1/144航空自衛隊基地ジオラマ#14(番外編 小松基地航空祭2015 #3)

                                                      2015年11月30日更新

 航空自衛隊小松基地は民間との共有空港なので、反対側の北側には民間のターミナルがあり、展望デッキには航空祭を撮影するギャラリーが多数。

 

 ブルーインパルスの展示飛行が終了したので、多くの観客が帰り始めたので、ゆったりと展示機や駐機場の設備を見ることが出来ます。
 F-15イーグル戦闘機は小松基地の顔です。第306飛行隊のF-15DJ(復座)戦闘機

 

 でもジオラマを造るものとしては、消火器やラダーや脚立の置き方、そしてアース線がどのように繋がれているのかが気になります(^_^;)
 パイロンの後ろにアースの差し込み端子があって、赤いアース線が地上に設けられたアース部に差し込むことになります。

 

 第306飛行隊のT-4練習機。訓練や連絡機として使われています。T-4は食玩では発売されていますが、技MIXからはまだ発売されていません。ブルーインパルスでも使われている機体なので、技MIXからもそのうち発売されるかなと期待していましたが、アメリカ海軍のF-4や、ライトノベルのガーリーエアフォースの方に舵をきっているようなので、しばらく発売されないのかと失望しています(>_<) 国産の川崎T-4も長いこと使われ戦闘機部隊から教育飛行隊まで多くの飛行隊に配備されているので、ほとんどの航空自衛隊基地で見かける機体です。なので同じ技MIXのUH-1シリーズと同じくらいバリエーション展開出来る機種ではないかと思います。ブール―インパルス塗装なら、ファンが4機とか6機とか買ってくれるかもしれません。すでに食玩で多く発売されていますが(^_^;)
 でも、所詮練習機(^_^;) いま技MIXから次々と発売されているのは、特別塗装の戦闘機で、練習機であるT-4は技MIXの予定にすらなっていないのが現状です(>_<)

 

 T-4のラダー(梯子)は短かいけれど、キャノピーを閉じた状態でもラダーを架けることが出来る構造になっています。
 1/144のT-4(食玩)にもラダーを架けたいのですが、1/144のT-4用のラダーは3Dプリンターの業者からも発売されていません。仮に、技MIXから発売されても、エッチングキットになるでしょう。

 
 
 同じT-4用のラダーでも、ブルーインパルスの使っているラダーはかなり小型のものを使っています。

 

 航空祭用の特別塗装機も展示していますが、自分は特別塗装機には興味はないので、通常塗装機のの方に関心があります(^_^;)

 


 F-4も、百里基地 第501飛行隊のRF-4EJ偵察機と、岐阜基地 飛行開発実験団のF-4EJが外来機で展示されてました。

 

 航空自衛隊基地ジオラマを造っているものとしては、駐機場のマーキングも気になるところ・・・
 実際に行って見てきた小松基地と百里基地、そしてGoogleMapの航空写真で各自衛隊飛行場を見てみると、駐機場のマーキングは各基地ごとにバラバラ、航空自衛隊で統一された表記はないようなので、あまり気にしなくてもいいことが判りました(^_^;)

 

 駐機場に航空機の前輪を停止させるマーカーも様々な形があります。
 これは鍵穴型

 

 T字型

 

 これは百里基地のマーカーですが、イエローラインで誘導し、白丸のところに前輪を停止させます。
 他にも、白い四角や、カギ括弧で四角を描き、そこに車輪を停止させたりと、基地ごとや機種ごとに様々なマーカーがあります。ようするに全国の自衛隊基地では共通するマーカーはないので、気楽にジオラマではマーカーを設置しようと思います。

 

 他に小松基地の駐機場で目立つのが、駐機場地区と格納庫地区を分けるイエローラインとレッドラインです。

 

 これは、自分が新たに採用した[箱庭技研]ジオラマシート 1/144航空機シリーズ 航空隊格納庫セット(駐機場/格納庫) にもイエローとレッドのラインが引いてあり、小松基地の駐機場を参考にしたものと思われます。
 駐機するためのマーカーもシートに描かれていて、これを参考に機体を並べています。

 

 もう一つ、箱庭技研のジオラマシートに描いて欲しかったのは排水用の上に被せられたグレーチングです。

 

 格納庫に水が入らないように、かなりの長さのグレーチングが並べられています。

 

 この排水溝のグレーチングはシールを自作して貼り付ける予定です。


 観客の数も少なくなったところで、格納庫内の展示機を見に行きます。
小松だけにF-15戦闘機の展示がメインです。

 

 コックピット見学は人気があって、列を作っていましたが、コックピット内は撮影禁止でした。F-15のコックピットの写真はアメリカ空軍や航空自衛隊のも雑誌等に掲載されているので、今更機密でもと思いますが、新たに追加された計器や装置があるのか、それとも公開基準が基地によって異なるのかもしれません。

 


 技MIXのF-15を組立ていて、よく判らないところがありました。

 説明書の○の部分で、機体下面の主脚付近の側面に、小さなフィンを取り付けなければなりません。
 技MIXのF-15の組立の中でも、一番小さな部品で接着する場所が判りずらいパーツです。

 

 今回、小松基地で実機のF-15を見てみると、そのフィンのようなパーツはかなり薄いもので、アンテナというより、空力的なフィンのように見えます。このフィンの目的を説明員の隊員さんに聞こうかと思っていましたが、忘れてしまいました(^_^;)

 


 技MIXのキットは1/144にしては実に細かいところまで再現してあります。技MIXの航空機のキットはハセガワが監修していますが、説明書は初心者に優しくないところがあります(^_^;)
 F-4ファントムのキットですが、機体腹部の主脚の間に2枚ほど45度の角度に開閉を選択可能なパーツが付いています。
 駐機中の機体は、これが開いている状態がいいのか、閉じている状態がいいのか、説明書には記載がありません(^_^;)
「足らぬ足らぬは、工夫が足らぬ。」という戦時中の標語がありますが、説明書に記載がない部分は自分で調べて工夫しなければならないところがあります(^_^;)
 これを調べるのに、書籍や雑誌、Webを調べましたが、このハッチについて書かれている部分を見つけることが出来ませんでした(^_^;) このハッチを開けた状態がいいのか、閉じた状態がいいのか迷いましたが、とりあえず、すべてのF-4ファントムをハッチを開けた状態のパーツを選択して、組み立てました。


 

 しかし、判らない状態で組み立てるのは気持ちが悪いので、航空祭で聞いてみることにしました。 F-4といえばF-15の小松基地よりも、F-4とRF-4の2個飛行体が所在する百里基地にF-4の展示機が置いてあるので。百里基地航空祭でF-4の展示機の説明員に聞いてみました。
 そうしたら、この扉はエンジン始動時の補助空気取入口で、エンジン始動時にはインテークからだけの空気では足らないために、この扉を開けて足りない空気を補うそうです。 

 

 よって、エンジンを始動していない駐機場の機体は、すべて開状態のパーツを取り付けるのが正解のようです(^_^)
 扉にも、「REMOVE BEFORE FLIGHT」のセーフティピン用の赤いタグが付いているので、ジオラマでもここに取り付けます。

 この補助空気取入口はいつの時点で閉じるのか、と疑問に思ったので、DVDなどの動画をいくつか確認してみると、エンジンを始動後、タキシング中も開状態。ランウェイに進入するときも開いたままで、フルパワーで離陸しているときにはもう閉じている。いつ閉じたのかは、主脚のカバーやフラップが邪魔になって確認できず(>_<)
 

 技MIXもパーツを選択する際に参考になるような情報を、最初から組立説明書に載せてくれればいいのですが・・・・
 まあ、「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」ですから、自分で調べてから、組立なければならないのでしょうが・・・・・



 小松基地の格納庫内に各種ミサイルや標的の展示がありました。このコーナーはベテランの説明員が立っていたので、いろいろと詳しく教えてもらいました(^_^)

 
 技MIXのF-4やF−15などに付属している短距離空対空ミサイルのAIM-9L、国産のAMM-3・AMM-5などの演習弾を身近でじっくりと見られます。 

 

 ミサイル搭載法のパネルの展示は、ジオラマ製作ののための良き資料になります(^_^) F-15は翼の位置が高く、ミサイルを取り付けるハードポイントの位置も高いので、低いF-4と比べて搭載は大変のようです。 

 

 訓練用の各種ターゲットも展示してあります。吹き流し式のAGTSのワイヤーを巻き取るリールを先端に付いている風車の力で巻き取る構造を説明して頂きました。
 訓練用のターゲットは、技MIXからも発売され、色もカラフルなのでジオラマに使ってみたいです。

 



 

 


 小松基地航空祭の終了時間は15時30分ですが、15時を過ぎると各種展示も終了で、航空機が展示されている格納庫の扉も、15時を過ぎると一部は閉まり始めます。
 今回の旅は航空祭をだけを見に来ましたが、せっかく来たので基地の地元の小松市の中心市街地も、レイアウト製作の参考のために見に行くことにしました。 帰りの飛行機は17時55分なので時間はあります。

 小松駅には駅行きのシャトルバスが出ています。しかし14万7千人もの観客が基地を訪れているので、小松駅行きのバスは長蛇の列で、乗るのに1時間半から2時間くらい時間がかかりそうです。
 幸い、基地から駅までは3q程度と30分ほどで歩いていける距離なので、歩いて行くことにしました(^_^)

 

 基地から出た道路も、誘導の自衛官が多く道に立っていますが15時30分を過ぎても車や人で混雑します。
 途中から、公道なれど舗装されていない農道をのんびりと帰りました。朝から舗装されたところを2万歩以上歩いてきたので、舗装されていない道は足にやさしく感じます。

 

 駅まで1qあまりに近づくと、小松潮の中心市街地が始まります。電線が地中化され、寺社や古き商店と新しい店舗が入り交じった感じのいい街並みになりますが、駅に至るアーケード街に入ると、印象は一変します。

 駅前の商店街の中央通り商店街と三日市商店街がクロスする交差点にはT字形のアーケードが架かっていて、雪国のアーケードだけになかなか立派ですが、商店街には活気が感じられません。

 

 地方にありがちな日曜日に多くの商店が定休日ということだけではなく、閉店した店舗が多いシャッター通りになっているような印象があります。
 アニメ「よみがえる空」にも小松駅前の商店街が寂れていることを描いたシーンがありますが、それよりも寂しい感じがしました。
 誠に誠に静かな街で、航空祭から帰投するF-4 の音だけが響きます。

 

 駅前の商店街がこのような状態になったのは、郊外のロードサイド店舗や県庁所在地の金沢市に商圏を吸引されたのもありますが、2010年3月に小松駅東側にあった鰹ャ松製作所の小松工場が閉鎖されたのも大きな要因でしょう。小松製作所の主力工場は同じ小松市内ながらも隣の駅の粟津にある粟津工場に統合され、大型の建設機械や自衛隊の装甲車などを生産しています。

 2002年に小松駅は高架化され、2004年に駅前広場が整備されました。円形のバスターミナルはモダンなデザイン。 

 

 小松駅西口には贅沢な空間の駅前広場があります。しかし、これは駅前の大型商業施設を取り壊した跡地です・・・

 小松駅には基地からのシャトルバスが到着する度に、多くの人が駅に向かいました。小松駅では入場規制を行っていて、特に金沢方面への普通列車の乗客は改札口前から、整列乗車を行っていました。切符を購入してから並び、駅舎を出て長蛇の列を作ります。

 

 JR日日本は航空祭用に臨時列車は運行しなかったようで、毎時2本の普通列車(と特急列車2本)でこれだけの列を捌くことになりますが、列車は収容能力があるので大丈夫でしょう。

 

 この後は、小松製作所の小松工場跡地に出来た同社の広報施設こまつの杜(ただし日曜日は定休日なので外からのみ見学)と、小松市の施設サイエンスヒルズこまつの屋上庭園をレイアウト製作の参考のために歩き回りたいと思っていましたが、既に2万7千歩も歩いていて、ヒルズの丘を歩き回る自信はなかったので、今回は延期して再履修ということで、また後日、小松を訪問してみたいと思います(^_^;) (こまつの杜も、日曜日は入場できないことだし)

 

 小松駅前のアーケード街の衰退の様子に寂しい思いをしましたが、新しく整備された商店街もあります。駅西口からまっすぐ伸びる通りの駅前レンガ通り商店街です。以前は、ここもアーケードが架かっていたらしいのですが、それを撤去し。補助金事業だと思いますが、ルネッサンスをコンセプトに歩道はレンガ色の敷石にそた通りになっています。
 店舗も建築制限がかけられていて、店舗の前面外壁にレンガを20%以上使用すること、勾配のある屋根にすること、屋外広告は景観に配慮することなどが決められています。

 

 レンガ造りでルネッサンスをコンセプトにした商店街の先に、本覚寺の瓦の大屋根が見える景観もおもしろい。

 ここで日本海の魚を使った夕食をとろうと思いましたが、日曜日の17時前では営業している飲食店は商店街になく、駅構内の飲食店は航空祭帰りの客で満席。
 駅前で夕食をとるのは諦めて、空港に向かうことにしました。
 小松駅から小松空港までは、1時間に3本前後のバスで12分、270円と非常に便利です。駅からのバスは渋滞に巻き込まれずに、定刻に空港に到着しました。


 17時55分の日本航空190便 羽田行きまで少し時間があるので、展望デッキに上がりました。
 航空祭が終了してから1時間半以上たち、外来の展示機も三沢、百里、岐阜、明野などに帰投しました。松島のブルーインパルスは明日の帰投の予定です。

 

 以前は展望デッキから良く見えていた24番滑走路端のアラートハンガーは、盛り土されたバンカーによって良く見えなくなっています。
 これは展望デッキからアラートハンガーが見えないようにと言う防諜上の理由よりも、1986年に百里基地で、スクランブルでアラートハンガーから発進しようとしたF-15から短距離対空ミサイル サイドワインダーが不意に発射され、300m先で炸裂したという事故がありました。(負傷者等はなし、原因は電気系統の故障とされています) この事故の教訓により、万が一ミサイルが暴発しても、民間ターミナル等に被害がないようするための防弾堤になっています。

 

 搭乗ゲート脇には、日本航空職員によるエンルート上のガイド「空から見える風景」と、航空機整備員による飛行機エンジンの解説がありました。
 一度破綻した日本航空ですが、こういう手づくりによる乗客サービスを見ると、殿様商売から民営化された企業に変わって努力しているなと思います(^_^)
 帰りの便の飛行機の眺めは、白山が見える頃には暗くなり、後は地上は雲に覆われて静岡・浜松の夜景を見ることはありませんでした。羽田空港の34L滑走路へのアプローチコースは、房総半島を横断して木更津上空から東京湾を横断する、いつものアプローチコースではなく、到着便が少なかったのか、木更津上空は通らずに、三浦半島と房総半島の間の東京湾を縫うように飛行して、羽田の34L滑走路に着陸しました。 

 


 帰りの便、日本航空190便は定刻17時55分で、17時57分にプッシュバック開始でほぼ定刻。
 帰りは、窓際のA席なので幸い、06滑走路に向かう誘導路上で窓から小松基地を見ることが出来ます。
 2014年9月1日から、離着陸時のデジタルカメラの使用が可能なように規制緩和されたので、離陸直後の景色も撮影可能になりました。

 同じ軍用の官民共用空港でも、米軍管理下の三沢や岩国では飛行機の中からでも、飛行場の設備や軍用機の撮影は規制されていますが、防衛省管理下の小松飛行場では規制されていません。小松基地は空港ターミナルの展望デッキから駐機場やアラートハンガーも良く見えます。
 百里基地の場合は茨城空港の展望デッキから見えないように、展望デッキに特殊ガラスを設置していましたが、ご存じの通り今では展望デッキから駐機場などの基地施設が見られるように、普通のガラスに交換されて、駐機場が見えるようになりました。もちろん、自衛隊の基地なので撮影は規制されていません。
 ただ、小松基地のように展望デッキから駐機場が真っ正面に見える戦闘機部隊のいる基地はなく、世界的に珍しい。台湾の花蓮空港はターミナルの正面に基地があって似たローケーションですが、掩体運用で航空自衛隊のように駐機場に戦闘機をずらりと並べていないし、当然のように撮影禁止になっています。



 
 日中滞在していた駐機場地区を眺めながら、06滑走路にゆっくりと向かいます。
 旧管制塔が見えます。2004年に新管制塔が完成し、使われていないので灯火も人気もなく、ひっそりとしております。
 同じ場所に同じ機能を持つ新しい施設が建設されたら、古い施設は除却するのが国有財産の常識ですが、小松基地には管制塔もレーダーも新規施設の完成後も旧施設は10年以上も取り壊すことなく維持されています。

 

 誘導路を西に進んでいくと、航空祭では立ち入れなかった、新しい小松基地の施設が現れてきます。 

 

 こちらが2004年に完成した新管制塔です。
 管制塔やレーダーがダブルで備えられている小松基地は、実戦基地らしい風貌を備えています。
 航空自衛隊にはこの他、移動式の仮設の管制施設やレーダーが配備されています。地上に建てられた施設は、航空攻撃や巡航ミサイルで破壊される可能性があるので、移動式のものが備えられています。
 しかし、小松基地は移動式の他に新管制塔が出来てから6年以上も旧管制塔が解体されないのは、他の用途に使用しているのか、それとも旧管制塔を予備の管制塔としているのかは判りませんが、管制塔もレーダーも小松基地には2セットあるようです。 

 

 航空祭には参加しない機体は、基地の南側に寄せられていて、そのF-15の群れが集団でトーイングされて格納庫に帰って行きました。

 

 管制塔の南側には、第303飛行隊17機分を格納するシェルター機能付きの新格納庫が見えてきました。2015年度までに完成の予定なので、第303飛行隊は第306飛行隊と分かれて駐機することになります。
 そして、今まで第303飛行隊がいた格納庫には、2016年度には新田原基地から飛行教導群(アグレッサー)のF-15DJ/F-15Jが入るのでしょう。
 
 

 滑走路エンド付近には少し古い掩体があります。

 

 GoogleMapで見ると、新しい掩体は屋根がまだ塗装されていませんが、左側の掩体は迷彩塗装がされていて、上空から見ると判りにくくなっていて、迷彩の効果が判ります。
 GoogleMapで台湾や韓国の空軍基地を見てみると、ほとんどが掩体運用で準戦時下にある国と、駐機場に航空機をずらりと並べる平和な日本の航空自衛隊基地とでは大きな差があります。
 航空自衛隊基地の場合、冷戦下にあった頃に千歳基地の第203飛行隊が掩体運用(同じ基地の第201飛行隊は掩体運用ではない)、そしてF-2 に改編になった三沢基地が掩体で運用しています。小松の場合は2個飛行隊のうち第303飛行隊のみが掩体運用で、全飛行隊が掩体運用になっていません。有事の際には朝鮮半島から1時間以内に飛来可能なので、日本海側の前線基地になる小松基地が強化される理由はありますが、予算に限りがあるので台湾や韓国のようにはなれません。
 本当は中国の脅威が高まっている、那覇基地こそ掩体運用すべきですがスペースの関係もあってアラートハンガーのみが掩体になっていて、米軍の嘉手納基地のようにいくつも掩体を造るわけにはいきません。  那覇基地は、滑走路が1本なうえに、国際線や国内線の幹線の民間機との共用空港(国交省管理)なので、難しいものがあります。
 
 

 小松基地(空港)には2,700mの滑走路一本だけですが、2005年から2006年にかけて滑走路のB747クラスの国際貨物便の離着陸が可能にするため、10p舗装を厚くする嵩上げ工事を行ったときに使用した仮滑走路が平行して維持されています。2本の滑走路で同時離発着は出来ませんが、有事の際には使える予備の滑走路があるようなものです。

 

 離陸するB737-800から、小松空港のターミナルと仮滑走路を見ます。
 仮滑走路には、誤って着陸しないように、大きな×印が描かれています。

 

 離陸後、左旋回しなが本州を横断して浜松まで行き、太平洋上に出て伊豆大島上空から羽田へ進入します。行きの羽田−小松は、ほぼ最短距離で飛行しますが、帰りの小松−羽田は混雑する羽田空港の侵入方法の関係で、少しだけ遠回りをします。

 

 小松基地の基地施設が西の方に新設、移転が進み、より実戦的な基地に変わりつつあるのを見られた航空祭の小松基地訪問でした。

 でも、私の場合は実戦向きではないけれど、ずらりと航空機が駐機場に並び、何機も格納できる大きな格納庫のある平和な日本の1/144航空基地ジオラマの製作を続けていきます(^_^)


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