1/144航空自衛隊基地ジオラマ#38(那覇基地の海上自衛隊P-3C#1)  

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 TOMYTECの技MIX 航空機シリーズが終了してから、だいぶ時間が経過しました。
 最後の航空機シリーズは2016年8月のSu-27フランカーのシリーズ3種でしょうか。

技MIXブランドの最後の製品になったのは2016年11月のMCR18 VF-31S ジークフリード アラド・メルダース機 ファイターモードでしょうか?


 最近、2020年9月に発売された1/144SCALE「ジオコレコンバット」シリーズはガンプラの情景に使える破壊された建物、パッケージを見ると技MIXシリーズのDNAを受け継いでいるように見えますが、ジオコレの解体中の建物に戦闘で損傷を受けたようにウェザリングが施してあります。これは技MIXのDNAというより、完全にジオコレの仲間です。

 この航空自衛隊基地ジオラマでは技MIXシリーズの機体がほとんどで、そもそも技MIXシリーズが発売され、1/144なのにキャノピーがオープン出来ることから、このジオラマを造るきっかけになりました。
 それなので、技MIXシリーズが終了しそうだという気配を感じてから、ジオラマに並べるのに必要であろうと想定した機数分は、模型店を廻って備蓄に勤めました。
 自分がジオラマに使用する機体は、特別塗装機ではなく通常塗装の機体なので、少し苦労しました。どの機種も一般的な通常塗装機が売り切れて、それから航空祭や戦競用の特別塗装機がしばらく残りましたが、現在ではほとんど店頭在庫はありません。
 中古市場では入手可能ですが、技MIX航空機シリーズは法外な価格になっています。

 そんな中、技MIX航空機シリーズの中で最後まで店頭在庫として残っているのがP-3Cシリーズです。

 P-3CシリーズはP-3Cが第51・2・5・1の各飛行隊と第203教育飛行隊の5種類
 P-3Cシリーズの派生型のE-P3、UP-3C、OP-3Cの3種類、そして完成品シリーズで、P-3C第6航空隊(厚木)とUP-3C第51航空隊(厚木)の2種と合計10種類が発売されています。

 

 技MIX航空機シリーズの中で、P-3Cシリーズが最後まで店頭在庫として残っていた理由としては、1/144でもP-3Cは機体が大きい、キットのBOXも大きい、塗装済みでもパーツ数が他シリーズよりも群を抜いて多く、組立時間がかかる、価格も6,500円(税抜)と高い。などの理由が考えられます。
 
 価格の6,500円(税抜)はオスプレーシリーズの6,000円(税抜)よりも高い商品でした。
 店頭在庫が払底してからプレミアム価格が付くことが多い技MIXシリーズですが、しばらくの間はP-3Cシリーズは高くても定価、中には割引価格でも販売されていました。
 
 2種発売された完成品シリーズの価格は20,000円と高額商品でした。完成品のなかでオリオンの部隊マークが好きだった厚木基地の第6飛行隊のP−3Cが好きだったので、購入しようかと思いましたが、組立キットの3倍以上の20,000円(税抜)という価格に、そんなに売れないので、値下げされてから購入しようと思っていたら売れたらしく、店頭で見かける前に売れてしまい、買い逃しました(^_^;)  

 

 残念だったのは、海上自衛隊のP-3Cは、20年前の2000年頃、アメリカ海軍のP-3Cに合わせてグレーのロービジ塗装になりましたが、技MIXのP-3Cはレドームがブラック、機体の上半分がホワイト、下半分がグレーで垂直尾翼には大きな部隊マークが描かれていた見栄えのする塗装のものばかりです。

 
 グレー1色のロービジ塗装されたものはP-3Cから改造された派生型のOP-3C画像情報収集機とEP-3のみで、今でも海上自衛隊が保有している50機あまりのP-3C(国産のP-1哨戒機に世代交代中ですが)の現在の姿を再現する製品は発売されずに、技MIXシリーズは終了してしましました。

 

 

 仮にロービジのP-3Cが発売されたとしても、機体には部隊マークもなく、機体番号のデカールを使用すれば全国5ヶ所の基地のP-3Cが再現できるのでTOMYTECとしては旨みが少なかったのかもしれません。

 


 私は海上自衛隊のP-3Cが大好きです。(P-1も大好きです)
 ここは航空自衛隊基地ジオラマですが、航空自衛隊のF-15と海上自衛隊のP-3Cが同居している基地があります。
 那覇基地で、ここは陸海空の自衛隊の航空機が同じ基地に展開している珍しい基地で、毎年12月に開催される(2020年はコロナ禍で中止)「美ら島エアーフェスタ」は航空自衛隊が主体ですが海上自衛隊も陸上自衛隊も地元沖縄の経済団体も参加する航空祭です。

 那覇基地は非常にトラフィックの多い那覇空港と同じ敷地で滑走路も共用している航空基地なので、他の航空機地のような展示飛行は極めて少ない航空祭になっていますが、独特の航空祭のイベントを行っており、私が一番好きな航空祭は那覇基地航空祭です。

 那覇空港に日本航空で到着すると、南側のフィンガーから那覇基地が眺められ、第5航空隊のP-3Cが並んだ光景を見ることが出来ます。

 
 
 那覇基地航空祭の会場(航空自衛隊エリア)からもP-3Cを眺められます。

 私は海上自衛隊のP-3Cがずらりと並んだ光景に魅せられてしまいました(^_^) 

 

 幸い技MIXのP-3Cは模型店を廻ると、定価以下で購入出来たので8機分は買い揃えることが出来ました。

 
 自衛隊は世界の軍事組織の中でも、マメできっちりとした軍事組織なので、駐機しているP-3Cの4基あるターボプロップエンジンのプロペラは、4基とも同じ角度に揃えられています。(これはアメリカ軍も同じですが)

 実際にエプロンに並ぶP-3Cのプロペラを見てみると、×の角度と+の角度の2種類に揃えられています。
 何事にもきっちりと揃えたがる自衛隊にしては2種類もあるのは珍しいことなので、理由があるのか海上自衛隊の整備員に聴いてみました。
 すると、プロペラが×(バツ印)なのは飛行後の整備が終了していない機体。
 整備が終了して飛行可能な機体は+の角度にしているそうです。
 真偽のほどは判りませんが、非常に合理的なサインです。逆の立場から見れば、敵対勢力が航空機の稼働率を把握してしまうのではないかと危惧しますが・・・

 


 P-3Cのパーツは航空自衛隊の戦闘機に比べて、数も多く、大きさも大きく、組立にも4時間程度かかりました。(F-15は標準組立時間1時間、F-4は1時間半程度)
 
 

 塗装済みで、パーツの合いもいいので、ストレスなく組み立てられます。
 このパーツ数と、機体の大きさ、そして塗装の綺麗さを見ると、6,500円という価格の高さは、他のF-15やF-4などのシリーズと比較すると割安に感じます(^_^)

 何機か量産していくうちに、量産効果で1機あたり2時間近くまで組立時間は下がっていくのとでしょう。

 

 組み立てたのは第3弾の第5航空隊(那覇基地)の機体です。
 20年前のホワイトとグレーの2色迷彩で、当然のことながら現在の機体に付いている衛星通信用のドームは付いていません。

 技MIXらしく、車輪は飛行状態と、地上状態の選択。主翼のフラップも選択可、ウエポンベイの開閉選択など。そして後部のドアと機内搭載式のラダーも取り付け可能なので、まさにジオラマ製作の為に造られたキットです(^_^)

 


 この後は、ジオラマに並べるためにP-3Cのファミリーを複数機製作して、航空自衛隊基地ジオラマに並べてみます。

 そして、一定期間が経過したらP-3Cは片づけて、再びF-15をずらりと並べる予定です・・・                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
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