制作記#96
    更新日2008年5月23日更新    

2008年5月17日(土)  (番外編)静岡ホビーショーと浜松ウォッチング#2

 航空自衛隊浜松広報館には、開館まもない9時10分に到着しました。 
 訪れる人はまばらだったのですが、次々に観光バスが到着し、わらわらと観客が入館してきます。 入場無料なので観光バスも案内しやすいかと・・・
 
 ここの建物は大きく”展示資料館”と”展示格納庫”の2つに分かれていますが、まずは”展示資料館”で各種展示物を眺め、”全天周シアター”で那覇と小松の救難隊が活躍する”大空の救難隊”を見た後、3階のライブラリーで各基地の新聞を見た後、2階の連絡通路を通り”展示格納庫”へ・・・



 格納庫内には、いまやもう退役したF-1支援戦闘機、F-104戦闘機、F-86D戦闘機、F-86F戦闘機と往年の機体が並びます。
 F-1、F-104、F86F、T-2練習機はコックピットに乗り込めるようになっています。

 まだ用途廃止が始まっているF-4EJ戦闘機は来ていません。現在満杯状態の格納庫のどこに、あの大きな機体をどこに納めるかということですが・・・
 また、ときどきイベントで、第一述科学校(整備学校)や浜松救難隊所属の現役の機体が、格納庫前のエプロンで展示されるようです。

 同種の施設にアメリカのオハイオ州デイトンにある国立アメリカ空軍博物館に行きましたが、ここは凄いですね。飛行機好きなら機会があったら訪れることをお勧めします。
 さすが戦勝国の博物館(^_^;) 第一次大戦からの世界各国の航空機が揃えられています。零戦、メッサーシュミット、スピットファイヤーetc、プラモですでしか知らなかったものが並んでいます。
 凄いのは機体に近づけることで、機体の下にも潜れることで、なかなか国内では出来ないF15の腹に潜ってきました。
 さすがにステルス機のF-117AやYF-22ラプターの腹には柵が設けられていて入れませんでしたが・・・・
 日本人として複雑な感情を抱くのは、原爆投下が陸軍航空隊の偉業とされていることで、空軍と立場としてはしょうがないものの、この辺の認識の違いは埋まらないと思います・・・
 
 同様の施設にフロリダ州ペンサコーラにアメリカ海軍航空博物館があり、ここでもF-14やFA-18の腹に潜れたりします。
 第二次大戦中の艦上機の展示は凄いですね。日本を負けせた強者どもが揃っています。
 アメリカ海軍関係の博物館に行くと、空母対空母のような戦いや、神風特別攻撃隊などでアメリカ海軍の手を一番やかせたのは日本海軍だというのが良く判ります。個人的には、戦後アメリカ海軍と一番中が良いのは日本の海上自衛隊だという展示もしてほしいのですが、展示されているのは帝国海軍のものばかりです・・・

 反対側には練習機と、航空救難団所属機だった機体が揃えられています。 
 
 天井からは”零戦52型甲”が下げられており、空自の所有のこの機は60年代にグアム島から帰還し復元された後に、自衛隊基地や米軍基地でのイベントに展示されていましたが、ここに安住の地を得たようです。
 
 もう1機、場違いな感じで天井から下げられている複葉機は、イタリアの"アンサルドSVA9"で、何でここに展示されているのか判らず、帰宅後ググってみると、第一次大戦後の1920年に戦勝国であるイタリアが航空技術の示威行動のためイタリアから日本への112日間の訪日大飛行を敢行し、合計11機飛行したうち、日本に無事たどり着いたのはわずか2機という偉業をなしとげた機体(当時の航空事情では2機でも到着すればたいしたもの・・・)で、実物は靖国神社遊就館に展示したありましたが、空襲で焼失、ここにあるのは1970年の大阪万博イタリア館に展示されたレプリカだそうです。



 F-1、F-104J、F-86F、T-2の各機がコックピットに座れるようになっています。操縦桿、スロットル、ラダーペダル等動かせる用になっている機体もあり計器類、各種スイッチも一部破損しているものもありますが、稼働状態に良く整備されています。
 座ってみて、以外と戦闘機の類は前方、後方とも視界が悪いものだと感じます。

 また広報館の目玉の一つにフライト・シミュレーターがあります。T2練習機のコックピットを使用したモーション(動揺装置)付きで、前席と後席に乗れます。体験時間は10分、初級は離陸、飛行、着陸を楽しめ、中級はギヤ、フラップの操作を自分で行うことになります。2年前に体験したときには上級をやりましたが、あっというまに敵機を見失うので今回は中級を行いました。
 開始前に女性係員から操作法の説明を聞き、キャノピー(風防)を閉め、エンジンを始動して離陸です。

 民間機のシミュレーターに比べ、操縦桿の反応は良すぎて、操縦桿を横に倒すとすぐにロール(横転)してしまいます。シートベルトもしないし一般人向けなので、機体の動揺に対するGはとても弱くなっていますが、操縦桿、ラダーに反応して機体が傾く様を楽しめます。

 一番難しいのは着陸で、着陸態勢に入ったとたん滑走路が勢いよく近づいてきます。前回も着陸に失敗しましたが、今回も滑走路をオーバーシュートしてしまいました(-_-;)  次回チャレンジする機会があったら、素早くスピードを落とし、脚を降ろし、フラップを下げて、高度を下げて着陸にトライしたいと思います・・・・


 展示格納庫内の航空機は、すべて退役した機体ばかりかと思っていましたら、いきなり滑走路上を航空救難団のKV-107IIA-5を飛んでいきました・・・
 浜松や新潟の救難隊はまだバートルを使っていたんですね、もう今現役のUH-60Jブラックホークの後継機種の話が取り沙汰されているんですが・・・
 


 浜松と言えば、航空教育集団 第一航空団 第31教育飛行隊・第32教育飛行隊のT-4練習機です。
 T-33の後継機で、いかにも安定したバランスの良い飛行をします。この機を採用している”ブルーインパレス”の飛行は先代のT2の展示飛行よりも、自分は大好きです。
 百里基地のF-15、RF-4ファントムの離着陸を見慣れている自分には、T-4の離着陸はものすごく静かに感じます。



 同じく浜松基地の顔となるのは  飛行警戒管制隊E−767早期警戒管制機です。4機配備されています。 今年(2008年)配備されたKC-767J空中給油機も同じ767同士、浜松に配備されるかと思っていましたが、小牧基地の方に配備されました。



 E-767は民間機のB767-200ERに不格好なロートドーム(レーダーの皿)を背中に載せていますが、飛び立っていく姿は、自分の目にはとても美しいものに見えました。このシーンを見ただけで、今回浜松に来て良かったと思いました(^_^)

 


 11時近くなり、慌ただしくも広報館を去ります。
 バスの時間に合わないので、タクシーを呼びました。浜松駅まで、所用時間15分以内、約2,400円でした。

 ちょうど昼時に差し掛かってきたので、せっかく浜松に来たならば浜松名物の鰻を食べることにしました。
 本当は宇都宮と日本一の座を争っている餃子を食べようかと思いましたが、やはり鰻になりました(^_^;)
 
 白焼きが食べたいので、”白焼き重”で有名な”あつみ”は開店時間が11時30分なので時間が少し遅いので、11時開店の浜松駅前の”うなぎ八百徳に入りました。



 わさび醤油で食べましたが、鰻のうまさは白焼きの方が良く判ります(^o^)
 他に食事として、迷ったあげく当店名物の”お櫃鰻漬け”を食べましたが,鰻が堅くなるので、うな丼にしておけば良かったかと・・・



 鰻を食べた後は、静岡ホビーショーに向かうべく新幹線に乗ります。11時50分発、静岡12時16分着の”こだま546号”で向かいましたが、静岡駅に着く直前、静岡駅の南側上空をなにやら黒い鳥が飛んでいるように見えます。よく見ると、先ほど浜松基地で見たT-4練習機が編隊で静岡市内を飛行中です。 そういえば国産プラモデル誕生50周年祝賀飛行を12時から行う予定になっていました。鰻に夢中になって、展示飛行を新幹線の車窓から見る羽目になったみたいです・・・   まあ浜松で航空機三昧してきましたから、後悔はしませんが・・・・ でも市街地上空を飛ぶT-4の展示飛行を見たかった・・・

 静岡駅からホビーショーの会場の”ツインメッセ静岡”までは、渋滞回避と健康のため徒歩で移動です。早足で30分ほど・・

 以下続く・・・・

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