1/144航空自衛隊基地ジオラマ#26(亀有公園前派出所を空気室に#2 空自の機密保全について)

                                          2016年8月12日更新    


 まだ外壁を塗装しただけなので、廃墟にしか見えませんが、窓を取り付けていきます。

 

 窓ガラスにはサッシのモールドが入っています。このサッシ部分を塗り分けるためのマスキングシールの型紙がkobaruのホームページに用意されています。なんとも、モデラーの目線に立ったメーカーです(^_^)

 最初に、機械室なので外から内部が見えないようにスリガラスにします。
 細かな紙ヤスリで擦って、細かな傷を付けてスリガラスにします。

 

 窓枠とサッシはタミヤエナメルのチタンシルバーを面相筆で塗ります。
 KOBARUから型紙が用意されていますが、私は窓枠を面相筆で塗装するのは慣れているので、型紙を使わないで塗り分けます。
 たとえハミ出たとしても、エナメル塗料なので乾燥後に爪楊枝の先で擦れば剥がすことが出来ます。


 窓枠の塗り分けが終了したら、窓を取り付けます。
 
 

 それから、モデルにした建物の写真を参考に機械室(空気室)らしいパーツを取り付けます。
 換気扇カバーを7個ほど取り付けます。  

 

 EverGreenの断面が扇形のプラ棒 QUARTER ROUND 2mmをカットして換気扇のカバーにします。
 チタンシルバーで塗装して接着です。

 
 
 次は動力線でしょうか、地面から伸びる黒いカバーの付いた線が四角い金属の箱へと伸びています。
 これもEverGreenのプラ角棒をカットしたものをアルミシルバーで塗装し、手芸店で購入した太い黒い線(レザークラフト用のレザー紐)を付けて地面へと垂らします。
 
 
 


 

 あとは、建物に取り付けられている表示です。実物の写真を参考に「空気室」や「集中空気源」のような表示があります。
 それと、下の写真のように建物番号と名称、使用区分と施設管理責任者の表示があります。実際の空気室の正式な表示の写真は、撮ってこなかったので不明ですが、1/144だと文字は見えないほど小さいので無問題です。

 



 という話は、2015年までの話・・・・・

 2016年では状況が変わってきました。

 以前、1/144航空自衛隊基地ジオラマ製作記#20で航空自衛隊の識別帽について書きました。

 新聞報道によると、2015年(平成27年)10月1日より、戦闘機部隊、偵察機部隊も所属する航空自衛隊 航空総隊からの通達で、機密保全のために基地内の建物等に部隊名を示す看板・標識等は撤去する。隊員も部隊名が認識出来る識別帽やTシャツの着用は禁止するとのことでした。
 ただ10月1日に通達が出された後の10月25日の百里基地航空祭では、隊員は識別帽を被り、建物にも部隊名を示す看板が掲げられていました。
 まだ通達の施行日前だったのかもしれません。
 小松基地と百里基地の航空祭にてジオラマ製作のための資料として飛行隊や建物の看板の写真を、たまたま何枚も写真を撮ってきました。
 来年、航空祭に行ったら撤去されているかもしれません。

 このことはホントに実行されるか、少し疑問に思っていましたが、2016年8月7日に千歳基地航空祭に行ってきて見たところ、この通達が完全に実行されていました。

 隊員も一部の特例を除くと識別帽の着用はなく、デジタル迷彩の八角帽を着用していました。
 Tシャツも部隊オリジナルのものを着用しているのは、千歳救難隊の隊員くらいでした。
 識別帽を被っているパイロットを見ると、海上自衛隊のパイロットでした。
 自分が見かけたフライトスーツ姿のパイロットは識別帽ではなく、米軍でギャリソンキャップと呼ばれる略帽を被っていました。
 また、識別帽だけでなく、パイロットによってはフライトスーツの両肩にベロクロで付ける部隊や搭乗機種のパッチも外しているパイロットもいました。

 建物の表記も部隊名を記されている建物はありませんでした。

 三桁の建物番号が大きく記され、部隊名や用途などは外されたり、塗りつぶされています。

 

 こちらの建物も・・・

 
 
 大きな看板が外されたあとがあります。

 
 
 戦前か米軍時代の年代を感じさせる整備補給群本部の建物も・・・

 

 しっかりと看板は外され、建物の用途の表記は塗りつぶされています。

 

 油脂類を貯蔵する建物は、さすがに日本の消防法の規定を守らなければならないので表示していました。

 

 あと、もう一つ気になったのは、電源車や、けん引車には、車両番号が大きく白文字で書かれていて、それをみると何となく所属部隊が判るようになっていたのですが、千歳基地で見かけたものには、黒字で数字が記されたものだけで、所属部隊を示すような文字は書かれていませんでした。
 昨年技MIXから発売された航空装備品のセットの付属のデカールも使えなくなります・・・・

 

 2016年現在では、航空総隊所属の基地に於いて、部隊名の表記や建物名の表示は御法度になっています。
 しかし、今回作成しているジオラマは2015年夏の時期設定で製作しており、この製作記では今回の機密保全の通達は適用前なので、気にしないで製作を続けて参ります(^_^)



 ワープロソフトの一太郎で実物の写真を参考に、標識を作ってみました。
 さすがの一太郎でも、3ポイント以下の字はプリント出来ないので、倍の大きさで作画し、印刷は縮小50%で出力しました。
 
 

 標識をプリントして、貼り付けました。
 最後に屋根をタミヤのウェザリングマスターを使って、ウェザリングを施して完成です。
 自衛隊の建物は、側壁などは常にきれいな状態で保ち、定期的にペンキの塗り替えを行っているので、ウェザリングは不要です。ただ屋根の部分だけはGoogleMapを見てみると、汚れているのが判るので、屋根のみのウェザリングです。
 
 

 今回は、一度に2棟を同時に組み立てました。
 KOBARUの亀有公園前派出所のキットは、合いも良く、今回労せずに組み立てることが出来ました。
 キットには、建物の内装や机椅子、ロッカーなどのアクセサリーが豊富に入っているので、1,500円(税抜)という価格はキットを見ると高いと感じなくなる製品です。今回、自分は建物の外観しか使用しなかったので、多量のパーツが余ってしまいましたが(^_^;)  あまりパーツはジャンクパーツとして、レイアウト製作に使っていきたいと思います。


 あとは、建物の周りに芝生を植えたいところですが、そういった地面造りは、他の建物がすべて出揃ってから行いたいと思うので、それは後日行います(^_^)


                                                                         

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