの構造を頑丈にしなければならないので、ヘリポート自体の重量増につながるジレンマがあります)
Elv246ft・・・・ヘリコプターにヘリポートの高度を通知するもので、海抜75mをフィートで表示)  
←→・・・・・ヘリコプターの進入方向を示し、東西方向に進入出発が限られています。 南から進入して、北に発進したら、県庁舎に激突してしまいます(>_<)
CRT TWR・・・・ビル名セントラルタワーを表示 隣の県庁のヘリポートと間違えないように。 そんな間違えるパイロットがいるか、と思いたくなるけれど、2007年に秋田空港の誘導路に滑走路と間違えて着陸してしまった大韓航空のパイロットや、2000年に羽田空港の工事中の滑走路に降りてしまった日本エアシステムのパイロットなど、人は間違いを起こすと考えておいた方が健全かも・・・・


 次回は、落下防止柵やヘリポートに通じる通路を作りたいと思います(^_^)


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