制作記#152
              更新日2010年 1月22日更新         

2010年 1月16日(土) GM製 戸崎セントラルタワーの建築#10
               (ルーフガーデンの整備#2・フードバスと花屋)
                  香港旅行#4

                        


1.フードバス
 
 昨年最後のレイアウト制作は、ルーフガーデンに古いバスを改造してキッチンにしたバスを置きました。
 それから前回書いたように、今回の作業は初夢で見たことを、なぞって行いました(^_^;)



 このバスを改造したキッチンを作りましたが、その後日経新聞の夕刊を読んでいたら、ニューヨークで流行っているのは、フードトラックだそうです。
 もともとホットドックやプリツェルなどの歩道上の屋台は有名でしたが、ニューヨークやLAのフードトラックでは中東料理、イタリアン、メキシカンなどの各国料理やステーキやデザートなど、バン型のキッチンに改造したトラックでテイクアウトフードを提供しています。
 
 味の方も一流のシェフが本格的に調理するので評判が良く、値段も$10以下の設定で、不況が直撃したニューヨーカーの支持を受け、ランチタイムには行列が出来ているそうです。 トラックなので営業場所も日によって変わり、その日営業する場所を
Twitterで告知して、客が食べたいフードトラックの追っかけをするそうで・・・・

 
 今回自分が作ったのはトラックでなくてオールドタイプのアメリカンなバスを改造した、フードバスになります(^_^)
 本物だったら、こんな野外に廃車体を利用したキッチンは10年も経たないうちに経年変化で、水回りや雨漏りで使用不能になるでしょう。
(防水業者に聞くと、既存の建物も10年に1度は防水工事を施工したほうがいいそうです)
 国鉄末期からJRの黎明期にかけて、食堂車の廃車体を利用したレストランなどが各地にありましたが、ほとんどが老朽化により廃車になりました。
 現在でも営業している、大阪の交通科学博物館ナシ20はしっかりメンテナンスされ、屋根がかけられているので安泰でしょうが、食堂と言うより駅弁の食事場所になってしまったのは残念ですが・・・



 フードバスを置いたからには、近くで食事が出来るようにイスとテーブルを置きます。

 FALLERイス24脚とテーブル6台で、座面と背もたれの両側に、肘掛けと脚を接着して組み立てるタイプです。 レストランなどのストラクチャーに付属したパーツですが、これだけでも販売されています。昨年、FALLERはパッケージを変更したらしく、吊り下げ型のパッケージになっています。 
KATOTOMYTECやドイツの人形やストラクチャーの小物が、吊り下げ型のパーケージになったのと同じく、この方が模型店で売りやすいのでしょう。



 細かいパーツなので、塗装はランナーに付いたまま行いました。
 今回はテーブルをアルミシルバーで、イスの座面はオレンジスカイブルーで塗りました。



 イスとテーブルを並べて、ストックしてある座った人形を置きました。 また、次回に人形の塗り替えを行って、もう少し人数を増やそうと思います(^_^)

 そして、飲み物やテイクアウト用の容器も。。


2.花屋
 私がいつもレイアウト製作に一番参考にさせて頂いているブログがあります。ここで何度も取り上げていますが、ランドスケープ・アーキテクチャーの西田正徳さんの「アーバン・ガーデン・ウォッチング」という人気ブログで、更新頻度はマメで毎日されるときもあります。
 ブログの他に最近「建築緑化入門」という本を先生が共著で出版されたので、感謝の気持ちを込めて街造りの勉強にいかすべく購入しました。この本を読んでリアルの住宅のほうも屋上緑化をしようかと思っています(^o^)

 さて、ブログでよく先生が主張されている 
「街区のコーナーに花屋さん。ヨーロッパですと、街の広場の花屋さんの緑や花が広場を演出する、それと同じ効果が期待できます。」
 というものがあり、花屋があると店頭在庫商品である花や緑が街区を彩り、緑化工事と同等の効果があるとされています。
 レイアウト製作でもこれに倣い、アーバンガーデンの一端を担う花屋を作ります。

 最初は、ブティックにしようと思って、ブティック風の内装の画像がビルのウインドウの内側に貼ってありますが、店頭に花や植木鉢などの商品を並べて花屋に変更します。

 いかにして、ごちゃごちゃと商品が並べられた花屋の店頭を再現するか、画像検索で花屋の店頭を見ながら考えました(^_^)

 そして実際に行った作業は、FALLERのテーブルを3つ組み合わせて、雛壇になった陳列台を造り、そこにプラ丸棒をニッパーで輪切りにしたものを、植木鉢として並べました。



 植木鉢の上にフォーリッジクラスターをちぎったものを接着しました。
 細かい作業なのでピンセットを両手で持ち、拡大鏡で覗きながらの作業でした(^_^;)
 あとは花らしくするために、糊を付けて赤、青、黄などのカラーパウダーを貼り付けようかと思いましたが、かつてパウダーをかけなくても、スポンジ状のフォーリッジクラスターを直接塗装してしまった方が楽だったのを思い出し、フラット・レットフラット・イエローオレンジパープルなので花のように塗りました。
 製作記105で登場したBUSCH製のひまわりも大量に残っているので4本ほど差しておきました。

 この立地だと駅ビルの中にある花屋を参考に、商品は小さな鉢植えかフラワーアレンジメントにすべきでしょうが、完成した写真を見るとけっこう大きな鉢になってしまいました。この立地の花屋だったら大きな鉢もはすべて配達ですね(^_^;)

 看板は一太郎で自作し、アメリカ大陸のニューイングランド地方の最初の移民として上陸したピューリタン(清教徒)の乗ってきた船の名前をもじってメイフラワーという名の花屋にして、ウインドウには花屋のポスターを貼ってブティックらしさを消しました。
 


 店頭に店員と客の人形も置きたいのですが、それは次回以降に(^_^)



 他にもビルの壁面にもコピー&ペーストしてシールを作った看板・ポスターを貼っておきます。ただ貼るとシールぽく見えてしまうので、0.3㎜厚のプラ板に貼り付けた物をカッターで切り出してから、ビルに接着しました。



 正面側からスクェアを見てみました。
 正面に県庁から伸びる高架歩道を作る予定です。
 県庁方面から来た来街者は巨大なビルの門を潜るようにルーフガーデンに入り、目の前に高架線を通る列車が行き交う光景を眼にする趣向です。
 次回はこの辺のプランも煮詰めてみましょう(^_^)







3.香港旅行#4  香港の公共交通

 香港は狭い面積に人口が約700万人、人口密度は1k㎡あたり6,350人と過密都市です。 政策として自動車の関税は100%、高いガソリン代と駐車場賃貸料も高くなっているので、自動車の保有割合を低く抑えています。(そうでないと道路がパンクします)
 その代わり、非常に公共交通が発達しています。
 代表的なのが地下鉄(香港地鐵Mass Transit Railway:略称MTR)で総合により現在は10路線(さらに4路線が開業予定)+LRT1路線+ロープウェイを経営している巨大交通企業で、香港のみならず中国本土やイギリスでも鉄軌道事業を行っています。



 旅行中、一番利用したのが湾線で、ニュータウンから九龍半島の中心部を抜け、海底トンネルで香港島の中心部に至る路線で、大阪でいえば御堂筋線でしょうか、利用客も多く混雑していました。
 駅やホームには時刻表の掲示はありませんが、運転本数は多く、山手線よりも運行頻度は高いので、ほとんど待たずに乗車出来ます。(山手線のように運転本数が多いのに関わらず時刻表の掲示があるのは世界的にみて異常なことでしょうが)



 車輌は、イギリス製、日本製、韓国製があるようです。いつもだったら海外の鉄道に乗ったときにはメーカと製造国を確認するのが趣味なのですが、今回は、子連れだったのでそれが出来ませんでした。
 
 走り出すとスピードも日本の地下鉄よりも速く、おまけにほとんど揺れないので、軍配は香港の地下鉄に上がります。
 難点は、座席がステンレス製のロングシートで、ホテルから中心地まで30分ほど乗車しましたが、お尻が冷えました(^_^;)
 特に、ステンレスは滑りやすく、子供が座るとお尻が滑って座席からズッコケそうになるので、30分も座っているのはたいへんきつそうでした。



 シートが汚れないようにステンレスになっているのかもしれませんが、車内での飲食は禁止されていて、各所に違反の場合は罰金という掲示が目立ちます。
 ただ日本と違って、携帯電話使用のマナーは緩やかで、車内のあちらこちらで声高に携帯電話で話しているのが目立ちます。自分は中国語での会話が耳に心地よいので、日本ほど気になりませんでしたが。
 
 香港は11月下旬でも日本の9月くらいの気温で、外を歩くと半袖でも汗ばむくらいですが、地下鉄の車内に限らず、レストランやショップなどの冷房はきつく、上着が必要なくらいです。  地球温暖化防止の観点から、もう少し冷房の温度は上げてほしいのですが・・・・
 以前新聞のコラムに、香港では冬のファッションにあこがれて、冬でもわざと冷房を強くして、憧れの日本のファッション雑誌に掲載された冬服を着て楽しむそうです。  
 実際に地下鉄に乗っていると、こんなカップルを見かけました。 自分たちが長袖のシャツを腕まくりして地下鉄に乗っているのに、毛糸の帽子にマフラー、そしてダウンジャケットを着た2人が乗ってきました。 いくら寒さに弱い香港人と言っても暑そうでした・・・・


 香港の地下鉄を始めとする公共交通で便利なのが、オクトパス・カードOctopus。ほとんどのバスや2階建トラム、LRTで使えるほか、電子マネーとして売店やコンビニ、ファーストフード店、観光地の入場料等の支払に使える便利なモノです。
 


 上が大人用で、下が子供用になり子供料金は3歳から11歳までです。日本の場合は未就学児は大人同伴の場合は運賃が無料になりますが、国際的には3歳から子供料金適用が一般的です。  オクトパス・カードはJR東日本のSuica等と同じSonyのFeliCaを採用していて、近い将来Suicaも香港で使えるように実証実験も行われました。

 カードはHK$150≒1,800円(うちHK$50はデポジット)で、 清算できますが購入後3ヶ月以内はHK$7≒84円ほど手数料がかかります。 
 手数料がかかりますが、現金でその都度チケットを購入するより割引されるのでカードの方がお得です。 何より便利なのは、電子マネーとして使えば、おつりの小銭がたまってしまうことから解放されます。
 
 



 
 旧宗主国イギリスのロンドンのように、2階建バスが走り回っています。

 朝の通勤時間には、日本に良く似た制服を着た中高生がバスで通学しています。



 小学生は揃いのジャージ姿で、スクールバスで通学していました。


 バスの2階の先頭の席で、香港の街並みを満喫しました。  日本のバスでは味わえない、迫力ある運転でした(>_<)

 

 
 自家用車保有台数が少ない分、街を走るタクシーの台数もニューヨーク並みに多いです。
 日本では、タクシーの塗色は会社やグループごとに分かれていますが、香港では営業エリアごとです。
 赤が香港島と九龍の市街地、水色がランタオ島、緑色が新界となります。

 料金は赤いタクシーの場合、初乗り2㎞までHG$15≒180円、以後200mごとにHG$1.40≒17円と安く、皆気軽にタクシーを利用します。
よってタクシーの争奪戦も激しく、捕まえるには度胸が必要です。
 運転は自分が経験した限り、中国本土や台湾の運転手ほど過激でなく(市街地でレースをやっているのかと思ってしまう)、日本のタクシー運転手並みの荒さでした(^_^;)
 地下鉄で30分の距離をタクシーは高速道路を使って20分しないで走ってくれるので(運賃もチップ込みで1,000円もしない)、3人の家族旅行では狭い香港での移動にタクシーを使用すると非常に効率的で、公共交通機関に乗りたがる自分と、タクシーに乗りたがるカミさんと子供との間にせめぎ合いがありました(^_^;)



 タクシーは広州ではホンダとフォルクスワーゲンが多く、上海ではフォルクスワーゲンでしたが、香港では圧倒的にトヨタのクラウン・コンフォートが目立ちます。 
 中には「日本車」というステッカーを目立つように貼った車も見受けられます。



 タクシー乗ると、車内に「Suica PASMOもご利用になれます」とのシールが貼ってあるとの指摘がカミさんからありました。
 手持ちの香港ドルも少なくなってきたのでSuicaが使えるとありがたい。メインのクレジットカードとしてViewカードを使っていたので、降車時にSuicaで支払おうとカードに手を伸ばしましたが、オクトパス・カードすら使えない香港のタクシーでSuicaが使えるとはとても思えません。 
 良く車内を見回してみると、「深夜早朝2割増」とか「自動ドア」の日本語のステッカーが貼ってある・・・・  運転席の後ろには東京のタクシーの料金表まで掲示されています。
 どうやら東京のタクシーの中古車がそのまま香港で走っているようです(香港も左側通行で右ハンドルの日本車がそのまま使える)
 普通、輸入して納車の段階で日本のシールは剥がすだろうと思いますが、何もかもそのままです。さすがに料金メーターと行灯は現地のものに交換されていましたが・・・・
 なんでシールがそのままなのか、運転手に聞きましたが英語が通じなかったので理由は判らずじまいでした。 先の「日本車」のステッカーを貼ったタクシーと同じく、日本の中古車と言うことがステータスのなのでしょうか?
 その後、注意して街を行くタクシーの後部ドアを見ると「自動ドア」のシールが貼られた車を多く見かけました(^_^)


 
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