1/144航空自衛隊基地ジオラマ#29(仮想空自 飛行教導群 Su-27M)

                                          2016年9月13日更新    


 

AC602 仮想空自 飛行教導群/ロシア空軍 Su-27Mが発売されました。

技MIXの航空機には、トランスフォーマーやマクロス、そしてゲームのエースコンバットなどのキャラクターものの航空機を出しています。
また、まだ自衛隊では正式採用になっていない、F-22やオスプレイなどが仮想シリーズで出ています。

 

 今回発売された、Su−27M仮想空自 飛行教導群ですが、なかなか面白いところに技MIXは目を付けたかと思います。かつて航空自衛隊もSu-27をアグレッサーの機体として、採用を検討したという経緯があります。

 1985年にソビエト空軍に採用されたSu-27は、その後西側のマスコミに報道されるようになると、大型の機体だけれども無骨だったソビエト機とは思えない、鶴のようなスマートな機体デザインと、斬新な青系統の迷彩に当時の航空雑誌はSu-27を大きく取り上げました。
 飛行展示を行っても、大型機らしからぬ機動飛行と、飛行中にコブラのように機種を持ち上げて急減速させるプガチョーフコブラなどの機動は、驚きを持って注目されました。現在も後継シリーズは継続中で、多くの国で採用され、中国でもライセンス&コピー生産されて殲撃11型などの名称で使用しています。
 西側の同世代の戦闘機(F-15など)の大きなライバルとなり、旧ソビエト&ロシアの傑作機となっています。

 最初は秘密のベールに包まれていた機体ですが、旧ソビエトの崩壊にともないSu-27シリーズの機体も各国への武器輸出の目玉の一つとなっていきます。
 1990年代に新聞に小さな記事ですが、ロシアから航空自衛隊にSu-27導入のオファーがあり、自衛隊もアグレッサー(飛行教導隊)の仮想的役としての導入を検討して、実際に1998年にはロシアにパイロット2名をへ軒して操縦体験と飛行訓練を受けるとの記事がありました。
 この記事を読んだとき、航空自衛隊の仮想敵となる国が採用するような機体を使って、訓練を行えば効果もあがり自衛隊も思い切ったことをするなと夢が膨らみました。
 2016年の現在では、Su-27に外見がよく似た機体が日本の防空識別圏によくお見えになっているので、訓練機として 

 反面、創隊以来、一貫してアメリカの戦闘機を使用してきた自衛隊がロシア製の戦闘機を少数調達したとしても、従来と大きく異なる操縦と整備の教育体系を構築しなければならないのと、整備部品などの補給体系も構築しなければならないという問題も出てきます。 それにエンジンの騒音と耐久性と、機体の稼働率も不安があります。
 自衛隊としても少数機のロシア機を導入しても、研究用に使用するしかないし、ロシア側としては飛行隊として部隊編成するくらいの機数を購入か、ライセンス生産してほしいとの腹づもりもあり、この話は立ち消えになったようです。
 
 
 結局、アグレッサーのような高機動に機体の強度が耐えられないで墜落事故も起こしたT-2高等練習機の後継機種は、Su−27の採用を検討するかなり前の1990年には、現在も主力戦闘機でもあるF-15戦闘機が、アグレッサーに採用されていて現在も使用されています。


 T-2時代には、仮想敵の機体の塗装や国籍マーク、機体番号に模した塗装がされていましたが、F-15時代になると、戦闘機部隊と同じ機体を使用しているので、仮想敵として識別しやすいように、それぞれの機体が独自の迷彩塗装のような塗装を施しています。

 下の機体は技MIXから発売されたアグレッサーの機体で、上から順に、
 068号機 通称 みどり
 072号機 なかあお
 063号機 そとあお
 
 

 左から、
 071号機 まだら
 そしてアグレッサー初の単座のF-15J使用の919号機です。迷彩パターンがSu-27に似ていますが、並べて見ると青がかなり濃く見えます。 
 これだけ迷彩パターンが機体ごとに異なり、複雑な塗装パターンの機体を簡単に並べられるのは、技MIXの塗装済みキットのお陰です(^_^)

  
 
 他にも技MIXはアグレッサーの機体を発売しており、全部で9種類出しているかと思います。
 今では売り切れで入手不能の機体もあるかと思いますが、集めてみたくなります(^_^)

 ただ発売されたのは1990年代の塗装の機体ばかりなので、2016年に飛行教導群が新田原基地から小松基地に移転したの期に、現行塗装のアグレッサー機を技MIXから発売されることを願っています(^_^)


 
 そして、技MIXのSu-27Mを組み立ててみました。
 最近技MIXから発売されるのは、アニメやゲーム関係の機体ばかりだったので、久しぶりに技MIXの航空機を購入しました。
 アグレッサーなので2機同時に組み立てて、201号機と202号機を並べて見ました。(自衛隊のアグレッサーらしく2機の迷彩は違うタイプの方が良かったかもしれませんが)
 F-2以降の新しいキットなので、キャノピーもオープンの状態で組み立てられます。

 

 キットはロシア製のミサイルが10発付属していますが、航空自衛隊のアグレッサーがロシア製のミサイルを使用するわけないので、(別のキットから)自衛隊が使用しているAAM-3キャプティブ弾を1発装備させました。
 それからアグレッサーで使うなら単座タイプよりも復座の方が良かったかもしれませんが、これは製品に従います。
 
 垂直尾翼の白い部分には、付属のグリーンのデカールを貼ることになっていますが、一機だけ貼る場所を間違えてしまいました(>_<)
 202号機だけ、垂直尾翼の一部が白くなっていますが、アグレッサー機の個体識別のために白いままでもいいのかもしれません・・・・・
 だったら、垂直尾翼に貼ったグリーンのデカールを剥がそうとして、ヘラで擦ったりセロファンテープでくっつけて剥がそうとしましたが、縁が少し禿げる程度で、剥がせません(>_<) 
 何と頑丈なデカールでなんでしょう(^_^;)
 垂直尾翼の緑デカールをセロファンテープで剥がそうとしたら、デカールの上にコーティングされたニスの部分だけ剥がれました。ニスの部分を剥がしたらデカールは見事にツヤ消しになりました。技MIXは、なかなかいいデカールを使用しているようです。


 整備中の情景なので、カナード翼と水平尾翼は動力が入っていないダウンしている状態にします。
 下の写真はF-2戦闘機ですが、見事に水平尾翼はうなだれています。  技MIXの水平尾翼は可動式になっているので、好みの状態で接着出来ます。

 

 整備風景なので、キットには付属していませんが、コックピットにラダーを架けて、必要であろう部分に「REMOVE BEFORE FLIGHT」の赤いタブをぶら下げておきました。これは資料がなかったので、F-15を参考に適当に付けてあります。
 ラダーは、こんなものまで売っているとは思いませんでしたが、DAMEYAの1/144フランカーラダーセットのを使いました。もともと同じ1/144 Trumpeter=プラッツのスホーイ用のものらしいです。

 

 1990年代のアグレッサー機と並べると、機体の明るさが目立ちます。

 

 機体の大きさも目立ち、テニスコートと揶揄された面積の大きなF-15よりも、一回り大きな機体です。RF-4用に用意したエプロンに置くと、翼の翼端がギリギリの間隔になっています(^_^;)
 背も高い機体なので、ラダーも高くなっているし、整備するには大変そうな機体です。ミサイル搭載もパイロンの位置が高いので人力では難しそうです。
 
 
 
 個人的な感想としてはアグレッサーにSu-27を導入するよりも、主力戦闘機のF-15を採用している現在のやり方の方がいいかなと思います。

 

 アグレッサーの独特の迷彩機を並べて見ると、シンプルにグレーの制空迷彩のF-15を並べてみるのも壮観かなと思い、制空迷彩のF-15を増やしたくなりました(^_^)
 


                                                                       

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