1/144航空自衛隊基地ジオラマ#27(3Dプリンターのグランドクルーの人形)

                                          2016年8月21日更新    


 もう少し、グランドクルーの人形を増やします。
 
 今回使用するのは、DMEYAから発売されている1/144IJN航空機整備兵01(1,900円税込)です。(製作は猿島工廠)
 
 同社からは、1/144の航空自衛隊のアクセサリーキットを多く発売していますが、航空自衛隊員の人形セットは発売されていません。
 競合するTOMYTECの推奨している人形はジオコレ情景コレクションのThe人間 自衛隊の人々は、現場の人々の塗り替え品なので、航空自衛隊のグランドクルーの人形を発売しても十分勝てるかと思いますが、まだ発売されていません。 いつの日にか発売されないかと祈っていますが・・・

 その自衛隊員の代替品として、帝国海軍の航空機整備兵を使います。DAMEYAから1/144 US.NAVYデッキクルーの人形セットも出ていますが、ヘットギヤやベスト着用なので、航空自衛隊のグランドクルーとはだいぶ装備品を異にすることになるので、無理を承知で第二次世界大戦中の帝国海軍の空母整備員の人形を使います(^_^;)

 
 8体入りのセットは、3Dプリンターの出力品なので、半透明のパーツが一つのランナーにぎっしり詰まっています。

 


 これを説明書に書かれているように、塗装の障がいになるワックスを落とすため、熱湯を掛けて洗い流します。乾燥後にタミヤのプライマー入りのグレーサ―フェーサーを吹ために、ニッパーでランナーを切り崩して、サーフェーサーを吹きやすくしてから吹きます。
 
 サーフェーサーを吹くと人形の外観がはっきりします。
 胸のポケットが片側一つだけだったり、ボタンが2つ目立ったりして現代の航空自衛隊員とは服装が異なりますが、塗装で誤魔化していきます(^_^;)

 


 最初は顔と腕を肌色で塗り、旧型のグリーンの整備服を着た人形は、フラットグリーンで塗ます。
 グレーベースのデジタル迷彩服を着た人形はグレーサフェーサーをそのまま下地のグレーとして使います。
 デジタル迷彩のパターンを面相筆を使って描くのは、米粒に絵を描くくらいの技量が必要になります。もちろんそんな技量は持ち合わせていないので、ダークブラウン、ダークグリーン、フラットグリーンを面相筆を使ってドライブラシで3色を重ねていくことで、1/144のデジタル迷彩を表現していきます(^_^;)

 2016年8月29日追記・・・・その後、面相筆によるドライブラシでデジタル迷彩のようにするよりも、爪楊枝の先端に塗料を付けて、ひたすらドットを打つという方法の方がデジタル迷彩らしくなるので、航空自衛隊基地ジオラマ#28から、塗装法を変更しました(^_^;)

 塗装にあたって、3Dプリンターによる細かいパーツなので、折損等の事故に気をつけましたが、この人形のパーツの素材は頑丈で、懸念していた折れの事故は発生しませんでした。

 

 2015年では、旧グリーンの整備服とデジタル迷彩服のグランドクルーの着用状況は半々くらいでした。
 しかし、2016年8月に千歳基地航空祭に行くと、ほぼ100%デジタル迷彩服になっていました。
 帽子の方も99%くらいの隊員は識別帽を被らずに、デジタル迷彩の帽子を被っていました。

 航空総隊隷下の航空救難団のグランドクルーは、今までのグリーンの救難団の識別帽ではなく、迷彩帽を着用しています。
 ただ、千歳救難隊オリジナルのグレーのTシャツを着用しています。

 

 パイロットはどうされているかと、見たら無帽の人が多いです。そういえばフライトスーツのときに被る帽子が制定されていないようです。今までは皆、識別帽を被っていましたから。ちょっと無帽だと締まりがないです。
 他にフライトスーツで帽子を被っている隊員といえば、米軍でも使用している船型の略帽(ギャリソンキャップ)を着用している隊員も見かけました。

 


 千歳救難隊の格納庫は去年まで千歳救難隊のエンブレムが、扉の両脇に大きく描かれていたのが消されています。 その奥の救難隊の隊舎も看板が外されています。

 

 部隊名を知るには、建物に貼られた施設管理責任者を見ることになります。

 


 ブルーインパルスの整備員(ドルフィンキーパー)の隊員は、今までと変わらずオリジナルの整備服に識別帽を着用しています。
 ブルーインパルスも航空総隊の隷下の部隊ですが、広報が主たる目的の部隊なので、機密保全の通達の対象外でしょう。

 2016年8月29日追記・・・・松島基地復興感謝イベントで隊員さんに話を聞くと、松島基地所属の第4航空団のトップの決定により、第4航空団では他の航空団とは違って識別帽の着用は継続するそうです。8月28日現在、第4航空団隷下ではない松島救難隊の隊員もレスキューの識別帽の着用は継続しています。
 ただし、基地施設の看板、表示については機密保全たために他の基地同様撤去されています。


 

 面白かったのは、車体には所属部隊名が記載されていない電源車があって、それにはブルーインパルスのマークであるドルフィンのシールが貼られています。
 運転しているのもドルフィンキーパーなので、松島基地からわざわざ電源車を持ってきたのかと思いました。ナンバーのない車両なので空輸でもしてきたのかと思いました。
 しかし、貼られているシールを見ると、Blue Impuls レンタル電源車(1/2) 203飛行隊(TEL:23××)とあり、千歳の203飛行隊の電源車だということが判ります。

 
 
 識別帽について隊員さんにお聞きしてみると、ふだんの勤務では識別帽の着用はなく、デジタル迷彩服を着ているときにはデジタル迷彩帽を着用していて、識別帽を被っている隊員は航空祭の展示のため特別に被っているそうです。
 隊員の立場としては、以前は各隊員が識別帽を被っていたので、整備作業をやっていても整備は飛行隊、エンジンは整備隊、燃料補給、武器補給もそれぞれの隊の識別帽やTシャツを着ていたので、どんな作業をする隊員か識別は容易だったので、仕事はやりやすかったのですが、現在は皆、迷彩服と迷彩帽なので顔を見ないと区別がつかないそうです(^_^;)

 「まあ、現在はお試し期間中で、識別帽を被らないことによる弊害が生じたら、またもとのように戻るのではないでしょうかね。」というお話でした。

 航空自衛隊はアメリカ軍にならい、識別帽をショップ帽という名前で、いち早く採用し海上自衛隊、陸上自衛隊も使用するようになり、盛んになった識別帽文化ですが、いち早く航空自衛隊が廃止しました。
 三自衛隊の中で今まで部隊名やエンブレムの表示、識別帽の着用に熱心だった航空自衛隊が、表示や識別帽をほぼ全廃するといった極端から極端に走るのは、航空自衛隊を表す言葉として勇猛果敢 支離滅裂というのもがありますが、識別帽を巡る今回の通達も航空自衛隊らしいといえそうです(^_^;)
 

 とりあえず、2015年夏のジオラマを製作しているので、服装もグリーンの旧整備服とデジタル迷彩服の混合、識別帽もパイロットもグランドクルーも被っている状態で製作を続けます(^_^)


 塗装が終わった人形8体をジオラマに配置します。

 

 訓練飛行から帰ってきた機体にの後部に、制動用のパラシュートを装備中の隊員。 訓練用の空対空赤外線ミサイルを点検する隊員。

 

 同じく着陸した機体に、燃料補給を行おうとしている隊員。

 燃料補給車の後部から、燃料用の太いホースは手芸店で買ったレザー製の黒い紐。

 一人の隊員は、ノズルを持って機体に近づき、もう一人はホースを肩に担いで補助しています。

 

 燃料用のホースには所々に黄色い丸印が付けられているので、同じように付けました。

 

 燃料補給車には2人隊員が乗ってきて給油作業をします。燃料のホースはリールからすべて引っ張り出して、給油を始めると潰れていたホースもぱんぱんにふくれあがって燃料を送り出します。

 

   

 3トンけん引車でF-15戦闘機を牽引する隊員。

 

 航空自衛隊基地ジオラマには大勢の人が必要になるので、他の1/144のフィギュアから使えるものを選んできます。

 今回のもう一つ使用したフィギュアのキットはBANDAIのガンダム用のビルダーズパーツHD 1/144 MSフィギュア01です。

 自分はガンダムを見たことがないので(^_^;)、このキットの人形がどのような設定かは判りませんが、メンテナンスクルーの人形です。
 このキットは同じポーズのフィギュアが14体ずつのランナーが2枚入っていますが、1枚は地上での作業、もう一枚は宇宙空間用です。
 宇宙空間用は宇宙服を着ているのでジオラマでは使えません(>_<) 残りの14体が使用できます。 歩留まりは悪いですが、14体で500円(税抜)という価格は魅力です。
 ただし、地上用のクルーもヘットギアのようなものを着用しているので、航空自衛隊のクルーらしくないのですが、塗装すると何とからしく見えます。

 

 電源車に指示を与える隊員(ガンダム) 
  
 

 F-15のコックピットに昇ろうとする隊員。
 コックピット下部のアンテナを点検する隊員。(ガンダム)

 
 
 とりあえず、70年前の帝国海軍の整備兵の人形と未来のSFアニメの人形を、現代の航空自衛隊員に仕立てました。

 人形を並べると基地ジオラマに活気が出てくるので、もう少し人形を増やしていきます(^_^) 
 



                                                                             

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