制作日記#45   
                   
更新日2007年4月6日更新            

2007年3月31日(土) 再開発地区の整備 #6 サンクンガーデンの作成



   前回、名古屋の視察の話を書きましたが、今回の物も視察でヒントを得た物です。
 サンクンガーデン(sunken garden)とは、オープン地下道が庭園化した物で、名前の通り、沈み込んだ庭園のことを言います。
 庭園よりも、地下街”コーラルシー”への出入口となっています。
 これは浜松を訪れたときに、造ろうと思った物です。

 訪れたのは、1年前の2006年5月で、浜松と静岡に出撃しました。主たる目的は静岡市で行われたホビーショーを見に行くことですが、田宮模型のWebでプロモデラーの「山田卓司展〜情景王物語 もの作りの聖地浜松から〜」の招待券が当たったので、浜松市美術館にも行くことにしました。 
 せっかく浜松に行くので、航空自衛隊浜松広報館にも行くことにしました。
 浜松には8時35分着の新幹線で到着し、すかさずタクシーで(約15分 約2000円)9時の広報館のゲートオープンと同時に入館しました。 さすがに朝一番では入館後、他の来館客が10分くらいはおらず、じっくりと展示品を見ることが出来ます。
 思えばここにはオープンしてまもない7年前、当時付き合っていた女性と来たことがありますが、その時は軍オタだとばれないように、さらりとしか中を見ていないので、今回は軍オタの目でじっくりと展示を見ることができました(^_^)
 全天周シアターで航空救難団(レスキュー)の活躍を見て、T2高等練習機のフライトシュミレーターに載って飛行を体験したり、F1支援戦闘機やF104戦闘機のコックピットに載ったりと、体感型の施設も充実しています。まあコックピットに座ってみると、こんな狭いところに座り、高速機動するのはパイロットという人種は並の神経では務まらないなと実感。
 これだけ楽しませて頂いても、自衛隊の施設なので無料。納税者冥利に尽きます(^_^)

 次に浜松市美術館に移動して、「山田卓司展」を鑑賞しました。
 山田さんは、テレビ東京の「テレビチャンピオン」において5回チャンピオンになられたプロモデラーです。情景作品は1/9が中心で私がやっている1/150とは世界が違いますが、情景作りはレイアウトの製作の参考になるので行くことにしました。
 展示されている作品のほとんどは2000年に発売された作品集に載っている作品でしたが、実物を見ることが出来るいい機会でした。人形の顔がどす黒く塗られていても、リアルに見えるのは一つの発見でした。
 ただ観覧客が皆、年配の方たちばかりで若者はおらず、プラモデルを見に来たのではなく、昭和ノスタルジーの作品を見に来たという感じで、一般の方に受け入れられていました。
 
 午前中に2件の見学を済ませると、バスで浜松駅まで戻り、静岡駅までの新幹線の待ち時間30分を利用して駅前の視察です。 7年前に来たときには、まだ区画整理の最中だった北口の駅前広場駅前広場が完成していました。廻ってみると、こういう駅前広場をレイアウトで作りたかったと、思わず膝を打ちたくなるほど、自分の理想とした駅前広場のイメージとぴったりしていました。
 円形のバスターミナルを中心に配置し、タクシープールと自動車乗降場を左右に配置したレイアウトで正方形に近い敷地になっています。
 バスターミナルや周辺のモール化した商店街を少し廻ったところで時間切れ。少し高いところから駅前広場を俯瞰したかったのですが・・・。今思えば静岡に行くのを遅らせても、浜松駅前広場を観察してくれば良かったと思います(^_^;) また今度、行ったときにはじっくりと中心市街地も含めて見てこようと思います。
 浜松の駅前には、シェルターやサンクンガーデンがあり、レイアウトの駅前広場は、仙台、宇都宮、静岡などを参考にして造ったと以前書きましたが、浜松の駅前広場をみると、自分のレイアウトの駅前広場も、このような形式にすれば良かったと、悔やむことしきりでした。

 すでに完成したレイアウトの駅前広場を、作り直すかと一瞬思いましたが、これをやると駅前大通りの配置まで変更しなければならないので、レイアウトの完成が2年以上遅れるのは確実になります・・・。考慮の末、作り直しは止めることにしました(^^;)
 
 私が気に入った駅前広場のある浜松市、自動車関連の製造業を中心に景気のいい街になっており、2007年の4月には合併の結果、人口82万人の政令指定都市となりました。
 人口でも県庁所在地の静岡市をしのぐ活気のある浜松市ですが、中心市街地の商業はどうかというと、いろいろな人のプログや掲示板を見ても、あまり明るい話が載っていません。
 駅前周辺は区画整理により、通りも建物もきれいになり、”浜松メイワン”や”フォルテ”(2008年に解体)、オークラホテルも入った45階建の”アクトシティー浜松”などがありますが、他の大型店が撤退するなど、商業的には苦戦しているのかもしれません。
 推定ですが、浜松市もご多分に漏れず、モーターリゼーション化がすすみ(自動車の街なのでなおさら)、消費者の買い物行動も自動車が中心になり、郊外の大型店舗にシフトしているのかもしれません。
 新幹線で浜松から豊橋に向かうと、車窓の右側に”イオン浜松西ショッピングセンター”と”イオン浜松志都呂ショッピングセンター”と同じイオンの大型ショッピングセンターが連続して現れるのは見事です。
 この規模の都市で地域経済が好調な都市でも、中心市街地の活性化というのはたいへん難しいものです。(同じ県内の静岡市の呉服町名店街は活気がある商店街として有名です)

 
 さて、またまたレイアウトの製作に関係のない話が続いてしまいましたが(^_^;)、製作記に戻ります。

 サンクンガーデンを造るのは、このレイアウトの駅前広場の地下には、地下街”コーラルシー”と”駅前地下駐車場”があることになっており、地下街があるということの表現として、地下街入口が3カ所ほど設けていますが、それだけでは弱いので、サンクンガーデンを設け、地下街の存在をよりアピールしようという意図があります。
 浜松市のサンクンガーデンを実地に見ているので、レイアウトのサンクンガーデンも同じくらいの規模にと考えると、今回作成したものの5倍くらいの面積が必要になり、するとせっかく造ったマンションを撤去しなければならないので、だいぶ縮小してあります(^_^;)



 素材はいつもの”スチレンボード”両紙つきで、それに”一太郎&花子”で壁や床のパターンを印刷したものを貼り付け、カッターで切り取り箱形に組み立てます。スチレンボード同士の接着だと不安なので、L字のアングルを外側から接着してあります。



 階段は適当なジャンクパーツがないかと探したら、前々回の製作日記42で地下道の入口でも使った、TOMIXの橋上駅の階段部分を使うことにしました。ただし手摺は少し立派な、kibri製の路線橋の手摺に交換しました。
 店舗の入口は、実際の店舗の入口の画像をプリントした物を貼り付け、そば屋は(もっと店格の高い店にしたかったが・・・)立ち食いそば屋のシールを貼って、ここの部分は手を抜いてあります(^_^;)



 完成したのを、マンションの外構を造ったスチレンボードに穴を開けたところに貼り付け、街路樹を植えたところです。
 あとは、製作日記35で地面に穴を開けたところに置けば、レイアウトに収まります。



 サンクンガーデンが出来たので、今後はマンション周辺の歩道に、信号機、街灯、交通標識などのアクセサリーを置きたいところです(^_^) 
  


製作記#1〜100   #101〜150   #151〜200   #201〜250