1/144航空自衛隊基地ジオラマ#13(番外編 小松基地航空祭2015#1)
                                                          2015年10月5日更新

 航空自衛隊基地ジオラマを造るのに本物の基地を見てみたいと思っていましたが、いよいよ航空祭のシーズンが始まりました(^_^)

 今まで何度も航空祭には行きましたが、基地ジオラオを造ることを想定していなかったので、基地の建物とか施設のジオラマ製作の資料となるような写真は撮ってこなかったので、今回の航空祭はエプロン地区周辺の建物を中心に観察し、ジオラマや技MIXを組み立てていて疑問に思ったことを解消してきました(^_^)



 小松基地航空祭が行われたのは2015年9月21日(月)職場によっては5連休になるシルバーウイークのど真ん中の敬老の日に行われました。
 シルバーウイークなれど、個人的には家族のイベントなどがあり、せっかく北陸に出掛けるにも前後に宿泊することはかなわず、日帰りに近い日程を組むことになりました。 
 関東から北陸の小松まで、どのような交通手段で行こうかと考えました。 小松基地には15年前くらいに2年連続で行ったことがあり、そのときには夜間の高速道路での移動でサービスエリアで仮眠をとりつつ、無泊3日の移動を実行しましたが、ある年、帰りにスーパー銭湯に寄って疲れをとった後に運転したら、激しい眠りに襲われ、何度も途中休憩を取りながら帰りましたが、夜中に高速道路上に二都が飛び込んでくるような幻覚に襲われて、幽霊はこんな脳の状態のときに見るんだなと達観したことがあります(^_^;)
 さすがにもう自分で運転して0泊の日程で行くのはきついので、最初は夜行で行く0泊3日のバスツアーを申し込もうかと思いました。
 しかし、申し込む直前で小松基地が官民共用の小松飛行場なのを思い出し、JALのWebサイトで見てみると、当日の便に何席か空きがあったので、当日の朝、小松に入り、夕方帰るという日帰りの日程を組みました(^_^)
 2015年3月の北陸新幹線開業金沢開業により、便数は減らないものの機材の小型化が進みましたが、羽田からの初便が8時で、小松には9時に到着します。
 航空祭は既に始まっており、7時45分〜8時30分のオープニングフライトは間に合わず、8時55分〜9時30分のF-15機動飛行は、自分たちの搭乗している9時に到着する便が着陸するのを待ってから始まるでしょう。
 小松空港ターミナルビルから基地の入場門である東門までは約3q歩いて30分くらいなので、JR小松駅から歩くよりは少しだけ近くなっています。

 羽田8時発の日本航空183便は通常はB737-800で運航しているようですが、航空祭輸送もあってかB767-300で機材を大型化して1.4倍強、座席数を多くしています。
 
 羽田空港のボーディングブリッジには見慣れないボードが掲げられていました。ちょうど1/400航空ジオラマでボーディングブリッジの広告をどうしようかと考えていたところで、見てきましたが2020年の東京オリンピック・パラリンピックの応援協賛広告が、東京2020ゴールドパートナーのみずほフィナンシャルグループが掲げたものです。
 
 

 ボードのイラストデザインは、墨絵イラストレーター・茂本ヒデキチ氏によるもので、他のデザインと似てると問題となったエンブレムは入っていないので、問題なくこのまま使えるでしょう(^_^)
 今まで羽田空港の屋外広告は規制されていたので(都条例?)50年ぶりの広告だそうです。

 
 
 飛行機の予約は1ヶ月前で、北アルプス上空を飛ぶルートなので窓際の席に座りたかったのですが、その時には窓際は全部満席になっていましたので、とりあえずJクラスの通路側のシートを予約しました。一ヶ月前なのでそのうち窓際の席にキャンセルがでるかと、毎日のように日本航空のWebサイトを覗くと、帰りの便は窓際の席にキャンセルが出たので、すかさず変更しましたが、行きの便は最後まで窓際の席にキャンセルはでませんでした。
 当日載ってみると、自分の席の周りの3分の2は、いかにも航空祭に行きますという格好と、望遠レンズ付きのカメラを手にしているので、悪天候の天気予報にならない限り、キャンセルする人はいないですよね(^_^;)  幸い予報では、晴れ時々曇りなので、
 JL183便は定刻よりも数分早い7時56分にドアクローズしてプッシュバック。
 B767の前方にスクリーンがあり、窓際の席でなくてもタキシングと離着陸の前方のカメラで撮られた映像が見られます。(ギアアップするとすぐに下方のカメラに切り替わりますが)

 パソコンゲームの「ぼくは管制官」で羽田空港の滑走路と誘導路は熟知しているので、34Rの滑走路から離陸するだろうと誘導路を予想すると、予想したとおりの経路を通り34Rから離陸しました(^_^)

 

 34Rを離陸すると右旋回して、まもなく左旋回して東京都を横断するように飛んで、松本を目指し、上高地付近の上空を通り、降下しながら小松飛行場の北を通って日本海に出て、場周経路を通ってランウェイ06に着陸します。
 ギアダウンすると再びスクリーンに前方カメラからの映像が映りますが、雲の中を中をアプローチしていて、なかなか滑走路も誘導灯も見ることが出来ません。そのうちエンジンのパワーが入って上昇していきます。ゴーアラウンド? 
 飛行場の天候が悪いので、着陸進入をやり直すとの機内アナウンスが入る。おかしいな、小松飛行場は冬場の悪天候に備えてILS(計器進入装置)を備えているのに、どうしてゴーアラウンドするんだ? 
 あとで調べたら、こうなってました(^_^;)
 小松飛行場のILSが工事のために期間運用休止されます。
 1.ILS-LOC:110.1MHz [IKM]
 2.運用休止:15.9.17 0730JST 〜 16.5.25 2130JST
 3.備考:代替方式は設定されない。

 
 という訳で、ILSによる着陸ではなくて、GCAアプローチ(自衛隊の管制官によるレーダー誘導)による着陸だったので、誘導限界まで滑走路が雲で見えなかったらしい。
 着陸が出来ないほど雲に覆われているのでは、飛行展示もキャンセルになるかもしれないと、一瞬思ったけれど、着陸してみると飛行場の上空は青空が広がっていたので、着陸進入コースの一部が雲に覆われていたようです。
 もう一度、海側の場周経路を旋回して、2回目のアプローチは無事に着陸することが出来ました。着陸する直前にランウェイエンドのホールディングポイントに機動飛行を行うF−15が並んでいて、我々の着陸を待っていたようです。
 着陸をやり直したので15分遅れで到着しました。




 小松空港に到着すると、搭乗機が着陸するのを待っていたように機動飛行が始まり、ドアがオープンになってボーディングブリッジを渡っているときには、頭上でF-15の爆音がとどろき渡っていました。
 小松空港のターミナルビルは小さいのですぐに外に出られる。ターミナルの駐車場周辺には多くの家族連れが展示飛行の見物をしていました。基地に入ったら帰りが大変だからでしょう(^_^;)

 基地前の道路は、招待客や駐車券を持った車両とタクシー以外は交通規制で止められていました。タクシーは入場門近くまで行けるので空港からタクシーで行く人も多く見かけますが、自分は空港の外周道路を30分以上歩いて東門に入ります。

 小松基地の航空祭に以前来たのは、10年以上も前のこと。以前は観客もそんなに多くなく、のんびりと見られたものですが、久しぶりの小松基地航空祭は家族連れを中心にすごい観客が訪れていました。これも災害派遣などの実績による自衛隊ブームと、TBSのドラマ「空飛ぶ広報室」が放送された影響と、インターネットの普及によりイベントの告知が広く人々の目に留まるようになったからでしょう。
 翌日の報道によれば入場客数は14万7千人で、航空祭は大人数のイベントとなりました。

 

 自分の航空祭の目的は飛行機の撮影よりも、航空自衛隊基地ジオラマ製作のための基地観察なので、航空機の撮影よりもエプロン地区の建物や、航空機の周辺に配置される車両や整備用具などの資料となるものの撮影を中心にしました。

 

 それと、飛行前の航空機に欠かせないセーフティピンに付けられたREMOVE BEFORE FLIHTと書かれたビニール製の赤いタグです。
 REMOVE BEFORE FLIHTと書かれているように、飛ぶ前には必ず外さないとならないものですが、パイロットの飛行点検の前には整備員の手により外されてしまうものですが、ジオラマでエプロンに並べられた航空機には欠かせない物なので、資料のために取付状況の写真を撮ってきました。

 
 
 

 

 いままで、雑誌やWebサイトの写真では気が付かない場所に、REMOVE BEFORE FLIHTのタグが付けられていたので、

 

 航空機に付けられたアース線の取付状況も良く見てきました。
 整備員によれば可燃物である燃料を大量に搭載するので、航空機にはアースは欠かせないそうで。これもジオラマで再現してみたいです。
 
 

 アースの地上側の端子はこれです。「1キロ オーム」の標記の下には「27.4 28.4」の標記は点検日と点検の有効日か?

 TOMYTEC技MIXの駐機場ベースでは目立つ存在のアース部は、小松基地のは小さくてあまり目だたない存在になっています。

 


 14万7千人も入ったので、エプロン地区は人でぎっしり。エプロン地区では椅子及びレジャーシート類の使用は禁止されていますとの放送が流れる中、多くの人が椅子及びレジャーシート類を使用しているので、もう一つの目的のエプロン地区にある駐機用の表示を観察するのは困難なので、ブルーインパルスの展示飛行が終了すると家族連れも帰り始めるので、ブルーインパルスの展示飛行が終わった後にエプロン地区の観察を行います(^_^;)
 

 

 エプロン地区での移動は、敷かれたレジャーシートを迷路のように縫いながら進まないとならないので、格納庫地区に戻り、建物観察や売店を覗くことにしました。
 滑走路が見えるところにいなくても、耳にはエアバンド受信機からのイヤホンを突っ込んでいるので、飛行展示が見られるときだけ上空を見上げることにしました(^_^)

 

 塔の上の球形のカバー付のレーダー。これもジオラマに造りたいので良く撮影しておきます。

 

 球形のカバーはピンポン球を使うとして、レダーカバーの繋ぎ目は苦労しそうです(^_^;)
 
 

 技MIXの管制塔にも似た、小松飛行場の管制塔。

 

 よく見ると、汚れていて老朽化しているようです。

 

 小松飛行場の管制塔は10年以上前の2004年に新管制塔が完成して、管制機能はそちらに移転しています。

 

 軍事組織にしては、使用していない固定資産はささっと除却して取り壊す自衛隊にしては、10年以上も前に使わなくなった旧管制塔をそのまま残してあるのは、事務の建物として使用しているのと、予備の管制塔としての機能を残してあるのか?
 小松飛行場には2005年から2006年までに行われた滑走路の嵩上げ工事のときに使用した仮滑走路も、撤去せずに使えるように維持管理しているので、主要施設がダブルで備えられているいるなど、日本海側唯一の戦闘機所在基地らしく有事対応がなされています。

 



 白いドラゴンマークの第303飛行隊隊舎
 1、2階ともエプロンや滑走路を見渡すのに眺めがよそそうな構造の建物です。
 エプロンを照らす照明と拡声器、そして旗竿が立てられています。旗竿が8本もあるのは戦技競技会が開かれたときに、参加飛行隊の隊旗を掲揚するためでしょうか。
 
 

 横から見ると、奥行きもあります。 

 

 道路を挟み、並んで建てられているのが、もう一つの飛行隊、金の犬鷲マークの306飛行隊の隊舎。こちらもエプロンや滑走路を見渡せる大きな窓が付けられています。

 

 飛行隊隊舎の建物の裏に行くと、固定資産の管理プレートが付いていて、そこには使用区分に306飛行隊指揮所とあります。
 今まで、飛行隊隊舎と表記していましたが、これからは飛行隊指揮所と航空自衛隊基地ジオラマ製作記のぺーじでは表記することにします(^_^;)

 


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