1/144航空自衛隊基地ジオラマ#36(CH-47LR整備風景#2)

                                        2018年6月23日更新    

 技MIXのCH-47Jが完成したら、実機の写真を元に機体にカバーを掛けていきます。
 
 

 どうしても回転翼機はエンジンが機体の上部に付いているので、整備員は機体の上に登らなければなりません。
 高いハシゴを用意しなくても登れるように、機体にはステップが埋め込まれていて、「STEP」と書かれたところを爪先で押すとフタが倒れてステップになり、登ることが出来ます。
 CH-47だけでなくUH-64Jでもそうなっているので、どのヘリコプターも機体を登るためのステップが付いています。また手を掛ける部分には「HAND HOLD」と書かれています。
 その他にも機体には様々な表記がされていて、見ているだけで楽しめます。
 ステップ脇の黄色い「 」に囲まれた部分は「緊急救難時はここを破れ」と書いてあり、航空救難の時には斧でここを破れば穴が開くらしい。

 

 二器あるエンジンの、前のノーズコーンの形をした金網状になった空気取入口と、エンジン本体にははグレーのカバーが掛けられています。

 

 そしてエンジン後部の排気ノズルは、ノズル本体はカバーを掛けずに、開口部に異物が入らないようにカバーが掛けられています。

 

 エンジンのカバーは、液体パテを何回か重ね塗りして、ダークグレーで塗装しました。
 
 排気ノズルの開口部は固形パテで開口部を埋めた後、液体パテでフタをして、同じくダークグレーで塗装しました。

 

 最後部にあるAPU(補助動力装置)の排気口のカバーを持った機上整備員(FE:フライトエンジニア)が狭い場所で整備員とすれ違います。
 高さにして4m近くあるので、落下しないように注意が必要な作業です。

 

 両側から2人係でAPU排気口にカバーを被せます。

 

 いくら下に黒い滑り止めがあろうと、なかなか大変な作業です(^_^;)

 

 後部回転翼の整備となると高さが6m近くなるので、これまた大変な作業です(^_^;)

 

 展示機にカバーを掛けるだけで整備員が8名に、乗員の空中輸送員(ロードマスター)1名と、機上整備員が1名で合計10名。それに幹部の操縦士が2名おりましたが、操縦士は作業を見守っておりました。
  明日も基地祭で展示するために、1晩屋外で過ごすのになかなか人手と手間がかかります。まあ、それだけ整備の手間を掛けないと飛行の安全に関わりますから、これは大切なことです。

 

 最後に、ロープで回転翼を固定して、あとはドアを2ヶ所閉めるだけです。

 



 この整備作業のジオラマを作成するのに、力を入れなければならないのは、整備員などの人形です。

 航空自衛隊の1/144の整備員の人形は発売されていないので、他の人形を流用します。
 

 TOMYTECからはジオラマコレクションとして、「自衛隊の人々」が発売されていますが、アレはヘルメット被っているし、もとは「工場の人々」を流用して塗り替えた製品なので、首にタオルを掛けているのが自衛官らしくなくて、いけません(^_^;)

 今回は帝国海軍の1/144整備兵の人形を流用します。
 DAMEYAの3Dプリントされたものですが、熱湯で油を落としてプライマー入りのサーフェーサーを吹いてから塗装です。
 航空機整備兵02はしゃがんでいる人形もいるので、機体の上に乗せて回転翼の下でしゃがんでいる人形に最適です。
 
 航空機整備兵03は、発艦する艦載機を見送る人形達ですが、帝国海軍の伝統など微塵も継承していない航空自衛隊の人形にするので、頭上で振る帽子の部分はニッパーで切り取ります。

 


 プライマー入りのサーフェーサー(グレー)を航空自衛隊デジタル迷彩作業服のベースとして、フラットブラウン、ダークグリーン、フラットグリーンの色を重ねて迷彩の作業服にしていきます。

 航空整備兵の人形セットには機体のステップを使う人形もいて思うようなポーズの人形を置くことが出来ました。

 

 現在では那覇救難隊は航空救難団の識別帽を被っていませんが、ジオラマでは全員着帽です。


 CH-47Jは輸送任務を中心に行う機体ですが、所属は航空救難団です。それは回転翼機を多数所有する航空救難団に、輸送ヘリのCH-47Jも所属させた方が効率外衣からです。(もちろんCH-47Jも救難任務も行いますが)
 かつては航空救難団隷下のヘリコプター輸送隊所属のCH-47Jに関わる隊員は、「CH-47J」と刺繍された機種名入りの珍しい識別帽を使用していました。
 それが未確認ながら、2013年に航空救難団が航空支援集団から、航空総隊直轄部隊に変更されたときに、機種名入りの識別帽から航空救難団の識別帽を着用するようになったのではないかと思います。
 同時に航空救難団の識別帽も「air Rescue」の刺繍から「RESCUE」の刺繍の新しデザインに変更になりました。

 
                                                                   

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